Bt毒素どくそ

Bt毒素どくそ（ビーティー毒素どくそ）とは、Bacillus属ぞくに属ぞくする真正しんせい細菌さいきんの一種いっしゅ バチルス・チューリンゲンシス (Bacillus thuringiensis) の産さん生せいする殺虫さっちゅう性せいタンパク質たんぱくしつの別名べつめいである。

本ほん毒素どくそは大おおきく、結晶けっしょう性せいタンパク質たんぱくしつであるδでるた内うち毒素どくそ(δでるたendotoxin)とVIPタンパク質たんぱくしつの2種類しゅるいに分わけられている。このうち、δでるた内うち毒素どくそは構造こうぞうの異ことなる複数ふくすうのタンパク質たんぱくしつから構成こうせいされるCry毒素どくそと単一たんいつのタンパク質たんぱくしつグループから構成こうせいされるCyt毒素どくその2種類しゅるいに分わけられている。これらのδでるた内うち毒素どくそはB.thuringiensisの芽胞がほう形成けいせい期きに副ふく胞子ほうし小体こていとしてつくられる。また、VIPタンパク質たんぱくしつは増殖ぞうしょく期きの細胞さいぼうによって産さん生むされるタンパク質たんぱくしつである。

農業のうぎょう用よう殺虫さっちゅう剤ざい（生物せいぶつ農薬のうやく）の「BT剤ざい」として利用りようされる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 国見くにみ裕久ひろひさ・小林こばやし迪すすむ弘ひろ編著へんちょ『最新さいしん 昆虫こんちゅう病理びょうり学がく』,講談社こうだんしゃ, 2014年ねん