長門ながと関せき（読よみ）ながとのせき

…
［古代こだい］
　646年ねん(大化たいか2)正月しょうがつのいわゆる〈大化たいか改新かいしん詔みことのり〉に関せき塞ふさがを置おくとあり，672年ねん(天武てんむ1)壬みずのえ申さるの乱らんに際さいし鈴鹿すずか関せきの名なが見みえるが，制度せいどとして確立かくりつしたのは律令制りつりょうせい下かであろう。衛まもる禁きん律りつの不法ふほう通行つうこうに対たいする処罰しょばつ規定きていにより，関せきには(1)三関みつせき，(2)摂津せっつ関せき，長門ながと関せき，(3)その他たの関せき，の3ランクあったことがわかる。(1)は伊勢いせ国こく鈴鹿すずか（すずか）関せき，美濃みの国こく不破ふわ（ふわ）関せき，越前えちぜん国こく愛あい発はつ（あらち）関せき(後のちに近江おうみ国こく逢坂おうさか関せきにかわる)で，最さい重視じゅうしされ，重じゅう大事だいじ発生はっせいの時ときに固かた関せき（こげん）された。…