出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
那覇市民会館(なはしみんかいかん、英語:Naha Civic hall)は、沖縄県那覇市寄宮にあった多目的ホール。
1970年(昭和45年)11月に完成し、2016年(平成28年)10月に那覇市民会館に休館となった[1]。その後、2021年(令和3年)10月31日に開館した那覇文化芸術劇場なはーとに劇場の機能を引き継いだ[1]。
アメリカ統治下の1970年(昭和45年)11月に完成した[2]。開館時の大ホールの座席数は1,504席で、800人規模の収容の中ホールがある[1]。
1972年(昭和47年)5月15日の沖縄返還の際に、当時の佐藤栄作首相が参加して返還式典(日本武道館との同時開催)の会場となった。以前は那覇市の成人式も行われていた。
1993年度(平成5年)の大規模改造事業により大ホールの客席数は1,504席から1,372席となった[1]。
2006年(平成18年)には、DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築に選ばれている。
那覇市民会館は、市民人口規模においても大きな公演を招致するのも難しく、例えば沖縄県吹奏楽コンクールなどは、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催されるようになった。翁長雄志市長(当時)は都心の空白地の活性化を図る手段の一環として、旧那覇市立久茂地小学校校地に市民会館を移転する計画を述べた(2014年(平成26年)4月に市内の那覇市立久茂地小学校と前島小学校は統合しており、旧前島小学校敷地に那覇小学校が開校した)。
一方、市民会館も2015年度の耐震診断で大地震により倒壊のおそれがあることが判明したことから、2016年(平成28年)10月13日以降休館となった。
旧那覇市民会館は2019年(令和元年)9月に保存方法について検討する「那覇市民会館保存可能性等検討委員会」で部分復元に意見を集約[3]。同年9月25日に那覇市新文化芸術発信拠点施設は名称を「那覇文化芸術劇場なはーと」と決定した[4]。
那覇市役所真和志支所の老朽化のため同支所は2024年(令和6年)9月末で閉庁し、2028年に市民会館跡地に建設される「新真和志支所複合施設(仮称)」に機能を移転する予定となっている[5]。