湿田しつでん

湿田しつでん（しつでん）とは、水みずはけが悪わるく、非常ひじょうにぬかるんでいる水田すいでんのことである。俗ぞくに「どべ田た」などとも呼よばれる。

湿田しつでんと農業のうぎょう

かつての輪中わじゅうなどでは、腰こしまで泥どろに浸つかったままでの作業さぎょうが当あたり前まえであった。しかし、土地とち改良かいりょうや暗渠あんきょ、排水はいすい機き場じょうの整備せいびなどによって機械きかいが入いれるようになった。現在げんざいでは多おおくの田たで早期そうきに中干なかぼしや落水おちみずを行おこない、稲刈いねかりの際さいに機械きかい（コンバインなど）が入いれるように地面じめんを固かたく干ほす。だが、それでも年中ねんじゅう湧水わきみずがあるなどで全まったく乾かわかない田たもあり、そのような田たでは機械きかいを使つかうことが困難こんなんな場合ばあいがある。現代げんだいのコンバインはクローラを付つけているが、それでもクローラが空転くうてんし、脱出だっしゅつ困難こんなんになる(カメになる)場合ばあいがある。