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裏面りめんほう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

裏面りめんほう(うらめんだほう・りめんだほう)とは、卓球たっきゅうほうひとつで、ペンホルダーラケットの裏面りめんにもラバーり、反転はんてんさせることなく裏面りめんがわのラバーで打球だきゅうをするほう総称そうしょうである。

概要がいよう

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バックがわたまんできたときに、これまでは通常つうじょう使用しようされていなかった、ペンホルダーラケットの裏面りめんったラバーを利用りようして打球だきゅうすることで手首てくび可動かどう範囲はんいひろ使つかい、従来じゅうらいのペンホルダーラケットのバックハンドによる打球だきゅうよりもつよ返球へんきゅうおこなうことができる。当初とうしょは、おもにそれまでペンホルダーの死角しかくとなっていたバックがわへのしも回転かいてんけいのボールにたいするバックハンドドライブ攻撃こうげきほうとして使つかわれていた。その技術ぎじゅつてき発展はってんげ、ブロックやフリックなど、シェークハンドのバックハンドほう比較ひかくしても遜色そんしょくのないほどの技術ぎじゅつとしてもちいられるようになった。

柔軟じゅうなん戦法せんぽうであるが、裏面りめんつという特性とくせいじょう、コントロールがむずかしくれが必要ひつようである。通常つうじょうのペンホルダーラケットには片面かためんのみラバーをって使用しようするのにたいして、裏面りめんほうではシェークハンドラケット同様どうよう両面りょうめんにラバーをる。これにより、ラケットの重量じゅうりょうえるため、裏面りめんほう使つかいこなすには体力たいりょく筋力きんりょく必要ひつようとなる。通常つうじょうかくがた日本にっぽんしきペンホルダーよりもまるがた中国ちゅうごくしきペンホルダーを使用しようする場合ばあいおおいが、これはラケットの重心じゅうしんがグリップ付近ふきんにあるまるがたラケットのほうが、重心じゅうしん先端せんたん付近ふきんにあるかくがた日本にっぽんしきペンラケットよりも操作性そうさせいわるいとされるからである。[1]

歴史れきし

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前史ぜんし

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裏面りめんほう国際こくさい大会たいかい最初さいしょ使用しようしたのは中国ちゅうごくかずらしんあい(1979ねん世界せかい卓球たっきゅう 女子じょしたん優勝ゆうしょう)とわれている。当時とうじは、バックまえいたたま裏面りめん打球だきゅうする目的もくてき使用しようしていたため、実際じっさい使用しようするのは1試合しあいに1、2ほん程度ていど限定げんていてきであった。また、1980年代ねんだい中国ちゅうごくでは、ペンホルダーの「みぎひだりし」の速攻そっこう主流しゅりゅうだったので、裏面りめん使用しようする選手せんしゅはごくわずかであった。

1989ねん世界せかい卓球たっきゅう選手権せんしゅけんドルトムント大会たいかいで、中国ちゅうごく男子だんしがスウェーデン男子だんし大敗たいはいし、当時とうじ中国ちゅうごく卓球たっきゅう協会きょうかい会長かいちょうだったじょとらせいは、バックがわへのしも回転かいてんけいのボールにたいしててないペンホルダーの限界げんかい指摘してきし、ペンホルダーのほう改革かいかくとして裏面りめんほう提唱ていしょうした。これにともない、裏面りめんにもラバーをることも強制きょうせいてきおこなわれたが、裏面りめんにラバーをるとラケットのそう重量じゅうりょうし、スイングスピードがおそくなる、フォアバックのえがおそくなるなどのデメリットがあり、ほうとして確立かくりつされていなかったこともあって、競技きょうぎ段階だんかいとなるとあまりもちいられることはなかった。

裏面りめんほう普及ふきゅう

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その、この裏面りめんほう世界せかいはじめて本格ほんかくてきれたりゅうこくはり実績じっせきのこすようになり、おおくの指導しどうしゃ裏面りめんほう存在そんざい意義いぎみとめ、裏面りめんほう研究けんきゅうすすむこととなった。「世界せかい現代げんだい卓球たっきゅうにおいてペンホルダーはてない」とひょうされた時期じきもあったが、1999ねん世界せかい選手権せんしゅけん個人こじんせんアイントホーフェン大会たいかいりゅうこくはりが、男子だんしシングルスの世界せかいチャンピオンとなった。

近年きんねんでは、ペンホルダーによるりょうハンドドライブがた完成かんせいさせたおうあきらが、裏面りめんほう駆使くししてアテネオリンピック北京ぺきんオリンピック男子だんしシングルスのぎんメダルを獲得かくとく、2009ねん世界せかい選手権せんしゅけん横浜よこはま大会たいかい男子だんしシングルスで優勝ゆうしょうかざった。うまはフットワークをベースにしたフォアハンド主戦しゅせんがた裏面りめんほうれたスタイルで、2005ねん世界せかい選手権せんしゅけん個人こじんせん上海しゃんはい大会たいかい男子だんしシングルスでじゅん優勝ゆうしょう2008ねん北京ぺきんオリンピック男子だんしシングルスでは優勝ゆうしょうしている。またうま琳は同僚どうりょうりゅうこくはり優勝ゆうしょうかざった、1999ねん世界せかい選手権せんしゅけん個人こじんせんアイントホーフェン大会たいかい男子だんしシングルスでもじゅん優勝ゆうしょうしている。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ ただ、小野おのおもえのように日本にっぽんしきでも反転はんてんしきペンならば重量じゅうりょうおさえられ、日本にっぽんしきペンでも裏面りめんほう可能かのうとなる。卓球たっきゅう王国おうこく2010ねん3がつごう