LCT

TLC Mk.5（アメリカ海軍かいぐんLCT-202）

戦車せんしゃ揚陸ようりく艇てい（せんしゃようりくてい、英語えいご: Landing Craft Tank, LCT）は、アメリカ海軍かいぐん向むけに建造けんぞうされた上陸じょうりく用よう舟艇しゅうていの種類しゅるい。イギリス海軍かいぐんが開発かいはつしたTLC（英語えいご: Tank Landing Craft）のアメリカ仕様しようであり、のちに汎用はんよう揚陸ようりく艇てい（LCU）に発展はってんしていった。

概要がいよう

TLC Mk.1は、1940年ねん11月にホーソン・レスリーで1番ばん艇ていが進水しんすいしたのち、これを含ふくめて計けい30隻せきが建造けんぞうされた。翌よく1941年ねん以後いご、さらに500トン級きゅうのMk.2、その船体せんたいを延長えんちょうした600トン級きゅうのMk.3、やや船体せんたいを縮小しゅくしょうするかわりに拡幅かくふくしたMk.4が順次じゅんじ、建造けんぞう開始かいしされた。また同年どうねん12月がつのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの参戦さんせんに伴ともない、同国どうこく海軍かいぐん向むけとして、戦車せんしゃ揚陸ようりく艦かん（LST）への搭載とうさいに対応たいおうして小型こがた化かしたMk.5、またこれと同等どうとうの諸しょ元もとを備そなえつつ、艦かん尾おにもランプを備そなえて車両しゃりょう甲板かんぱんを全通ぜんつうさせたMk.6も開発かいはつされ、アメリカ海軍かいぐんではMk.5はLCT-1級きゅう、Mk.6はLCT-501級きゅうと称しょうされた。また、Mk.6をもとに、アメリカ海軍かいぐんの要請ようせいに応おうじて兵員へいいん居住きょじゅう区くを追加ついかするなどした発展はってん型がたであるMk.7も開発かいはつされ、これはLSM-1級きゅう中型ちゅうがた揚陸ようりく艦かんとして配備はいびされた。LSM-1級きゅうの実績じっせきが良好りょうこうであったことから、イギリス海軍かいぐん自身じしんも姉妹しまい型がたとしてTLC Mk.8を配備はいびした。

これらのTLC/LCTは、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん終結しゅうけつまでに計けい3,222隻せきが建造けんぞうされた。Mk.7とMk.8以外いがいの艇ていは、航こう洋よう能力のうりょくが比較的ひかくてき限定げんてい的てきであったこともあり、遠隔えんかく地ちでの作戦さくせんの際さいには、ドック型がた揚陸ようりく艦かんのウェルドックに収容しゅうようされたり、あるいは戦車せんしゃ揚陸ようりく艦かんなどの甲板かんぱん上じょうに搭載とうさいされて輸送ゆそうされることも多おおかった。

TLC諸しょ元もと表ひょう

	Mk.1	Mk.2	Mk.3	Mk.4	Mk.5
排水はいすい量りょう	378 t	535 t	650 t	595 t	259 t
全長ぜんちょう	46 m	48.74 m	59 m	57.07 m	35.81 m
速力そくりょく	8 kt	10.5 kt	9 kt	8 kt
搭載とうさい量りょう	254 t		305 t	356 t	136 t