CS BAAN

CSバーン（シーエス・バーン、CS BAAN）は、通信つうしん衛星えいせい「JCSAT」を通つうじて行おこなわれたアナログCS衛星えいせい放送ほうそうサービスであり、ケーブルテレビへの番組ばんぐみ供給きょうきゅうサービスも行おこなっていた。受託じゅたく放送ほうそう事業じぎょう者しゃは日本にっぽんサテライトシステムズ（現げん・スカパーJSAT）、プラットフォーム事業じぎょう者しゃはサテライト放送ほうそうセンター。

概要がいよう

1992年ねん、JCSAT-2号機ごうき（東経とうけい154度ど）を使用しようしてCSアナログ放送ほうそうを開始かいし^[1]^[2]。スクランブルはWOWOWと同おなじコアテック方式ほうしきを採用さいようしていたため、CSアナログチューナとWOWOWデコーダーがあれば、テレビ放送ほうそうそのものは視聴しちょう可能かのうだった。コアテック方式ほうしきデコーダを内蔵ないぞうしたCSアナログチューナ(IRD)も各社かくしゃより発売はつばいされていた^{[注釈ちゅうしゃく 1]}。

1996年ねん、パーフェクTV!（現げん・スカパー!）が放送ほうそう開始かいし。CSバーンの加入かにゅう者しゃに無償むしょうでパーフェクTV!チューナを配布はいふして移行いこう。1998年ねん3月がつ31日にちに放送ほうそう終了しゅうりょうした。なお、パーフェクTV!が開始かいしされた当初とうしょは、5チャンネルセットの「CSバーンセット」も販売はんばいされていた（※現在げんざいは販売はんばい終了しゅうりょう）。

放送ほうそうサービス

テレビ放送ほうそうは奇数きすうチャンネル（水平すいへい偏へん波は）、CS-PCM音声おんせい放送ほうそうは偶数ぐうすうチャンネル（垂直すいちょく偏へん波は）を使用しようしていた（ちなみに、スカイポートTVは垂直すいちょく偏へん波はを使用しようしていた）。
またJCSAT-2は、スカイポートTVが使用しようしていたSUPERBIRD Bよりも通信つうしん利用りようが多おおかったため、放送ほうそう用ようのチャンネルに通信つうしんサービスの利用りよう者しゃが引ひき続つづき利用りようしていて、空あきチャンネルが少すくなかったのが特徴とくちょう的てきであった。

J-1:スペースシャワーTV
- 1992年ねん6月がつ　株式会社かぶしきがいしゃスペースシャワーによりサービス放送ほうそう開始かいし。
- 1992年ねん10月がつ1日にち　有料ゆうりょう放送ほうそう開始かいし。
- 1997年ねん3月がつ1日にち　株式会社かぶしきがいしゃスペースシャワーネットワークが承継しょうけい（株式会社かぶしきがいしゃスペースシャワーは会社かいしゃ清算せいさん）。
J-2:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）
J-3:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）
J-4:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）
J-5:スポーツ・アイ→スポーツ・アイ ESPN（現げん・J sports 3）
- 1992年ねん10月がつ1日にち　株式会社かぶしきがいしゃジャパンスポーツチャンネルより有料ゆうりょう放送ほうそう開始かいし^{[注釈ちゅうしゃく 2]}。
- 1996年ねん10月がつ1日にち　チャンネル名めいを「スポーツ・アイ ESPN」に変更へんこう。
J-6:PCMジパング／ニッポンミュージックコングレス（現げん・ミュージックバード）
J-7:（衛星えいせい劇場げきじょう→）スカイ・A（現げんスカイA）
- 1994年ねん4月がつ1日にち　株式会社かぶしきがいしゃサテライトエー・ビー・シー（現げん・株式会社かぶしきがいしゃスカイ・エー）により有料ゆうりょう放送ほうそう開始かいし。
- 1996年ねん4月がつ1日にち　チャンネルをJ-9→J-7に変更へんこう※。
J-8:ミュージックバード／サテライトミュージック（現げん・ミュージックバード）
J-9:（スカイ・A→）衛星えいせい劇場げきじょう→シネマジャパネスク
- 1992年ねん12月1日にち　衛星えいせい映画えいが演劇えんげき放送ほうそう株式会社かぶしきがいしゃ（→株式会社かぶしきがいしゃ衛星えいせい劇場げきじょう、現げん・松竹しょうちくブロードキャスティング株式会社かぶしきがいしゃ）によりサービス放送ほうそう開始かいし。
- 1993年ねん4月がつ1日にち　有料ゆうりょう放送ほうそう開始かいし。
- 1996年ねん4月がつ1日にち　チャンネルをJ-7→J-9に変更へんこう※。
- 1997年ねん10月がつ1日にち　チャンネル名めいを「シネマジャパネスク」に変更へんこう。^{[注釈ちゅうしゃく 3]}。
J-10:（空あき）
J-11:BBCワールド（現げん・BBCワールドニュース）
- 1994年ねん8月がつ1日にち　株式会社かぶしきがいしゃサテライトニュース（現げん・BBCワールドジャパン株式会社かぶしきがいしゃ）により有料ゆうりょう放送ほうそう開始かいし。
J-12:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）
J-13:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）
J-14:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）
J-15:（通信つうしんサービスで使用しようしていたため使用しよう不可ふか）

※衛星えいせい劇場げきじょうとスカイ・Aは末期まっきにチャンネルを交換こうかんした（放送ほうそう開始かいし当初とうしょ：J-7=衛星えいせい劇場げきじょう、J-9=スカイ・A）。これは当時とうじ、スカイ・Aのスポーツ中継ちゅうけいを放送ほうそう局きょく舎しゃからではなく、移動いどう中継ちゅうけい車しゃから直接ちょくせつ衛星えいせいへ電波でんぱを発射はっしゃして送おくり込こんで放送ほうそうする方法ほうほうが多おおく用もちいられた為ため、少すこしでも周波数しゅうはすうが低ひくい方ほうが有利ゆうりだったからである。

通信つうしん番組ばんぐみ供給きょうきゅうサービス

公営こうえい競技きょうぎのレース中継ちゅうけい映像えいぞうの配信はいしんを行おこなっていた以下いかの2チャンネルは放送ほうそうとして認みとめられず、電話でんわ投票とうひょう会員かいいん向むけの通信つうしん扱あつかいとなったものの、CSバーンが受うけ付つけ業務ぎょうむを行おこなっていた。

CS BAAN以外いがいの通信つうしんサービス

JCSAT-2では、スクランブルのかからない通信つうしんチャンネルやコアテック方式ほうしきスクランブルを採用さいようした通信つうしんチャンネルも配信はいしんしていたが、これらは会員かいいんになることで一般いっぱんでも視聴しちょう可能かのうであった。ケーブルテレビ向むけのチャンネルの多おおくは後のちにパーフェクTV!およびその後ご身みサービスに移行いこうし、2023年ねん現在げんざいも放送ほうそうしている。

ノースクランブル（ノンスクランブル）と一部いちぶスクランブルで配信はいしんされたチャンネル
- 2ch 阿おもね含チャンネル（日本にっぽん宗教しゅうきょう衛星えいせい放送ほうそう）／Cチャンネル（回線かいせんリセールにより同一どういつchを使用しよう）
- 3ch スカイネットコミュケイションズ東京とうきょう（中継ちゅうけい回線かいせん）
- 4ch NSN日経にっけいサテライトニュース（現げん・日経にっけいCNBC）→ 後のちにJCSAT-3に移行いこう
- 5ch ケイリンチャンネル（放送ほうそう用よう、現げん・SPEEDチャンネル）
- 6ch スターコミュニケイションズ東京とうきょう／ダイヤモンドチャンネル・クライマックスチャンネル（コアテック方式ほうしきスクランブル／廃はい局きょく）／デンタルチャンネル（D-ch）※回線かいせんリセールにより同一どういつchを使用しよう。
- 7ch デジタルペロペロ24（現げん・デジペロチャンネル　ホテル向むけ通信つうしんで独自どくじ方式ほうしきデジタルスクランブル）
- 8ch グリーンチャンネル（※有料ゆうりょう化か後ごはコアテック方式ほうしきスクランブル）
- 9ch チャンネルNECO（にっかつ映像えいぞうコミュニケーションズ。現げん・日活にっかつ株式会社かぶしきがいしゃ　衛星えいせいメディア事業じぎょう部ぶ）^{[注釈ちゅうしゃく 4]}
- 10ch ビデオサット1→SUPL（現げん・SNET）→衛星えいせいネットワーク／レインボーチャンネル（M方式ほうしきスクランブル）／イベントネットワーク（JVSN）※回線かいせんリセールにより同一どういつchを使用しよう。
- 11ch 東進とうしんハイスクール（M方式ほうしきスクランブル、講義こうぎ配信はいしん用よう）
- 12ch サテライトアップリンク（SUPL）※地球ちきゅう局きょくは目黒めぐろと青山あおやま／鹿島建設かしまけんせつ（企業きぎょう内ない通信つうしん）／天理教てんりきょう（通信つうしん用よう）※回線かいせんリセールにより同一どういつchを使用しよう。
- 13ch JS-LINK TOKYO（ジャパンスペースリンク東京とうきょう／大阪おおさか → 東京とうきょう地球ちきゅう局きょくは御茶ノ水おちゃのみずの旧きゅう日立製作所ひたちせいさくしょ本社ほんしゃ内ない）／レモンチャンネル（株式会社かぶしきがいしゃネオサテライトビジョン、現げん・キッズステーション）／ミッドナイトブルー（M方式ほうしきスクランブル→コアテック方式ほうしきスクランブル） ※回線かいせんリセールにより同一どういつchを使用しよう。
- 14ch 代々木よよぎゼミナール（講義こうぎ配信はいしん用よう）
- 15ch ケイリンチャンネル（中継ちゅうけい用よう回線かいせん）
- 16ch ハイテクシャワーTV／ニッケンサテライト（日建にっけん学院がくいん講義こうぎ配信はいしん用よう、B-MAC方式ほうしきスクランブル）／工務こうむ店てんチャンネル
- 16ch 囲碁いご・将棋しょうぎチャンネル（ニッケンサテライト、サテライトカルチャージャパン株式会社かぶしきがいしゃ（現げん・株式会社かぶしきがいしゃ囲碁いご将棋しょうぎチャンネル））
- 17ch ホーサット／JFN（中継ちゅうけい、配信はいしん用よう回線かいせん）
- 21ch やまびこチャンネル（福祉ふくし向むけ配信はいしん）
- 27ch NTT（B-MACスクランブル、中継ちゅうけい用よう回線かいせん）
- 29ch JCSAT-2 テスト回線かいせん
- 30ch ビデオサット2→SUPL→衛星えいせいネットワーク（B-MAC方式ほうしきスクランブル）／日本生命にほんせいめい（企業きぎょう内ない通信つうしん、B-MAC方式ほうしきスクランブル）
- 31ch NTT（TV素材そざい送おくり回線かいせん NTT方式ほうしきスクランブル）
- 32ch NTT（TV素材そざい送おくり回線かいせん NTT方式ほうしきスクランブル）

NTT方式ほうしきスクランブルチャンネル
- NTT中継ちゅうけい回線かいせん – 国内こくないのテレビ各局かくきょくが、回線かいせんリセールによって使用しようしていた。

※M方式ほうしきスクランブル：松下電器産業まつしたでんきさんぎょう（現げん・パナソニック)が開発かいはつ。

※コアテック方式ほうしき：コンディショナル・アクセス・テクノロジー研究所けんきゅうじょ(CAS)が開発かいはつ。運用うんようは財団ざいだん法人ほうじん放送ほうそうセキュリティーセンター（現げん・一般いっぱん財団ざいだん法人ほうじん放送ほうそうセキュリティセンター)

※B-MAC方式ほうしき：サンエンティフィック・アトランタ(SA)が開発かいはつ。

※NTT方式ほうしき：日本電信電話にほんでんしんでんわ(NTT)通信つうしん研究所けんきゅうじょが開発かいはつ。

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく

^ 同どう時期じきにスカイポートTVもサービスを開始かいししている。
^ CSバーン放送ほうそう終了しゅうりょう後ごの2000年ねん、株式会社かぶしきがいしゃスポーツ・アイ・ネットワークに営業えいぎょう譲渡じょうとして会社かいしゃ清算せいさん。
^ CSバーン放送ほうそう終了しゅうりょう後ごの1998年ねん10月がつ1日にち、チャンネル名めいを「衛星えいせい劇場げきじょう」に再度さいど変更へんこう
^ 当時とうじのチャンネルNECOは、CS放送ほうそうチューナでは視聴しちょう出来できなかった。映像えいぞうはノンスクランブルだったが、音声おんせいをFM方式ほうしきで送出おくりだしていたため、映像えいぞうは視聴しちょう出来できても音声おんせいが無音むおんの状態じょうたいであった。FM音声おんせいが復調ふくちょう可能かのうなCS通信つうしんチューナか、海外かいがい衛星えいせい受信じゅしん用ようチューナが必要ひつようであった。

出典しゅってん

^ 「サロン論壇ろんだん(194)情報じょうほう飽食ほうしょく時代じだいのCS放送ほうそう/竹下たけした彊つよし一いち」『映画えいがテレビ技術ぎじゅつ = The motion picture & TV engineering』第だい483号ごう、日本にっぽん映画えいがテレビ技術ぎじゅつ協会きょうかい、1992年ねん11月1日にち、46 - 47頁ぺーじ、NDLJP:4433264/31。
^ 「CSテレビ放送ほうそう解禁かいきんとケーブルテレビ / 藤岡ふじおか伸一しんいち郎ろう」『Traffic & business = 道路どうろ新しん産業さんぎょう autumn』第だい30号ごう、道路どうろ新しん産業さんぎょう開発かいはつ機構きこう、1992年ねん11月がつ20日はつか、10 - 14頁ぺーじ、NDLJP:2865036/7。