2007 FIFA女子じょしワールドカップ・予選よせん (大陸たいりくあいだプレーオフ)

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2007 FIFA女子じょしワールドカップ予選よせんにおける大陸たいりくあいだプレーオフ(たいりくかん-)は、2007ねん3がつおこなわれた女子じょしサッカー対戦たいせんである。このとしの9がつおこなわれた「2007 FIFA女子じょしワールドカップ」(Wはい)への出場しゅつじょうけんをかけ、北中きたじゅうべいカリブ地区ちくCONCACAF出場しゅつじょう2.5わく)で予選よせん3メキシコ女子じょし代表だいひょうとアジア地区ちくAFC出場しゅつじょう3.5わく)で予選よせん4日本にっぽん女子じょし代表だいひょう対戦たいせん前回ぜんかい(2003ねん大会たいかい)の大陸たいりくあいだプレーオフ同様どうよう出場しゅつじょうわくなか唯一ゆいいつ大陸たいりくあいだプレーオフであり、しかもおなじチームによる対戦たいせんとなった。

ほんプレーオフはだい1試合しあい日本にっぽん国立こくりつ霞ヶ丘かすみがおか競技きょうぎじょう)で、だい2試合しあいをメキシコ(トルーカ)で開催かいさいするホーム・アンド・アウェーアウェーゴール方式ほうしき)で開催かいさいされた。1しょう1はいわったため、2せん合計ごうけいのスコアで上回うわまわる(日本にっぽん3-2メキシコ)日本にっぽんが5大会たいかい連続れんぞく5度目どめとなる女子じょしワールドカップへの出場しゅつじょうめた。

プレーオフ進出しんしゅつまで[編集へんしゅう]

AFC女子じょしアジアカップ[編集へんしゅう]

詳細しょうさい2006 AFC女子じょしアジアカップ参照さんしょう

2006ねん7がつオーストラリア開催かいさいされたこの大会たいかいは、ぜん大会たいかい2003 AFC女子じょし選手権せんしゅけん同様どうよう翌年よくねんFIFA女子じょしワールドカップのアジア予選よせんねて開催かいさい大会たいかい上位じょうい2チームが開催かいさいこく中国ちゅうごく代表だいひょうとともに本戦ほんせん出場しゅつじょうとなり、そのつぎ位置いちする1チームがプレーオフに進出しんしゅつすることになっていた。

日本にっぽん女子じょし代表だいひょう「なでしこジャパン」はグループリーグで強豪きょうごう中国ちゅうごくから勝利しょうりをあげるなどにより3せん全勝ぜんしょうで4チームによる決勝けっしょうトーナメントに進出しんしゅつ中国ちゅうごく進出しんしゅつしたためかりに3になったとしても5大会たいかい連続れんぞく5度目どめ出場しゅつじょう決定けっていとなる状況じょうきょうであった。

しかしこのとしからアジアサッカー連盟れんめい転籍てんせきした地元じもとオーストラリア女子じょし代表だいひょうとの対戦たいせんとなった準決勝じゅんけっしょうでは開始かいし10ふん先制せんせいゆるすと、前半ぜんはんロスタイムにも失点しってんきっし、そのまま0‐2で敗退はいたい。3決定けっていせんでは2選手せんしゅ出場しゅつじょう停止ていし北朝鮮きたちょうせん代表だいひょうつづけに前半ぜんはんに3失点しってんしたことがひびき、げもむなしく敗北はいぼく。2大会たいかい連続れんぞくでプレーオフに最後さいごのぞみをたくすことになった。

CONCACAF女子じょしゴールドカップ[編集へんしゅう]

詳細しょうさい2006 CONCACAF女子じょしゴールドカップ参照さんしょう

2006ねん11月にアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでおこなわれたこの大会たいかいは、翌年よくねんのFIFA女子じょしワールドカップの北中きたじゅうまい・カリブ地区ちく予選よせんねておこなわれた。

中米ちゅうべい地区ちく予選よせんAぐみいたメキシコ代表だいひょう「El Tri」はどうBぐみパナマとともに決勝けっしょうトーナメントに進出しんしゅつカリブ海かりぶかい地区ちく予選よせんいたトリニダード・トバゴ勝利しょうりし、準決勝じゅんけっしょうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく代表だいひょうに0-2でやぶれたが、ジャマイカカリブ海かりぶかい地区ちく)との3決定けっていせんに3-0で勝利しょうりぜん大会たいかい同様どうよう大陸たいりくあいだプレーオフにのぞむこととなった。

予選よせんプレーオフ[編集へんしゅう]

日程にってい決定けっていまでの経緯けいい[編集へんしゅう]

日本にっぽんがプレーオフ進出しんしゅつ決定けっていした時点じてん対戦たいせん相手あいて未定みていであったが、当初とうしょは2006ねん11月ないし12月におこなわれるとの報道ほうどうがあった。しかしその時期じき日本にっぽん女子じょしサッカーリーグ(なでしこリーグ)、アジア競技きょうぎ大会たいかいカタールドーハ)、全日本ぜんにほん女子じょしサッカー選手権せんしゅけん大会たいかいがすでに予定よていされていたこともあり、しばらく日程にっていまらない状況じょうきょうであった。

その、3がつないし4がつ中立ちゅうりつ中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく)で1試合しあいとのあんされたが、最終さいしゅうてきには3がつホーム・アンド・アウェーアウェーゴール方式ほうしき)で実施じっし決定けってい日本にっぽん、メキシコともだい1せんをホームで希望きぼうしたため、抽選ちゅうせんによりだい1せん日本にっぽんだい2せんをメキシコでおこなうこととなった。

プレーオフだい1せん[編集へんしゅう]

日本にっぽん 2-0 メキシコ
さわみのるのぞみ 38分にゴール 38ふん
宮間みやまあや 70分にゴール 70ふん

日本にっぽんサッカー協会きょうかい2003ねん大会たいかいプレーオフ同様どうよう、サッカー協会きょうかい登録とうろくしゃ後援こうえんかい会員かいいんなどの関係かんけいしゃ無料むりょう入場にゅうじょうできる措置そちり、おおくの観客かんきゃくせることで初戦しょせん有利ゆうり環境かんきょうをつくろうとした。このJリーグだい2せつがあったが、それでも1まんにんえる観客かんきゃくあつまった。

メインスタンドからかってみぎからひだりへとつよふうくなか試合しあい開始かいし前半ぜんはん風下かざしもへの攻撃こうげきえらんだ日本にっぽん宮本みやもとともみ起点きてんむもなかなかチャンスをつくれずにいたが、メキシコペースですすんでいた展開てんかいを20ぶんGK福元ふくもと美穂みほのスーパーセーブなどにより徐々じょじょにリズムをもどし、そして38ふん復帰ふっきしたばかりのさわみのるのぞみ宇津木うつき瑠美るみからのクロスにより先制せんせいゴールをあげ、日本にっぽんが1-0とリードして前半ぜんはんかえした。

アウェーゴール採用さいようのためなんとしても得点とくてんをあげ、最悪さいあくでもけたいメキシコは後半こうはん開始かいしから2人ふたり交代こうたい。うちDFを「スーパーサブ」FWモニカ・オカンポにえ、またエースストライカーであるFWマリベル・ドミンゲスを2れつげて得点とくてんうばうことを目論もくろんだフォーメーションとした。

それによりさらに攻撃こうげきてきとなったメキシコは再三さいさんにわたり日本にっぽんゴールをおどかし、66ふんにはドミンゲスが、前進ぜんしんしていたGK福元ふくもと頭上ずじょうループシュートはなつも、ボールはふうってクロスバーをはたき、ゴールのわくはずれた。

それからわずかすうふんの70ふんさわからのクロスに宮間みやまあやがヘディングシュートでめた日本にっぽんが2-0とした。メキシコはその、15さいのFWコラールを投入とうにゅうもスコアはそのままで試合しあい終了しゅうりょう。2てんをつけ、つメキシコにアウェーゴールをあたえなかった日本にっぽん非常ひじょうおおきなアドバンテージをて2せんのぞむこととなった。

日本にっぽん

【メキシコ】

  • 監督かんとく:レオナルド・クエジャール・リベラ
  • 選手せんしゅ
    • GK:パメラ・タホナル
    • DF:エリザベス・パトリシア・ゴメス マーリーン・サンドバル マリア・デ・ヘスス・カスティージョ ルス・デルロサリオ・サウセド
    • MF:モニカ・クリスティーヌ・ゴンザレス(ハーフタイム FW モニカ・オカンポ) モニカ・ベルガラ(ハーフタイム ファティマ・レイバ) グアダルペ・ウォルビス パトリシア・ペレス(76ふん FW チャーリン・コラール)
    • FW:マリベル・ドミンゲス エブリン・ロペス
    • ベンチり:ソフィア・ペレス(GK)  レティシア・ビジャルパンド(DF) ロウデス・ゴルディージョ(DF) イザベル・バルデス(DF)

プレーオフだい2せん[編集へんしゅう]

メキシコ 2-1 日本にっぽん
ファティマ・レイバ 18分にゴール 18ふん (pen.)
マリベル・ドミンゲス 29分にゴール 29ふん
荒川あらかわ恵理子えりこ 13分にゴール 13ふん
観客かんきゃくすう: 14,575にん

1999 FIFA女子じょしワールドカップ(アメリカ大会たいかい以来いらい出場しゅつじょうねらって、メキシコサッカー連盟れんめい会場かいじょうメキシコシティ近郊きんこうトルーカ会場かいじょう選定せんていメキシカンサッカーリーグ本拠地ほんきょちでの最高さいこうとなる海抜かいばつおよそ2,600mによる「高地こうちてい酸素さんそ」というかして試合しあい有利ゆうりすすめようとした。

さらに格安かくやす入場にゅうじょうりょう手伝てつだってのだい観衆かんしゅう正午しょうごスタートによる高温こうおんという条件じょうけん日本にっぽん不利ふり条件じょうけんとなるも、しかし先制せんせい日本にっぽんであった。

3トップでのぞんだメキシコにがりのペースをにぎられつつも13ふん宇津木うつきからのクロスをみぎサイドへんだ荒川あらかわ恵理子えりこがシュート。ボールは角度かくどのない位置いちからキーパーの頭上ずじょうえてクロスバーにたるも、そのままゴールマウスにまれた。

これで日本にっぽんは2せん合計ごうけい3-0(アウェーゴール1)としWはい5大会たいかい連続れんぞくおおきく前進ぜんしんしたが、メキシコはすぐさま反撃はんげきにかかる。

直後ちょくごの18ふんペナルティーキック(PK)をめて同点どうてんいつくと、29ふんにはエリザベス・パトリシア・ゴメスからのボールがゴールまえでフリーとなっていたマリベル・ドミンゲスへとわた逆転ぎゃくてんだんをきめた。

これにより2せん合計ごうけいスコアは日本にっぽん3-2メキシコといま日本にっぽんがリードはしていたが、のこ時間じかんとのいからメキシコにながれはかたむきかけた。

しかし日本にっぽんはそのチーム選手せんしゅ負傷ふしょうによる中断ちゅうだん利用りようしてプレーについての確認かくにんをしてなおす。そして後半こうはん開始かいしとともに日本にっぽんはFW大野おおのしのぶボランチ宮本みやもとともみにえ、さらに51ふんにも攻守こうしゅそれぞれをかためてアウェーでのいちせん対処たいしょし、たいするメキシコは60ふんぎから次々つぎつぎ攻撃こうげき選手せんしゅ交代こうたいしてめたが、ともに得点とくてんうばうことなく試合しあい終了しゅうりょう。2せん合計ごうけい得点とくてんでメキシコを上回うわまわった日本にっぽんだい1かい大会たいかいから5大会たいかい連続れんぞくほん大会たいかい出場しゅつじょうめた。

出場しゅつじょう16チームちゅう15番目ばんめほん大会たいかい進出しんしゅつめた日本にっぽん試合しあい、「世界せかいのなでしこジャパンになってやる」とかれたTてぃーシャツてピッチにならんだ。

【メキシコ】

  • 監督かんとく:レオナルド・クエジャール・リベラ
  • 選手せんしゅ
    • GK:ソフィア・ペレス
    • DF:エリザベス・パトリシア・ゴメス マーリーン・サンドバル モニカ・クリスティーヌ・ゴンザレス マリア・デ・ヘスス・カスティージョ
    • MF:モニカ・ベルガラ(61ふん FW チャーリン・コラール) エブリン・ロペス(74ふん パトリシア・ペレス) ファティマ・レイバ
    • FW:マリベル・ドミンゲス(63ふん グアダルペ・ウォルビス) ルス・デル・ロザリオ・サウセド モニカ・オカンポ
    • ベンチり:パメラ・タホナル(GK) ロウデス・ゴルディージョ(DF)  イザベル・バルデス(DF) レティシア・ビジャルパンド(DF)

日本にっぽん

  • 監督かんとく:大橋おおはし浩司こうじ
  • 登録とうろく選手せんしゅ
    • GK:福元ふくもと美穂みほ
    • DF:岩清水いわしみずあずさ いそ﨑浩 きんゆかり 宇津木うつき瑠美るみ(51ふん 矢野やの喬子たかこ
    • MF:酒井さかいあずかめぐみ 柳田やなぎだ美幸みゆき さわみのるまれ 宮間みやまあや
    • FW:荒川あらかわ恵理子えりこ(51ふん 大谷おおや未央みお) 大野おおのしのぶ(ハーフタイム MF 宮本みやもとともみ)
    • ベンチり:山郷さんごうのぞみ(GK) 豊田とよだ奈夕(DF) 阪口さかぐちゆめ(MF) 永里ながさとゆう (FW)