第だい12回かい　New Device 2

本ほん講座こうざでも述のべてきましたが、末梢まっしょう動脈どうみゃく疾患しっかんにはステントを使用しようしたくない状況じょうきょう、ステントが承認しょうにんされていない部位ぶいがあります。しかし、バルーンによる拡張かくちょうだけでは再さい狭窄きょうさく、再さい血行けっこう再建さいけん率りつ（TLR）が高たかくなる場合ばあいもあります。薬剤やくざい溶出ようしゅつバルーン（drug eluting balloon；DEB）とはバルーンの表面ひょうめんにパクリタ…

第だい11回かい　New Device 1

一般いっぱん的てきなバルーンを拡張かくちょうしたとき、血管けっかん壁かべには均等きんとうに力ちからがかかります。しかし、バルーンにブレードを付つけたり、バルーンの外そとにガイドワイヤーが飛とび出でてくようにすれば、局所きょくしょに高たかい圧あつをかけることが可能かのうになります。…

第だい10回かい　膝下ひざもと動脈どうみゃく治療ちりょうの実際じっさい

　重症じゅうしょう下肢かし虚きょ血ち（CLI）の症例しょうれいでは、ほとんどの場合ばあいに膝下ひざもと病変びょうへんを伴ともないます。膝下ひざもと血管けっかん3枝えだ中ちゅう、2枝えだ以上いじょうが完全かんぜん閉塞へいそくまたはび漫まん性せいに狭窄きょうさくしていることが多おおいといえるでしょう。膝下ひざもと病変びょうへんを治療ちりょうする場合ばあいには、完全かんぜん閉塞へいそくを治療ちりょうできる技術ぎじゅつが必要ひつようです。また、バルーンで拡張かくちょうした後のち、膝下ひざもとでの留置とめおきとして認可にんかされたス…

第だい9回かい　膝下ひざもと動脈どうみゃくの治療ちりょう2

SPPとは、レーザ光こうを用もちいて皮膚ひふの微小びしょう循環じゅんかんを測定そくていする装置そうちです。カフを締しめて圧あつを減げんじていったとき、皮膚ひふの微小びしょう循環じゅんかんが0.1％を超こえる変へん曲きょく点てんを、SPP値ちとしています。SPP値ちが30mmHgを超こえると潰瘍かいようなどが治癒ちゆし、下肢かし切断せつだんを免まぬかれるとされていますが、実じつ臨床りんしょう上じょうは40mmHg以上いじょうあれば、より確実かくじつです。…

第だい8回かい　膝下ひざもと動脈どうみゃくの治療ちりょう1

　膝ひざ関節かんせつ以下いかの血管けっかんに関かんしては、急性きゅうせいあるいは慢性まんせいの重症じゅうしょう下肢かし虚きょ血ち（Critical Limb Ischemia：CLI）が治療ちりょうの対象たいしょうとなります。CLIになって下肢かし切断せつだんになれば、その予よ後ごは極きわめて不良ふりょうです。Aulivolaらは、下肢かし切断せつだんを施行しこうされた患者かんじゃの1年ねんおよび5年ねん後ごの生存せいぞん率りつは、それぞれ69.7％、34.7％と非常ひじょうに低ひくいことを…

第だい7回かい　浅あさ大腿だいたい動脈どうみゃく―膝ひざ窩動脈みゃく領域りょういきの治療ちりょう2

前回ぜんかい解説かいせつした一方いっぽう向性こうせいアプローチの場合ばあい、成功せいこう率りつは80％程度ていどですが、今回こんかい紹介しょうかいする両方向りょうほうこう性せいアプローチで行おこなえば、Outbackなどのpenetrationデバイスを使用しようしなくても、90％以上いじょうの成功せいこう率りつが得えられます。

第だい6回かい　浅あさ大腿だいたい動脈どうみゃく―膝ひざ窩動脈みゃく領域りょういきの治療ちりょう1

　今回こんかいと次回じかいの2回かいは、浅あさ大腿だいたい動脈どうみゃくから膝ひざ窩動脈みゃく領域りょういきについての各論かくろんをお話はなしします。

第だい5回かい　大動脈だいどうみゃく―腸ちょう骨こつ動脈どうみゃく領域りょういきの治療ちりょう2

　欧米おうべいでは、慢性まんせい完全かんぜん閉塞へいそく（CTO）に対たいする治療ちりょう器具きぐとして、PioneerやOutbackといった特殊とくしゅデバイスが使用しようできます（図ず1）。なかでもPioneerは血管けっかん内ない超ちょう音波おんぱと組くみ合あわされており、超ちょう音波おんぱ像ぞうを確認かくにんしながら、偽にせ腔から真ま腔を穿刺せんしすることが可能かのうです。腸ちょう骨こつ動脈どうみゃく領域りょういきのCTOにはよく使用しようされています。しかし…

第だい4回かい　大動脈だいどうみゃく―腸ちょう骨こつ動脈どうみゃく領域りょういきの治療ちりょう 1

今回こんかいから、症例しょうれいを示しめしながら治療ちりょうのポイントを解説かいせつしていきます。腸ちょう骨こつ動脈どうみゃく領域りょういきのインターベンションを行おこなう際さいには、平面へいめんではなく3次元じげん的てきなイメージを持もって治療ちりょうにあたる必要ひつようがあります。

第だい3回かい PDA治療ちりょうの適応てきおう2

　前回ぜんかいに引ひき続つづき、下肢かしPADについて、部位ぶいごとに分類ぶんるいして治療ちりょう法ほうの適応てきおうを述のべます。今回こんかいは、浅あさ大腿だいたい動脈どうみゃく―膝ひざ窩動脈みゃく領域りょういきと、膝下ひざもと動脈どうみゃくについてです。

第だい2回かい PDA治療ちりょうの適応てきおう1

　PAD治療ちりょうを行おこなう際さいには、EBM（Evidenced Based Medicine）が極きわめて重要じゅうようです。エビデンスに基もとづくPADの診療しんりょうガイドラインとして有名ゆうめいなものは、2000年ねんに発表はっぴょうされたTASC2） （Trans Atlantic Inter-Society Consensus）です。2007年ねんにTASC II3） に改定かいていされました。…

第だい１回かい　スクリーニング＆診断しんだん

　PADについて、スクリーニングから治療ちりょうまでを実際じっさいの症例しょうれいに基もとて、一般いっぱんの教科書きょうかしょでは触ふれられていない点てんに重点じゅうてんをおいて解説かいせつします。PADの診断しんだん、治療ちりょうをしている先生せんせい方かた、これから手てがける先生せんせい方かたのお役やくに立たてば幸さいわいです。最初さいしょの2回かいで、患者かんじゃのスクリーニングと診断しんだんについて説明せつめいする予定よていです。その後ごは症例しょうれい…