研究課題/領域番号 |
22300178
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
玄 丞烋 京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (90283655)
|
研究分担者 |
松村 和明 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 准教授 (00432328)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2012年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2011年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2010年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
|
キーワード | 幹細胞 / ヒトiPS細胞 / ヒトES細胞 / ガラス化法 / カルボキシル化PLL / 凍結保存液 / 不凍ポリアミノ酸 / DAP213 / 凍害防止保存液 / ε-ポリ-L-リジン(PLL) / カルボキシル化ポリリジン / 氷の再結晶化抑制効果 / iPS細胞 / ガラス化凍結保存 |
研究概要 |
(目的)ヒト幹細胞の臨床応用で安定な細胞の保存は重要課題の1つである。保存剤として良く使われるDAP213はDMSOの細胞毒性が無視できないため、代替物を用いた凍結保存液が望ましい。我々はすでにDMSOを含まない新規不凍ポリアミノ酸含有保存剤でヒトiPS細胞をガラス化法で凍結保存することを報告した。今年度はこの保存液がhES細胞で同様の保存効果が得られるかを検討した。 (方法)hES細胞をコロニー状態でカルボキシル化PLLとEthylene glycolとSucroseを含む新規凍結保存剤で液体窒素中で急速凍結した。保存後、再び解凍しSNLフィーダー細胞上で培養後、細胞の形態学的観察を行い、また未分化能力の指標となるアルカリホスファターゼ染色、幹細胞マーカーに対する免疫染色を検討した。また核型解析を行い染色体に異常がないかを確認した。 (結果)不凍ポリアミノ酸を含む凍結保存剤で凍結したhES細胞は、DAP213(DMSO:Acetamide:Propylene Glycol=2:1:3)に比べると、コロニー状態ではDMSOを用いた保存剤の細胞より不凍ポリアミノ酸含有保存剤の方がコロニーの成長が早く、細胞数も2倍近くあった。マトリゲルコートディッシュに播種したhES細胞でも不凍ポリアミノ酸含有保存剤は翌日から細胞の生着が見られたが、DAP213ではわずかしか生着しなかった。不凍ポリアミノ酸凍結保存剤で保存したhES細胞はアルカリフォスファターゼ染色も正常で、免疫染色では未分化マーカーは正常に発現していた。核型解析でも異常は認められなかった。これよりhES細胞において新規不凍ポリアミノ酸含有凍結保存剤はDAP213に代わり得るものと確信できた。さらにhES細胞の臨床応用を考えると、将来的には細胞の凍結は緩慢凍結法が望ましく検討を重ねていきたい。
|