和歌わか

和歌わかについての引用いんよう。

• 業平なりひら、体貌たいぼう閑麗、放縦ほうしょう不ふ拘かかわ。略りゃく無才むさい学がく、善ぜん作さく倭歌やまとうた--『日本にっぽん三さん代だい実録じつろく』

• やまとうたは人ひとの心しんをたねとして　よろづの言ことの葉はとぞなれりける --紀貫之きのつらゆき『古今ここん和歌集わかしゅう』仮名かめい序じょ

• ちからをもいれずしてあめつちをうごかし　眼めに見みえぬ鬼神きじんをもあはれとおもはせ　男女だんじょのなかをもやはらげ　たけきものゝふの心しんをもなぐさむるは歌うたなり--紀貫之きのつらゆき『古今ここん和歌集わかしゅう』仮名かめい序じょ

• 人ひとの世よとなりて素す戔嗚尊みことよりぞ　三さん十じゅう文字もじ余あまり一いち文字もじはよみける--紀貫之きのつらゆき『古今ここん和歌集わかしゅう』仮名かめい序じょ
  • 素す戔嗚尊みことの歌うたとは「やくもたつ　いづもやへがき　つまごみに　やへがきつくる　そのやへがきを」（『古事記こじき』・『日本書紀にほんしょき』所収しょしゅう）をいう。

• 歌うたはたゞよみあげもし詠えいじもしたるに　何なんとなく艶つやにもあはれにも聞ゆる事ことのあるなるべし--藤原ふじわら俊成としなり『古來ふるく風ふう躰からだ抄しょう』

• 和歌わかこそなほをかしきものなれ--吉田よしだ兼好けんこう『徒然草つれづれぐさ』

• 歌うたの本體ほんたいにはたゞ古今ここん集しゅうをあふぎ信しんずべき事ことなり--藤原ふじわら俊成としなり『古來ふるく風ふう躰からだ抄しょう』

• 人ひとが「吉野山よしのやまはいづれの国くにぞ」と尋たずね侍はべらば、「ただ花はなには吉野山よしのやま、紅葉こうようには立田たった山さんを詠よむことと思おもひ付つけて詠よみ侍はべるばかりにて、伊勢いせの国くにやらん、日向ひなたの国くにやら知しらず」とこたへ侍はべるべきなり。--正徹しょうてつ『正徹しょうてつ物語ものがたり』

• 貫之つらゆきは下手へたな歌うたよみにて古今ここん集しゅうはくだらぬ集しゅうに有ゆう之の候こう。--正岡子規まさおかしき『再ふたたび歌うたよみに与あずかふる書しょ』