F6U (航空機こうくうき)

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F6U

F6Uアメリカ海軍かいぐんけに製造せいぞうされたジェット艦上かんじょう戦闘せんとうヴォートしゃ製造せいぞうしたはつのジェット戦闘せんとうになる。愛称あいしょうパイレート (Pirate) 。アメリカせいジェット戦闘せんとうとしてはじめてアフターバーナー搭載とうさいした機体きたいであり、1946ねん10月2にちはつ飛行ひこうしたが、てい性能せいのうであったために30前後ぜんこうしか生産せいさんされなかった。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ヴォートしゃだい世界せかい大戦たいせんなか1944ねん12月29にちに、アメリカ海軍かいぐんよりジェット戦闘せんとうXF6U-1の試作しさく発注はっちゅうけた。ただちに開発かいはつ実行じっこうされ、試作しさくは1946ねん10がつ2にちはつ飛行ひこうした。量産りょうさんがたF6U-1は、1947ねん2がつ5にちに30発注はっちゅうされている。

F6Uは葉巻はまきかた胴体どうたいに、直線ちょくせんつばさ主翼しゅよくていつばさ配置はいちにしており、インテークは主翼しゅよくにあるというオーソドックスな機体きたい形状けいじょうであった。武装ぶそう機首きしゅ機銃きじゅう4もん搭載とうさいしている。また、主翼しゅよくはしにはぞうそうけることもできた。試作しさくは3製造せいぞうされ、エンジンはウエスチングハウスJ34-WE-22を搭載とうさいしていたが、量産りょうさんではアフターバーナーづけのJ34-WE-30にかわそうされている。ただし、このエンジンのアフターバーナーは、使用しようまえに30秒間びょうかん予熱よねつ必要ひつようであったため、実用じつようせい非常ひじょうひくかった。量産りょうさんにはXF5Uでも使つかわれた、樹脂じゅしはさんだバルサざいハニカム構造こうぞうとし外部がいぶにアルミばんった素材そざい「メタライト(Metalite)」により軽量けいりょうしたほか水平すいへい尾翼びよく先端せんたん垂直すいちょく安定あんていフィンが追加ついかされた。

量産りょうさん1949ねん3月5にちはつ飛行ひこうしたが、F9F高性能こうせいのうしめしていたことや、レシプロよりも大幅おおはば性能せいのう向上こうじょうをしていなかったことにより、実戦じっせん部隊ぶたいには配備はいびされず、実験じっけん部隊ぶたいのVX-3と海軍かいぐん飛行ひこう試験しけんセンターでもちいられたのみである。30ぜんわせての飛行ひこう時間じかんも945あいだぎない。

なお、1機首きしゅにカメラを搭載とうさいし、偵察ていさつがたF6U-1Pに改造かいぞうされたが、採用さいようにはいたらなかった。

要目ようもく (F6U-1)[編集へんしゅう]

F6U 三面さんめん
  • 全長ぜんちょう: 10.0m
  • 全幅ぜんぷく: 9.19m
  • 全高ぜんこう: 3.58m
  • 最大さいだい速度そくど: 861km/h
  • 航続こうぞく距離きょり: 1,260km
  • エンジン: ウエスチングハウスJ34-WE-30ターボジェット 1推力すいりょく 1,860kg)
  • 武装ぶそう: 20mm機銃きじゅう 4もん

派生はせいがた[編集へんしゅう]

  • XF6U-1: 試作しさく。3製造せいぞう
  • F6U-1: 量産りょうさん。30製造せいぞう
  • F6U-1P: 偵察ていさつがた。1改造かいぞう