(Translated by https://www.hiragana.jp/)
日葡辞書(ニッポジショ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

にち葡辞しょみ)ニッポジショ

デジタル大辞泉だいじせんにち葡辞しょ」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

にっぽじしょ【にち葡辞しょ

原題げんだい、〈ポルトガルVocabvlario da Lingoa de Iapam日本語にほんご辞書じしょ。2さつイエズスかい宣教師せんきょうしすうめい共編きょうへんほんへん慶長けいちょう8ねん(1603)長崎ながさき学林がくりんかん補遺ほい慶長けいちょう9ねん(1604)かん日本語にほんごポルトガルによって説明せつめいしたもので、当時とうじ口語こうご中心ちゅうしんやく3まん2800収録しゅうろく重要じゅうようかたりには用法ようほうしめす。

出典しゅってん 小学館しょうがくかんデジタル大辞泉だいじせんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい

精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんにち葡辞しょ」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

にっぽじしょ【にち葡辞しょ

  1. ( 原題げんだいVocabvlario da Lingoa de Iapam ) いちさつほんへん補遺ほいからなる。イエズスかい宣教師せんきょうしすうめい氏名しめいしょう共編きょうへんほんへん慶長けいちょうはちねんいちろくさん)、補遺ほいよくきゅうねん長崎ながさき学林がくりんかんやくさんまんせんはちひゃく日本語にほんご和漢わかん雅俗がぞくなどのべつなく採集さいしゅう、ポルトガル語釈ごしゃくし、出典しゅってん用法ようほう関連かんれん位相いそうそのしめし、宣教師せんきょうしらの日本語にほんご修得しゅうとく便びんはかったもの。国語こくごとく室町むろまち時代じだい研究けんきゅううえもっとも重要じゅうよう資料しりょうひとつ。

出典しゅってん 精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんについて 情報じょうほう | 凡例はんれい

改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてんにち葡辞しょ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

にち葡辞しょ (にっぽじしょ)

原題げんだいは《Vocabulario da lingoa de Iapam》。本編ほんぺん補遺ほいあいつづり1さつ。イエズスかい宣教師せんきょうしすうめい氏名しめいしょう)のへん。1603-04ねん慶長けいちょう8-9)長崎ながさき学林がくりんかんオックスフォおっくすふぉド大学どだいがくほか3ヵ所かしょぞう当時とうじ日常にちじょう中心ちゅうしんにして,ほかに,文書ぶんしょうた女房にょうぼう言葉ことば方言ほうげんなどをふくみ,採録さいろく語彙ごい(ごい)はやく3まん2800およんでいる。日本語にほんごマ字まじ表記ひょうきし,アルファベットじゅん配列はいれつし,ポルトガルでそれを的確てきかく説明せつめいするとともに日本語にほんご類例るいれいなどをあげる。当時とうじ日本人にっぽんじんつくった辞書じしょくらべてきわめてすぐれており,利用りよう価値かち非常ひじょうたかい。スペインやくにち西にし辞書じしょ》(1630)およびパジェスフランス語ふらんすごやくにちふつ辞書じしょ》(1862-68)があり,森田もりたたけしほか2めいによる邦訳ほうやくほんがある。
執筆しっぴつしゃ

出典しゅってん 株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてんについて 情報じょうほう

日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)にち葡辞しょ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

にち葡辞しょ
にっぽじしょ
Vocabulario da Lingoa de Iapam ポルトガル

キリシタン宣教師せんきょうし日本語にほんご修得しゅうとくのため、日本にっぽんイエズスかい刊行かんこうした辞書じしょほんへん(ほんぺん)1603ねん慶長けいちょう8)、翌年よくねん補遺ほい刊行かんこう口語こうご中心ちゅうしん文書ぶんしょ詩歌しか仏教ぶっきょう婦人ふじん幼児ようじ方言ほうげん卑語ひご、さらには教会きょうかいないでつくられたかたりまでをふくむ3まん収録しゅうろく。ポルトガル説明せつめいし、特殊とくしゅにはそのむね注記ちゅうきし、重要じゅうようかたりにはれいをあげて用法ようほうしめし、さらに発音はつおん文法ぶんぽうかたり表現ひょうげん価値かちにまでおよび、類義語るいぎご対義語たいぎごなどをあげることもある。ロドリゲスあらわした『日本にっぽんだい文典ぶんてん』とともに、その国語こくごがくてき価値かちはもちろん、ひろ文化ぶんか研究けんきゅう不可欠ふかけつである。オックスフォおっくすふぉド大学どだいがくボードレイ文庫ぶんこ、ポルトガルのエボラ公立こうりつ図書館としょかん、パリ国立こくりつ図書館としょかん、マニラせいドミンゴ修道院しゅうどういんなどに現存げんそんする。

阿部あべ健二けんじ

土井どい忠生ただお森田もりたたけし長南ちょうなんへんやく邦訳ほうやく葡辞しょ』(1980・岩波書店いわなみしょてん)』土井どい忠生ただおちょ吉利支丹きりしたん語学ごがく研究けんきゅう新版しんぱん(1971・三省堂さんせいどう)』

出典しゅってん 小学館しょうがくかん 日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)について 情報じょうほう | 凡例はんれい

百科ひゃっか事典じてんマイペディアにち葡辞しょ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

にち葡辞しょ【にっぽじしょ】

江戸えど初期しょき日本語にほんご・ポルトガル辞書じしょVocabulario da Lingoa de Iapam。イエズスかい宣教師せんきょうしたちので1603ねん本編ほんぺんが,翌年よくねん補遺ほい長崎ながさき刊行かんこうされた。収録しゅうろく語数ごすうやくまん2800。当時とうじ口頭こうとう中心ちゅうしんとしたもので,中世ちゅうせいおよび近世きんせい研究けんきゅうには不可欠ふかけつ資料しりょう。スペインやく(1630ねん)とパジェスのふつやく(1868ねん)とがある。→キリシタンばん
関連かんれん項目こうもく歌学かがくかぶき

出典しゅってん 株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ百科ひゃっか事典じてんマイペディアについて 情報じょうほう

山川やまかわ 日本にっぽんしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱんにち葡辞しょ」の解説かいせつ

にち葡辞しょ
にっぽじしょ

日本語にほんごをポルトガル説明せつめいした辞書じしょ。1603ねん(慶長けいちょう8)本編ほんぺん翌年よくねん補遺ほい出版しゅっぱん日本にっぽんイエズスかい宣教師せんきょうしへん長崎ながさき学林がくりんかん収載しゅうさい語彙ごいすう3まん2293当時とうじ口語こうご中心ちゅうしん広範こうはん日本語にほんご採集さいしゅう収録しゅうろくしている。宣教師せんきょうし布教ふきょう必要ひつよう規範きはんてき日本語にほんご運用うんようりょく養成ようせい重視じゅうしして,方言ほうげん卑語ひご婦人ふじん幼児ようじなどを理解りかいしても使用しようしてはならないかたりとして注記ちゅうきされている。ABC配列はいれつで,日本語にほんご表記ひょうきにあたってはポルトガルしき綴字ていじほうによりつつ,正確せいかく発音はつおんうつすための工夫くふうがされている。室町むろまち時代じだい研究けんきゅうじょう不可欠ふかけつ資料しりょう

出典しゅってん 山川やまかわ出版しゅっぱんしゃ山川やまかわ 日本にっぽんしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱん山川やまかわ 日本にっぽんしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱんについて 情報じょうほう

ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてんにち葡辞しょ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

にち葡辞しょ
にっぽじしょ
Vocabvlario da Lingoa de Iapam com a declaração em Portugues

イエズスかい宣教師せんきょうし日本語にほんご=ポルトガル辞典じてん慶長けいちょう8 (1603) ねん本編ほんぺん翌年よくねん補遺ほい長崎ながさき出版しゅっぱんされた。当時とうじ日常にちじょうをはじめ文書ぶんしょ女房詞にょうぼうことばなど3まん 2000以上いじょう収録しゅうろくし,語義ごぎ用例ようれいしめす。室町むろまち時代じだい日本語にほんごもっと重要じゅうよう資料しりょうひとつ。なお,本書ほんしょにはドミニコかいによるスペインやく (『にち西にし辞書じしょ』) が 1630ねんマニラから,L.パジェスによるフランス語ふらんすごやく (『にちふつ辞書じしょ』) が 1868ねんパリからている。

出典しゅってん ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてんブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてんについて 情報じょうほう

世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうちにち葡辞しょ言及げんきゅう

落書らくがき】より

平安へいあん時代じだい貴族きぞくのあいだでおこなわれ,やがてそれがこい相手あいてなどへの思慕しぼのメッセージをさすものとなったのが〈おとぶみ(おとしぶみ)〉であり,詩歌しかというかたちにとらわれず匿名とくめい風刺ふうしをさすかたりとなったのが〈落書らくがき〉である。16世紀せいき長崎ながさき宣教師せんきょうしたちがんだ《にち葡辞しょ》がRacuxo(ラクショ)のわけを〈caqivotosu(カキオトス)〉,だれかあるひとにあてつけて,人目ひとめにつくところ風刺ふうしなどの貼紙はりがみ,としているのは,他人たにんをおとしめるために行為こういという目的もくてきないし意図いとにこのかたり中軸ちゅうじくがあったことをつたえるものである。落書らくがきがひときわさかんだったのは,まくはん体制たいせいのとくに19世紀せいき江戸えどにおいてである。…

※「にち葡辞しょ」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

出典しゅってん株式会社かぶしきがいしゃ平凡社へいぼんしゃ世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばん)」

関連かんれんをあわせて調しらべる

今日きょうのキーワード

タコノキ

タコノキ常緑じょうりょく高木たかぎ小笠原諸島おがさわらしょとう特産とくさんする。みき直立ちょくりつしてふとえだをまばらにはすじょうし,下部かぶには多数たすうふと気根きこんがある。みき頂上ちょうじょう密生みっせいし,ながさ1〜2m,はばやく7cmで,さきほそくとがり,えんにはするど鋸歯きょし(きょし)...

タコノキの用語ようご解説かいせつ

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android