菅かん源三郎げんざぶろう

菅かん源三郎げんざぶろう（かん げんざぶろう、1883年ねん（明治めいじ16年ねん）2月がつ24日にち - 1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）5月がつ20日はつか）は、日本にっぽんの航海こうかい士し、船長せんちょう。

概要がいよう

1883年ねん、愛媛えひめ県けん越智おち郡ぐん歌仙かせん村むら（現在げんざいの菊間きくま町まち）で生うまれる。愛媛えひめ県けんの松尾まつお尋常じんじょう小学校しょうがっこう、旧制きゅうせい西条さいじょう中学校ちゅうがっこう（現げん愛媛えひめ県立けんりつ西条高等学校さいじょうこうとうがっこう）を経へて1908年ねんに商船しょうせん学校がっこうを卒業そつぎょうし、日本にっぽん郵船ゆうせんに入社にゅうしゃ。その後ご日本郵船にっぽんゆうせんの外国がいこく航路こうろの乗組のりくみ船員せんいんとして熱ねつ田丸たまる、阿波あわ丸まるなどの乗務じょうむに就つく。1916年ねんに甲種こうしゅ船長せんちょう免状めんじょうを取得しゅとくした後のちに三菱みつびし合資ごうし会社かいしゃ、近海きんかい郵船ゆうせんへ移籍いせきして日にち華はな連絡れんらく航路こうろ、日にち台たい連絡れんらく航路こうろの乗務じょうむに従事じゅうじし、1939年ねんに東亜とうあ海運かいうんに移うつって上海しゃんはい航路こうろの乗務じょうむに就ついた。

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん時ときに定期ていき船せん長崎ながさき丸まるの船長せんちょうとして海軍かいぐんの捜索そうさく要請ようせいに協力きょうりょく、揚子江ようすこう河口かこうにてアメリカの客船きゃくせん「プレジデント・ハリソン」を発見はっけんし、これを追跡ついせきして座礁ざしょうさせた。

1942年ねん5月17日にちに長崎ながさき丸まるが長崎ながさき港外こうがいで機雷きらいに接触せっしょくして沈没ちんぼつをする際さいに、菅かんは船長せんちょうとして最後さいごまで船橋ふなばしにあって指揮しきを取とった。菅かんは救出きゅうしゅつされ、軍ぐん側がわの伝達でんたつ不足ふそくが原因げんいんで長崎ながさき丸まる側がわの責任せきにんは無ないとされた。しかし、長崎ながさき丸まるの死者ししゃ13名めいと行方ゆくえ不明ふめい26名めいという惨事さんじの責任せきにんをとって、3日にち後ごの5月がつ20日はつかに東亜とうあ海運かいうん長崎ながさき支店してんビルの屋上おくじょうで割腹かっぷく自決じけつを遂とげた。59歳さい没ぼつ。

没後ぼつごの菅かんは今治いまばり市しの厳島いつくしま神社じんじゃに祀まつられた他ほか、母校ぼこうである愛媛えひめ県立けんりつ西条高等学校さいじょうこうとうがっこうには胸像きょうぞうが、東京とうきょう海洋かいよう大学だいがく海洋かいよう工学部こうがくぶの越中島えっちゅうじまキャンパス（東京とうきょう都と江東こうとう区く）に石像せきぞうがそれぞれ建立こんりゅうされている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 大澤おおさわ卯三郎うさぶろう『日本にっぽん海員かいいん魂たましい 菅かん・長崎ながさき丸まる船長せんちょう伝でん』日ひの出で書院しょいん、1942年ねん。
• 梶尾かじお良太りょうた「太平洋戦争たいへいようせんそう前期ぜんきにおける日本にっぽんの戦時せんじ遭難そうなん船舶せんぱくと新聞しんぶん報道ほうどう」『兵庫ひょうご県けん高等こうとう学校がっこう社会しゃかい（地理ちり歴史れきし・公民こうみん）部会ぶかい研究けんきゅう紀要きよう』第だい20号ごう、兵庫ひょうご県けん高等こうとう学校がっこう教育きょういく研究けんきゅう会社かいしゃ会かい（地理ちり歴史れきし・公民こうみん）部会ぶかい、2023年ねん3月がつ。
• 宮瀬みやせ睦夫むつお『海うみの守護神しゅごじん 菅かん源三郎げんざぶろう』日ひの出で書院しょいん、1944年ねん。

関連かんれん項目こうもく

• 船長せんちょう - 船長せんちょうの最さい後退こうたい船せん
• 厳島いつくしま神社じんじゃ
• 日にち華はな連絡れんらく船せん
• 自殺じさつ・自決じけつ・自害じがいした日本にっぽんの著名ちょめい人物じんぶつ一覧いちらん

外部がいぶリンク

• 長崎ながさき丸まる沈没ちんぼつの責任せきにんを取とり自決じけつした菅かん源三郎げんざぶろう船長せんちょうの石像せきぞうが学生がくせいたちを見守みまもり続つづけ…東京とうきょう海洋かいよう大だい・越中島えっちゅうじまキャンパス - 産経さんけいニュース