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止揚しよう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

止揚しよう(しよう、ドイツ: Aufheben, アウフヘーベン)とは、ドイツ哲学てつがくしゃであるヘーゲル弁証法べんしょうほうなか提唱ていしょうした概念がいねん揚棄ようき(ようき)ともいう。

解説かいせつ

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止揚しようは、「あるものをそのものとしては否定ひていするが、契機けいきとして保存ほぞんし、よりたか段階だんかいかすこと」「矛盾むじゅんするしょ要素ようそを、対立たいりつ闘争とうそう過程かていつうじて発展はってんてき統一とういつすること」という意味いみゆうする[1]

ドイツの aufheben には、廃棄はいきする・否定ひていするという意味いみ保存ほぞんする・たかめるというよう意味いみがあり、ヘーゲルはこの言葉ことばもちいて弁証法べんしょうほうてき発展はってん説明せつめいした(ヘーゲル弁証法べんしょうほう)。ふるいものが否定ひていされてあたらしいものがあらわれるさいふるいものが全面ぜんめんてきられるのでなく、ふるいものがっている内容ないようのうち積極せっきょくてき要素ようそあたらしくたか段階だんかいとして保持ほじされる。

このように、弁証法べんしょうほうでは、否定ひてい発展はってん契機けいきとしてとらえており、のちに弁証法べんしょうほうてき唯物ゆいぶつろん登場とうじょうすると、「否定ひてい否定ひてい法則ほうそく」あるいは「らせんてき発展はってん」として自然しぜん社会しゃかい思考しこう発展はってん過程かていひろ作用さようしているととなえられるようになった。

社会しゃかいでの認知にんち

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2017ねん東京とうきょう都知事とちじ小池こいけ百合子ゆりこが、自身じしん政策せいさく主張しゅちょうするさいに「アウフヘーベン」という表現ひょうげん多用たようした。その同年どうねん新語しんご流行りゅうこう大賞たいしょう候補こうほに「アウフヘーベン」がノミネートされ、話題わだいとなった[2][3]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 止揚しようとは Weblio辞書じしょ 三省堂さんせいどう 大辞林だいじりん - WayBack Machineによるアーカイブ
  2. ^ だい34かい 2017ねん ノミネート”. ユーキャン新語しんご流行りゅうこう大賞たいしょう. 自由じゆう国民こくみんしゃ (2017ねん11月9にち). 2017ねん11月9にち閲覧えつらん
  3. ^ 流行りゅうこう大賞たいしょう候補こうほの「アウフヘーベン」ってどういう意味いみ検索けんさくランキングで急上昇きゅうじょうしょう流行はやった?」のこえ”. SankeiBiz. 産業経済新聞社さんぎょうけいざいしんぶんしゃ (2017ねん11月9にち). 2017ねん11月9にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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