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葛飾 北雲(かつしか ほくうん、生没年不詳) とは、江戸時代の浮世絵師。
葛飾北斎及び春好斎北洲の門人。俗称は文五郎、葛飾の画姓を称し、東南西、戴賀と号す。名古屋に住み、大工を生業として性格は淡白、情に厚い人であったと伝わる。文化11年(1814年)刊行の『北斎漫画』の奥付に名古屋の校合門人として、牧墨僊とともに名を連ねている。作画期は文化から天保の頃にかけてで、狂歌摺物など版本の挿絵、肉筆美人画が数点と若干の役者絵が知られる。
- 『夕霧書替文章』五冊 読本 ※栗杖亭鬼卵作、文化13年(1816年)刊行
- 『弥生佐久羅』六巻六冊 読本 ※一渓翁野人作、文政7年(1824年)刊行
- 『復讐奇談 五人振袖』六巻一冊 読本 ※蜉蝣子作、文政8年(1825年)刊行
- 『北雲漫画』一冊 ※絵手本、刊行年不詳
- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年
- 『北斎一門肉筆画傑作選 ―北斎DNAのゆくえ―』 板橋区立美術館、2008年 ※113頁、124頁