PTLクラブ

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PTLクラブ・あるじをほめよ(PTLクラブ・しゅをほめよ、The PTL Club別称べっしょう "People That Love", "Preachers Taking Loot")1976 - 1987ねん)のアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにあったキリスト教きりすときょうテレビ番組ばんぐみ日本語にほんごばん存在そんざいした。

沿革えんかく[編集へんしゅう]

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく[編集へんしゅう]

ノースカロライナしゅうシャーロット同名どうめい団体だんたいひきいていたジム・ベイカー英語えいごばんまたはジム・バカー)、タミー・フェイ英語えいごばん夫妻ふさいテレビ伝道でんどう番組ばんぐみ

日本語にほんごばん[編集へんしゅう]

日本語にほんごばんの『PTLクラブ・あるじをほめよ』(The PTL Club "Praise the Lord" は、1980ねん10月に開始かいしした。日本語にほんごばんはアメリカ放送ほうそうのダイジェストを、独特どくとく口調くちょう日本語にほんごて、説教せっきょう前後ぜんご日本にっぽんでスタジオ収録しゅうろくした素材そざい挿入そうにゅうしたもので、メイン司会しかいしゃ馬橋まばしキリスト教会きょうかいペンテコステたんだて主任しゅにん牧師ぼくし新井あらいひろし、サブ司会しかいしゃ町田まちだクリスチャンセンターの初代しょだい牧師ぼくしだった、日本にっぽんマクドナルド出身しゅっしん中川なかがわ健一けんいち登場とうじょうした。

つづいてアール・エフ・ラジオ日本にっぽんでも、みのラジオ番組ばんぐみ『PTLクラブ』を開始かいししたが、こちらは1ねんほど終了しゅうりょうした。

1984ねん4がつ諸般しょはん事情じじょうから新井あらいくだばんして中川なかがわがメイン司会しかいしゃ昇格しょうかくし、ヨアンナ・ディック(Ioanna Dick、げんせい:スィラヴァン Sillavan、もとファッションモデル大池おおいけキリスト教会きょうかい)をアシスタントに起用きようし、説教せっきょう信者しんじゃ告白こくはく司会しかいしゃ脇目わきめはばからずもらきするという、"Praise the Lord" の番組ばんぐみ形式けいしき踏襲とうしゅうしたものの、1985ねんにはキリスト教きりすときょうテーマパーク楽園らくえんUSA』(Heritage USA)への過剰かじょう投資とうし献金けんきんがく頭打あたまうちからPTLクラブ本部ほんぶ財政難ざいせいなん深刻しんこくしたため、PTLクラブの日本にっぽん事務所じむしょ『PTLクラブジャパン』への資金しきん供与きょうよ途絶とぜつ。これにより『PTLクラブジャパン』がかれていた日本にっぽんアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団きょうだん内紛ないふん勃発ぼっぱつし(詳細しょうさい次項じこう)、同年どうねんまつを以って中川なかがわ離脱りだつくだばんした。

1986ねん1がつ以降いこうは、中川なかがわ主幹しゅかんとしてげたしん団体だんたいハーベスト・タイム・ミニストリーズが、べつ番組ばんぐみ『ハーベスト・タイム』の制作せいさく配給はいきゅう着手ちゃくしゅした。これが2010ねんまでつづいた。

『ライフ・ライン』と教団きょうだん迷走めいそう[編集へんしゅう]

一方いっぽう中川なかがわ出演しゅつえんしなくなった『PTLクラブ・あるじをほめよ』は、スティーブ・フォックスもとゴダイゴ)とヨアンナの司会しかい交替こうたいしたが、1987ねん4がつにはネットきょくが14から7(のちに5)に半減はんげんさらにベイカー夫妻ふさい不倫ふりん麻薬まやく背任はいにん脱税だつぜいスキャンダルが続々ぞくぞく発覚はっかくしてPTLクラブ本部ほんぶ活動かつどう停止ていし状態じょうたいおちいり、"Praise the Lord" の制作せいさく配給はいきゅう中止ちゅうしされたため、同年どうねん7がつ以降いこうライフ・ライン』に番組ばんぐみめい内容ないよう刷新さっしんしてベイカーしょく払拭ふっしょくつとめ、ディック姉妹しまい井上いのうえひろしもと久米くめ小百合さゆり芸名げいめい久保田くぼた早紀さきめじろだいキリストの教会きょうかいいん2007ねんには『パワー・フォー・リビング』のトラクト起用きよう)らが司会しかいするようになった。

ベイカーには懲役ちょうえき45ねん罰金ばっきん50まんドルの実刑じっけい判決はんけつくだされたが、不可解ふかかい政治せいじてき圧力あつりょく下記かき参照さんしょう)で18ねん減刑げんけいされたすえ、たった5年間ねんかん服役ふくえき出所しゅっしょし、2003ねんよりテレビ伝道でんどう復帰ふっきしている。また『PTLクラブジャパン』は、ベイカー事件じけん直後ちょくごそう主事しゅじロバート・フラハンRobert Houlihan)が離日りにちし、『CTMジャパン』に改称かいしょうした。

日本にっぽんアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団きょうだんは、この『PTLクラブ・あるじをほめよ』のみならず、劇的げきてき説教せっきょう辛辣しんらつ宗派しゅうは攻撃こうげきられた『ジミー・スワガート・アワー』(1980ねん4がつ~1988ねん2がつはやし忠男ただおとルーシーが担当たんとう)や、ちょう鏞基ひきいるなんじ矣島じゅん福音ふくいん教会きょうかい進出しんしゅつ窓口まどぐち全日本ぜんにほん福音ふくいん宣教せんきょうかいはやしかん大久保おおくぼみどり)の『幸福こうふくへの招待しょうたい』の日本語にほんごばん制作せいさく配給はいきゅう手掛てがけていたが、以上いじょうの3番組ばんぐみすべアッセンブリーズ・オブ・ゴッド傘下さんか海外かいがいメガチャーチによるもので、これらの日本語にほんごばん制作せいさくほかに、『ビリー・グラハム伝道でんどう大会たいかい』の日本にっぽんがわコーディネーターも、どう教団きょうだん吉山よしやまひろしつとめていた。

1988ねん2がつ以降いこう、スワガートにも不倫ふりん買春ばいしゅんスキャンダルが発覚はっかくし、アッセンブリーズ・オブ・ゴッド総会そうかい除名じょめい決議けつぎくだされたため、日本にっぽんの『ジミー・スワガート・アワー』も急遽きゅうきょ放映ほうえい中止ちゅうしされた。一連いちれん混乱こんらん同年どうねん12がつ、CTMジャパンはぜん資産しさん太平洋たいへいよう放送ほうそう協会きょうかい(PBA)譲渡じょうとし、PBAテレビPBA・CTM / Christian Television Ministries, Pacific Broadcasting Association)として吸収きゅうしゅう合併がっぺいされたことで、ペンテコステ単独たんどく番組ばんぐみだった『ライフ・ライン』は、1989ねん2がつより題名だいめい同一どういつのまま新教しんきょうけいちょう教派きょうは合同ごうどう穏健おんけん内容ないよう一変いっぺんし、出演しゅつえんしゃとスポンサーも全面ぜんめんてき刷新さっしんして現在げんざいいたる。

この合併がっぺい不服ふふくとする吉山よしやまは、1991ねん自前じまえ伝道でんどう番組ばんぐみゴスペルアワー』(ゴスペルアワー伝道でんどうだんこと日本にっぽんアッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団きょうだん小岩こいわ栄光えいこうキリスト教会きょうかい千葉ちばテレビ放送ほうそう)を独立どくりつした。

[1]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 『クリスチャン新聞しんぶん』1987ねん7がつ12にち、1989ねん1がつ1にちなど、『基督教きりすときょう年鑑ねんかん各号かくごう、『ブラウン管ぶらうんかんかみ々』 生駒いこまたかしあきら ヨルダンしゃ 1987ねん、『日本にっぽんにおける福音ふくいん歴史れきし中村なかむらさとし いのちのことばしゃ 2000ねん

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]