Bridge パターン

Bridge パターン（ブリッジ・パターン）とは、GoF（Gang of Four; 4人にんのギャングたち）によって定義ていぎされたデザインパターンの1つである。「橋渡はしわたし」のクラスを用意よういすることによって、クラスを複数ふくすうの方向ほうこうに拡張かくちょうさせることを目的もくてきとする。

クラス図ず

Bridge パターンのクラス図ずを以下いかに挙あげる。

利用りよう例れい

Bridge パターンの適用てきようが望のぞましいクラス構造こうぞうは、例たとえば以下いかのようなものである。

この例れいでは、まず Dishware（食器しょっき）クラスから Plate（皿さら）と Bowl（ボウル）クラスが派生はせいしている。さらに、Plate からは WoodenPlate（木製もくせいの皿さら）と GlassPlate（ガラス製せいの皿さら）が、 Bowl からは WoodenBowl（木製もくせいのボウル）と GlassBowl（ガラス製せいのボウル）が派生はせいしている。

このクラス階層かいそうは、以下いかに挙あげる問題もんだいをはらんでいる。

クラスの追加ついかが困難こんなんである。仮かりにプラスチック製せいの食器しょっきを新あらたにサポートしようとする場合ばあい、Plate クラスと Bowl クラスのそれぞれを継承けいしょうしなければならない。あるいは Dishware クラスのサブクラスとして例たとえば Cup クラスを追加ついかする場合ばあい、WoodenCup や GlassCup を同時どうじに作成さくせいしなければならない。
コードの複製ふくせいが発生はっせいする。例れいに挙あげた WoodenPlate と WoodenBowl, GlassPlate と GlassBowl はそれぞれ同おなじ材質ざいしつの食器しょっきであるため、内部ないぶ的てきに似にたような性質せいしつを持もっているかもしれない。しかしながら、継承けいしょう関係かんけいの都合つごう上じょうこれらのクラスはすべて個別こべつに定義ていぎしなければならず、結果けっかとして同おなじようなコードを別途べっとに記述きじゅつしなければならなくなる。

この問題もんだいが起おこる理由りゆうは、クラス階層かいそうの中なかに複数ふくすうの継承けいしょう関係かんけいが混在こんざいしていることである。上うえの例れいにおいて、Dishware と Plate および Bowl の関係かんけいは、食器しょっきの種類しゅるいによる継承けいしょう関係かんけいとみなすことができ、一方いっぽうで Plate と WoodenPlate および GlassPlate の関係かんけいは、食器しょっきの材質ざいしつによる継承けいしょう関係かんけいとみなすことができる。このように複数ふくすうの継承けいしょう関係かんけいが存在そんざいすることにより、一ひとつの継承けいしょう関係かんけいが他たの継承けいしょう関係かんけいに悪影響あくえいきょうを及およぼすことになる。

このクラス構造こうぞうは、Bridge パターンを適用てきようすることによって以下いかのように改善かいぜんすることができる。

このクラス図ずでは Dishware から派生はせいする継承けいしょう関係かんけいは食器しょっきの種類しゅるいのみであり、材質ざいしつに関かんする情報じょうほうは Material（素材そざい）クラスに委譲いじょうしている。この構造こうぞうにより、種類しゅるいと材質ざいしつはそれぞれ独立どくりつして拡張かくちょうすることができ、クラスの数かずも減へらすことが出来できる。

クラス図ず

利用りよう例れい

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