KAMEプロジェクト

KAMEプロジェクト（かめプロジェクト）は、IIJ、NEC、東芝とうしば、日立ひたち、富士通ふじつう、横河電機よこかわでんき(五十音ごじゅうおん順じゅん)各社かくしゃによる共同きょうどう研究けんきゅうプロジェクト。BSD系けいOS(FreeBSD, OpenBSD, NetBSD)上じょうにIPv6を中心ちゅうしんとしたインターネット技術ぎじゅつの標準ひょうじゅんコードを実装じっそうすることを目的もくてきとして、1998年ねんに始はじまった。

KAMEの実装じっそうはBSDライセンス下したでフリーソフトウェアとして公開こうかいされ、現在げんざいまでに各かくBSD UNIXのIPv6スタックとして採用さいようされており、さらにルータベンダなどにも採用さいようされている。

KAMEプロジェクトは、USAGIプロジェクトやTAHIプロジェクト同様どうようにWIDEプロジェクト傘下さんかのプロジェクトで、特とくにこれらのプロジェクトとは密接みっせつに関係かんけいして活動かつどうしている。

「KAME」という名前なまえは、かつてはKAMEプロジェクトの本拠地ほんきょちのあった藤沢ふじさわ市し刈かり込こめ(かりごめ)の略りゃくと言いわれた頃ころもあったが、実際じっさいは、KAMEプロジェクトが始はじまる直前ちょくぜんに行おこなわれた合宿がっしゅくで、開発かいはつエンジニアの一人ひとりitojunが、どうしてもとれないバグに悩なやまされていたときに、そばにあった亀かめのぬいぐるみに「かめさん助たすけて」といって抱だきついて、その後ご無事ぶじにバグがとれたことに由来ゆらいしている。現在げんざいでも、KAMEのオフィスには様々さまざまな大おおきさの亀かめのぬいぐるみやおもちゃが飾かざられているし、かつては「KAMEプロジェクト」のタグをつけたぬいぐるみを販売はんばいしていたこともある。(現在げんざいは在庫ざいこがつきたため販売はんばいは中止ちゅうし)

KAMEプロジェクトのWebサイトのトップページには亀かめの画像がぞうがあり、IPv6でアクセスすると、手足てあしを動うごかすアニメーションをするようになっている。このページは、IPv6で通信つうしん可能かのうかどうかを判別はんべつする手段しゅだんとして広ひろく知しられており、「亀かめが踊おどる (the dancing kame)」と呼よばれる。

一期いっき2年ねんとして、四よん期き8年ねんにわたって活動かつどうを続つづけてきたが、IPv6の基本きほん規格きかくの実装じっそうはほぼ安定あんていしたということで、2005年ねん11月、「KAMEプロジェクト完成かんせい宣言せんげん」が行おこなわれ、2006年ねん3月がつをもって活動かつどうを終了しゅうりょうすることが発表はっぴょうされた。

公式こうしきな活動かつどう終了しゅうりょう後ごも、CVSリポジトリやwebページは維持いじされ、毎週まいしゅう月曜日げつようびにそのときのソースをarchiveしたsnapshotと呼よばれるtarballも公開こうかいされ続つづけている。

成果せいか

KAMEプロジェクトの主おもな成果せいかは以下いかの通とおり

BSD標準ひょうじゅんIPv6スタック: FreeBSD, NetBSD, OpenBSDおよびそれらの派生はせいOSでのIPv6スタック
BSD標準ひょうじゅんIPsecスタック: FreeBSD, NetBSDでのIPsecスタック。OpenBSDは独自どくじのIPsecを持もっているほか、他たのBSDでも暗号あんごうハードウェアを生いかすために別べつのIPsec(Fast IPsecと呼よばれる)に置おき換かえる動うごきがある。
鍵かぎ交換こうかんデーモン racoon: IKEv1を行おこなうための鍵かぎ交換こうかんデーモン。後のちにUSAGI, IPsec-toolsなどを通つうじて、linuxでも使つかわれるようになった。
MobileIPv6, NEMO実装じっそうSHISA: Mobile IPv6, NEMO(Network mobility) basic protocolをサポートする。

外部がいぶリンク

The KAME project

成果せいか

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