VMI

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フィジカルインターネット利用りようしたベンダーの在庫ざいこ管理かんり(VMI)のれい

VMI(Vendor-Managed inventoryのりゃく)とはサプライヤー顧客こきゃくとのあいだ事前じぜんめした在庫ざいこレベルの範囲はんいない適切てきせつ在庫ざいこレベルと在庫ざいこポリシーを在庫ざいこ補給ほきゅうすること。

小売こうりぎょうでのケースがおお散見さんけんされる。顧客こきゃく(カスタマー)は発注はっちゅうをしないわりに情報じょうほうをサプライヤーと共有きょうゆうする必要ひつようがある。情報じょうほうとは製品せいひん利用りようまたは売上うりあ記録きろく現在げんざい在庫ざいこりょう、プロモーションなどのマーケティング活動かつどう予定よていふくむ。

サプライヤーはおもには以下いか3てんのメリットがある。まず、顧客こきゃく受注じゅちゅう行動こうどう考慮こうりょする必要ひつようがなくなり需要じゅよう予測よそく比較的ひかくてき容易よういになる。結果けっか必要ひつよう予備よび在庫ざいこらすことが可能かのうである。つぎに、サプライヤーは予想よそうがい短期たんき需要じゅようこたえるための追加ついか生産せいさんコストらすことができる。3てんはストックアウトの頻度ひんどらすことが可能かのう顧客こきゃくサービスを向上こうじょうすることが可能かのうである。

顧客こきゃくのメリットには、在庫ざいこレベルの減少げんしょう、ストックアウト頻度ひんど減少げんしょうかんがえられる。また、顧客こきゃく製品せいひん使つかわれるかれるまで在庫ざいこ注意ちゅういはらわないとわれていることからキャッシュ・フロー改善かいぜん効果こうか期待きたいできる。

VMIのれいとしては海外かいがいではウォルマートP&Gのケースが有名ゆうめいである。1985ねんはじまった提携ていけいはP&Gのオンタイムデリバリーと在庫ざいこ回転かいてんりつ向上こうじょうおおきく貢献こうけんしたといわれている。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • M・クリストファー 『ロジスティクス・マネジメント戦略せんりゃく』 田中たなか浩二こうじ・e-Logistics研究けんきゅうかいやく、ピアソンエデュケーション、2000ねん
  • D・スミチレビ 『サプライ・チェインの設計せっけい管理かんり』 久保くぼ 幹雄みきお監修かんしゅう 佐田さた 文彦ふみひこ田熊たぐま 博志ひろし佐藤さとう弘一こういち宮本みやもと 裕一郎ゆういちろうやく朝倉書店あさくらしょてん、2005ねん