逆ぎゃく送致そうち

逆ぎゃく送致そうち（ぎゃくそうち）とは、検察けんさつから送致そうちされた少年しょうねんを家庭かてい裁判所さいばんしょが調査ちょうさした結果けっか、刑事けいじ処分しょぶんを相当そうとうとして検察けんさつに送致そうちすること（少年しょうねん法ほう第だい20条じょう第だい1項こう）。

概要がいよう

2000年ねんに西鉄にしてつバスジャック事件じけん等ひとしのキレる17歳さいによる殺人さつじん事件じけんが注目ちゅうもくされたことを受うけて、少年しょうねん犯罪はんざいへの厳罰げんばつ化かを意図いとした少年しょうねん法ほう改正かいせい案あんが2000年ねん11月28日にちに成立せいりつして2001年ねん4月がつ1日にちから、従来じゅうらいは16歳さい未満みまんの者ものは逆ぎゃく送致そうちできなかったのを14歳さい以上いじょうでも逆ぎゃく送致そうちを可能かのうとし、16歳さい以上いじょうの少年しょうねんが故意こいに被害ひがい者しゃを死亡しぼうさせた事件じけんについては、「調査ちょうさの結果けっか、犯行はんこうの動機どうき及および態様たいよう、犯行はんこう後ごの情況じょうきょう、少年しょうねんの性格せいかく、年齢ねんれい、行状ぎょうじょう及および環境かんきょうその他たの事情じじょうを考慮こうりょし、刑事けいじ処分しょぶん以外いがいの措置そちを相当そうとうと認みとめるとき」を除のぞき、原則げんそくとして逆送ぎゃくそうすることになった（少年しょうねん法ほう第だい20条じょう第だい2項こう「原則げんそく逆送ぎゃくそう規定きてい」）。

また2015年ねんに公職こうしょく選挙せんきょ法ほうが改正かいせいされて2016年ねんから18歳さい選挙せんきょ権けんが可能かのうとなったことに鑑かんがみ、18歳さい・19歳さいの者ものでも連座れんざ制せいの対象たいしょうとなる悪質あくしつな選挙せんきょ違反いはん事件じけんについては、「その罪つみ質しつが選挙せんきょの公正こうせいの確保かくほに重大じゅうだいな支障ししょうを及およぼすと認みとめる場合ばあい」は逆送ぎゃくそうすることになった（公職こうしょく選挙せんきょ法ほう附則ふそく第だい5条じょう）。2022年ねん4月がつ1日にちに成人せいじん年齢ねんれいが20歳さいから18歳さいに引ひき下さげられると、この規定きていは公職こうしょく選挙せんきょ法ほう附則ふそく第だい5条じょうから少年しょうねん法ほう第だい63条じょう第だい2項こうに変更へんこうとなった。

また2021年ねんに少年しょうねん法ほう改正かいせい案あんが成立せいりつし、2022年ねん4月がつ1日にちに成人せいじん年齢ねんれいが20歳さいから18歳さいに引ひき下さげられたことを受うけて、特定とくてい少年しょうねん（18歳さい及および19歳さいの少年しょうねん）が死刑しけい又または無期むき若もしくは短期たんき一いち年ねん以上いじょうの懲役ちょうえき若もしくは禁錮きんこに当あたる罪つみの事件じけんについては、「調査ちょうさの結果けっか、犯行はんこうの動機どうき及および態様たいよう、犯行はんこう後ごの情況じょうきょう、少年しょうねんの性格せいかく、年齢ねんれい、行状ぎょうじょう及および環境かんきょうその他たの事情じじょうを考慮こうりょし、刑事けいじ処分しょぶん以外いがいの措置そちを相当そうとうと認みとめるとき」を除のぞき、原則げんそくとして逆送ぎゃくそうすることになった（少年しょうねん法ほう第だい62条じょう第だい2項こう）。

脚注きゃくちゅう

注釈ちゅうしゃく

出典しゅってん

関連かんれん項目こうもく

• 少年しょうねん保護ほご手続てつづき（少年しょうねん審判しんぱん）

外部がいぶリンク

• 検察庁けんさつちょう - 少年しょうねん事件じけんの流ながれ