猫ねこ耳みみをつけ、傘かさを背負せおい…「化ばけ猫ねこあんずちゃん」森山もりやま未來みらいと監督かんとくがシュールな撮影さつえい回想かいそう

いましろたかし原作げんさくによるアニメ映画えいが「化ばけ猫ねこあんずちゃん」のヒット祈願きがんイベントが、本日ほんじつ7月がつ8日にちに東京とうきょうの今戸いまど神社じんじゃで行おこなわれた。あんずちゃん役やくの森山もりやま未來みらい、かりん役やくの五ご藤ふじ希まれ愛あい、柚ゆず季き役やくの市川いちかわ実和子みわこ、久野くの遥子ようこ監督かんとく、山下やました敦あつし弘ひろし監督かんとく、近藤こんどう慶一けいいちプロデューサー、Miyu Productionsのエマニュエル＝アラン・レイナールプロデューサー、ピエール・ボサロンプロデューサーが出席しゅっせきした。

7月がつ19日にちに全国ぜんこく公開こうかいされる「化ばけ猫ねこあんずちゃん」は、37歳さいの化ばけ猫ねこ・あんずと11歳さいの少女しょうじょ・かりんの不思議ふしぎでおかしなひと夏なつの物語ものがたりを描えがく物語ものがたり。実写じっしゃの映像えいぞうをアニメーション化かするロトスコープという手法しゅほうを用もちいて制作せいさくされ、森山もりやま、五ご藤ふじ、市川いちかわはキャラクターの声こえのほか動うごきも担当たんとうしている。会場かいじょうとなった今戸いまど神社じんじゃは、招まねき猫ねこ発祥はっしょうの地ちの一ひとつとされているという。トークイベントに先立さきだち、神社じんじゃ本殿ほんでんでは「化ばけ猫ねこあんずちゃん」のヒットを願ねがう祈祷きとうが行おこなわれた。

2020年ねんのパイロット版ばん制作せいさくから「化ばけ猫ねこあんずちゃん」に携たずさわる森山もりやま。山下やました監督かんとくと近藤こんどうプロデューサーとは自身じしんが主演しゅえんを務つとめた映画えいが「苦役くえき列車れっしゃ」でも関かかわりがあったことから「いろんなご縁えんがあって面白おもしろそうだと思おもって、軽かるい気持きもちで始はじめました」と振ふり返かえり、「まさかこんなに大おおきな映画えいがになって、猫ねこに縁えんのある神社じんじゃでみんなで集あつまってお披露目ひろめできると思おもっていなかったので面白おもしろいものですね」と笑わらった。

フランスのスタジオ・Miyu Productionsが背景はいけいを担当たんとうしていることから、“日にち仏ふつ合作がっさく”作品さくひんとなった「化ばけ猫ねこあんずちゃん」。レイナールプロデューサーは制作せいさくに携たずさわることとなった理由りゆうを問とわれると、久野くの監督かんとくによる短編たんぺんアニメ「Airy Me」の存在そんざいがきっかけになったことを明あかす。レイナールプロデューサーは「初はじめて観みたときに小ちいさな宝石ほうせきを見付みつけた気分きぶんでした。会社かいしゃとして日本にっぽんとも作品さくひんを作つくってきたんですが、日本にっぽんと仕事しごとをするのであればぜひ久野くの監督かんとくと仕事しごとがしたいと思おもっていたんです。そこでたまたまシンエイ動画どうがさんがこの作品さくひんを準備じゅんびしていたので、ぜひ関かかわらせていただきたいと。（参加さんかできて）とても光栄こうえいで、今いまでも幸しあわせに思おもっています」と語かたった。

撮影さつえいの模様もようを問とわれると、市川いちかわは「現場げんばではすごく……稽古けいこ中ちゅうみたいなかっこうでしたよね」と苦笑くしょう。森山もりやまも頷うなずきつつ、「僕ぼくは猫ねこ耳みみのカチューシャとしっぽ、ベージュのTてぃーシャツに短たんパンで。作品さくひんの衣装いしょうを伊賀いが大介だいすけさんが担当たんとうしていることをすっかり忘わすれるぐらい。あと普通ふつうは音おとを録ろくる機材きざいはフレームに入はいっちゃいけないんですが、今回こんかいは音おとを録ろくることが優先ゆうせんでしたし、照明しょうめい部ぶもいない。ある種しゅの自主じしゅ制作せいさく映画えいが感かんがすごくありましたね」と振ふり返かえる。完成かんせいした作品さくひんを観みて、市川いちかわは「あんずちゃんが点てんと線せんで描えがかれたキャラクターなのに、未來みらいくんをリアルに感かんじるような現実げんじつ感かんがあった」と驚おどろいたことを語かたった。

現場げんばでの印象いんしょう的てきなシーンを問とわれると、森山もりやまと市川いちかわ、山下やました監督かんとくは柚ゆず季きが夏なつ祭まつり会場かいじょうで鬼おにに囲かこまれるシーンを挙あげる。山下やました監督かんとくは「いっぱいキャストが来きてるんですが、猫ねこ耳みみを付つけているわ傘かさを背負せおってるわ……。コスプレとしては中途半端ちゅうとはんぱでみすぼらしいのにみんな汗あせだくで真剣しんけんにやっていました。かなりシュールな現場げんばです」と笑わらい、市川いちかわも「でもすっごくかわいいんですよ。見みせたいぐらい」と同意どうい。五ご藤ふじは2022年ねん夏なつに行おこなわれた撮影さつえいを思おもい起おこし、「すごく暑あつかったです。森山もりやまさんとは初日しょにちからご一緒いっしょしていたんですが、あんずちゃんが木きに登のぼっていくシーンが印象いんしょう的てきでした。本番ほんばんになったときに、本当ほんとうに高たかい木きなのに森山もりやまさんが猫ねこみたいにスススって登のぼっていったのがすごかったです……！」と振ふり返かえった。

久野くの監督かんとくは作画さくがについて「皆みなさんのお芝居しばいがすばらしいので、アニメになったときにこの良よさがなくならないように気きをつけました。お芝居しばいが面白おもしろいところは、アニメにしてもそのまま面白おもしろくなるんです。あんずちゃんと貧乏神びんぼうがみの対決たいけつシーンも暑あつい日ひで、皆みなさんがだくだくと汗あせをかいていくのがそれだけで迫力はくりょくがあったので、アニメでも玉たまのような汗あせを描えがきました」とコメント。キャストとキャラクターは雰囲気ふんいきが似にているそうで、森山もりやまが「貧乏神びんぼうがみ役やくの水澤すいたく（紳しん吾われ）さんなんかそのままでしょ。あと閻魔えんま大王だいおう役やく（宇野うの祥平しょうへい）も」と語かたると、山下やました監督かんとくは「森山もりやまさんだけですよ、原型げんけいないの」とツッコんでいた。

続つづいて話題わだいは、「化ばけ猫ねこあんずちゃん」が「第だい77回かいカンヌ国際映画祭かんぬこくさいえいがさい」の“監督かんとく週間しゅうかん”、「アヌシー国際こくさいアニメーション映画えいが祭さい2024」の長編ちょうへんコンペティション部門ぶもんに選出せんしゅつされたことへと移うつる。山下やました監督かんとくは「いまだに正直しょうじきなんでカンヌに呼よばれたかわからない」と首くびを捻ねじりつつ、「カンヌはメッセージ性せいの強つよい作品さくひんが多おおいので、その中なかで映画えいが祭さいを癒いやすポジションだったのかなと。あたたかく迎むかえてくださいました」と回想かいそう。久野くの監督かんとくも「激はげしい作品さくひんを観みたあとに癒いやされると言いわれましたね。あと、妖怪ようかいだったり地獄じごくだったりが出でてくるので、宗教しゅうきょう観かんの違ちがいも面白おもしろがってもらえたのかなと思おもいます」と分析ぶんせきしていた。

監督かんとくたちから出でた“癒いやし”というワードを受うけ、森山もりやまは最後さいごに「国内こくないだけでなく海外かいがいでもどんどんこれから癒いやしの波なみが広ひろがっていくと思おもうので、楽たのしみにしてくだされば」と挨拶あいさつ。五ご藤ふじは「この作品さくひんは子供こどもはもちろん大人おとなの方ほうまで楽たのしんでいただける作品さくひんとなっています。ロトスコープを使つかったかわいいデザインなんですが、現実味げんじつみのある、今いままでに見みたことのない感動かんどうするアニメーションになっていますので、劇場げきじょうでたくさんの人ひとに観みてもらいたい」と堂々どうどうと作品さくひんをアピールし、登壇とうだんした大人おとなたちからの称賛しょうさんを浴あびていた。「化ばけ猫ねこあんずちゃん」は7月がつ19日にちに全国ぜんこく公開こうかいされる。

猫ねこ耳みみつけて、傘かさを背負せおって…アニメ映画えいが「化ばけ猫ねこあんずちゃん」シュールな現場げんばの様子ようすが明あきらかに