縦たて笛ふえ

縦たて笛ふえ（たてぶえ、竪たて笛ふえ）は、縦たてに構かまえて吹ふく笛ふえの総称そうしょうである。

管かんの縁えんに息いきを当あてるもの
先細さきほそのボアを持もつもの
直立ちょくりつ姿勢しせいで演奏えんそうできるように設計せっけいされたジョルジフルート

などがある。縦たて笛ふえは「横笛よこぶえ」（西洋せいようコンサートフルート）および「球たま笛ふえ」（オカリナなど）と対比たいひされる。

管かんの縁えんに息いきを吹ふきこむ笛ふえには、賈湖骨こつ笛ふえ（英語えいご版ばん）、簫しょう、タンソ（英語えいご版ばん）（短たん簫しょう）、カバル、ナーイ、ケーナ、尺八しゃくはちがある。

先細さきほそのボアを持もつもので最もっとも親したしみがあるのはリコーダー、ティン・ホイッスル、テイバーパイプ（英語えいご版ばん）である。ある歴史れきし的てきな変種へんしゅは、ややテーパー（直径ちょっけいが小ちいさくなっている）ボアと、上面うわつらに6つの音おと孔あなを持もつ。背せ側がわの親指おやゆび孔あなはない。単一たんいつのキイ（英語えいご版ばん）を備そなえた小ちいさな足あし部ぶを持もつことがある。音域おんいきは2オクターブ強つよで、一般いっぱん的てきな調しらべ性せいはニ長調ちょうちょうである。しばしばリコーダーと間違まちがわれるが、この楽器がっきは（リコーダーのように）親指おやゆび孔あなを少すこし開あけて基本きほん倍音ばいおんを「打うち消けす」のではなく、（ティン・ホイッスルやテイバーパイプのように）音域おんいきを変かえるためにオーバーブロー（英語えいご版ばん）する必要ひつようがある^[1]。

横よこ吹ふきでありながら垂直すいちょくに構かまえる珍めずらしい変種へんしゅとして、コントラバスフルートがある。コントラバスフルートは、標準ひょうじゅん的てきな横よこ吹ふきフルートの頭部とうぶ管かんを疑問符ぎもんふ状じょう（"?"）に曲まげて使用しようする。また、障害しょうがいのある人ひとのために、片手かたてで演奏えんそうできるように改造かいぞうすることもできる^{[要よう出典しゅってん]}。

脚注きゃくちゅう

^ Bessarabov 1941, pp.62–63.

参考さんこう文献ぶんけん

Bessaraboff, Nicholas. 1941. Ancient European Musical Instruments: An Organological Study of the Musical Instruments in the Leslie Lindsey Mason Collection at the Museum of Fine Arts, Boston, with a preface by Edwin J. Hipkiss and a foreword by Francis William Galpin. [Cambridge]: Published for the Museum of Fine Arts, Boston, by the Harvard University Press.
Marcuse, Sybil. 1975. Musical Instruments: A Comprehensive Dictionary. Revised edition. The Norton Library. New York: W. W. Norton. ISBN 0-393-00758-8.

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[1] Bessarabov 1941, pp.62–63.

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