「室町むろまち無頼ぶらい」大泉おおいずみ洋ひろしが群衆ぐんしゅうの多おおさでびっくり、長尾ながお謙けん杜もりは稽古けいこ初日しょにちに500本ほん素振そぶり

映画えいが「室町むろまち無頼ぶらい」の製作せいさく発表はっぴょう会見かいけんが本日ほんじつ2月がつ11日にちに東京とうきょう・東京とうきょう国際こくさいフォーラムで行おこなわれ、キャストの大泉おおいずみ洋ひろし、長尾ながお謙けん杜もり、松本まつもと若菜わかな、北村きたむら一輝いっき、柄本えもと明あきら、堤つつみ真一しんいち、監督かんとく・脚本きゃくほん担当たんとうの入江いりえ悠ゆうが参加さんかした。

垣根かきね涼介りょうすけの同名どうめい小説しょうせつを実写じっしゃ化かした本ほん作さくは、大だい飢饉ききんと疫病えきびょうに襲おそわれた、「応仁おうにんの乱らん」前夜ぜんやの京きょう（みやこ）を舞台ぶたいにしたアクションエンタテインメント。蓮田はすだ兵衛ひょうえ（はすだひょうえ）は己おのれの腕うでと才覚さいかくだけで世よを渡わたる自由じゆう人じんだったが、人々ひとびとの悲惨ひさんな状況じょうきょうを見みて、立たち上あがるときを伺うかがっていた。そしてすさまじい武術ぶじゅつの才能さいのうを秘ひめる天涯孤独てんがいこどくの才蔵さいぞう（さいぞう）を見出みいだし、鍛きたえ上あげていく。機きが熟じゅくしたとき、兵衛ひょうえは才蔵さいぞうに加くわえ、抜刀ばっとう術じゅつの達人たつじん、槍やり使つかい、金棒かなぼうを使つかう怪力かいりき男おとこ、洋弓ようきゅうを携たずさえた朝鮮ちょうせんの娘むすめといった“無頼ぶらい”たちとともに、巨大きょだいな権力けんりょくに向むけて大だい暴動ぼうどうを仕掛しかける。

日本にっぽん史上しじょう初はじめて武士ぶし階級かいきゅうとして一揆いっきを起おこした兵衛ひょうえ役やくを大泉おおいずみ、兵衛ひょうえに拾ひろわれて六尺棒ろくしゃくぼうを武器ぶきに戦たたかう才蔵さいぞう役やくを長尾ちょうびが担になう。また才蔵さいぞうに棒術ぼうじゅつを教おしえる“唐崎からさきの老人ろうじん”役やくで柄本えもと、民みんを虐しいたげる大名だいみょう・名和なわ好こう臣しん（なわよしおみ）役やくで北村きたむら、高級こうきゅう遊女ゆうじょ・芳よし王子おうじ（ほうおうじ）役やくで松本まつもと、そして兵衛ひょうえのかつての悪友あくゆうで現在げんざいの宿敵しゅくてき・骨ほね皮かわ道どう賢けん（ほねかわどうげん）役やくで堤つつみがキャスティングされた。

まず大泉おおいずみは「『室町むろまち無頼ぶらい』というタイトルを聞きいて、なんともワクワクする、何なにが起おこるかわからない映画えいがだと感かんじました」とコメント。堤つつみは「本格ほんかく的てきな骨太ほねぶとの時代じだい劇げき。道みち賢けんは実在じつざいの人物じんぶつなのですが、ほとんど資料しりょうに残のこっていないんです。伏見ふしみ稲荷いなりを拠点きょてんにしていた人物じんぶつなので実際じっさいに伏見ふしみ神社じんじゃへ行いったんですが、社務しゃむ所しょの方ほうに尋たずねたら『誰だれですかそれ？』と言いわれてしまいました（笑）。なので想像そうぞう力りょくを働はたらかせて演えんじました」と述のべ、長尾ちょうびは「この映画えいがではアクションやたくさんの新あたらしいことに挑戦ちょうせんしました。才蔵さいぞうとして兵衛ひょうえ殿どのにはたくさん磨みがきをかけていただき、大泉おおいずみさんにも磨みがいていただいて、人ひととしても成長せいちょうできました」と振ふり返かえる。柄本えもとは「時代じだい劇げきは日本にっぽんの宝たからだと思おもっていて、なんでもっと撮とらないのかといつも考かんがえています。京都きょうと太秦うずまさの撮影さつえい所しょにいられて本当ほんとうに幸しあわせでした」、北村きたむらは「脚本きゃくほんの中なかに1人ひとり、憎にくたらしい悪役あくやくがいて（笑）。想像そうぞう以上いじょうにいい仕上しあがりでワクワクが止とまりません」と語かたる。

現場げんばはかなりハードだったようで、MCから「ここまでやるのか！と思おもったエピソードは？」という質問しつもんが飛とんだ。大泉おおいずみが「群衆ぐんしゅうが松明たいまつを持もっていたんですが、（人数にんずうの多おおさに）何人なんにん呼よんでるの!?と。一揆いっきの話はなしですから、当時とうじと同おなじくらいの人ひとを集あつめたんじゃないかってくらい（笑）。オープンセットの中なかに何なん百ひゃく人にんもいて、カットが掛かかってもその声こえが聞きこえなくて、遠とおくでまだ一揆いっきをしているんです」と言いうと、堤つつみは「かなり叫さけびましたよね。それに埃ほこりを表現ひょうげんするために大おおきな扇風機せんぷうきで『はったい粉こ』を飛とばしていたので、口くちの中なかがじゃりじゃりになりました」と笑わらう。また大泉おおいずみが「監督かんとくが『マッドマックス』を観みているのを見みかけて、そこを目指めざしてるのか！と思おもいました」と続つづけると、入江いりえも「室町むろまち時代じだいは日本にっぽん映画えいがであまり描えがかれたことがないので、手探てさぐりでやっていくうちに『マッドマックス』にたどり着つきました」と明あかした。

長尾ちょうびは関所せきしょが爆発ばくはつするシーンを挙あげて「（爆発ばくはつを背せにして）坂道さかみちを登のぼるシーンで『もし背後はいごの爆ばく発音はつおんが聞きこえなさそうでしたら、スタッフのほうから手てを振ふって合図あいずをするので』と言いわれたのですが、始はじまってみたら今いままで感かんじたことがないほどの大だい爆発ばくはつで」と言いい、それを聞きいた大泉おおいずみが「監督かんとくが（ここから演技えんぎしてという）キューを出だしていたんですが、そりゃわかるよ！ってくらいでした」と大笑おおわらいしながら回想かいそうした。

殺陣さつじんについて尋たずねられると、大泉おおいずみは「去年きょねんの夏なつはずっとこの作品さくひんの稽古けいこをしていました。私わたしは50歳さいですが、アクション監督かんとくから『とりあえず稽古けいこ初日しょにちは木刀ぼくとうを持もって、振ふり下おろしを100本ほんしましょう』と言いわれて！ 撮影さつえい初日しょにちに立たち回まわりがあったんですが、終おわったあとに『感動かんどうしたなあ、大泉おおいずみさんがんばってくれた』と泣ないてくれましたね。まだ初日しょにちなんですけどね」と冗談じょうだんを交まじえて答こたえる。堤つつみは台本だいほんには大おおきな殺陣さつじんはなかったはずが、なぜか一いち騎き討うちのシーンが追加ついかされたとぼやき「僕ぼくも還暦かんれきですから、腰こしが痛いたくて痛いたくて。撮影さつえい日び以外いがいは接骨せっこつ院いんやマッサージに行いって、京都きょうとでえらい散財さんざいしました」と苦労くろうをにじませた。

長尾ちょうびは「初はじめてのアクションだったので驚おどろきが多おおかったです。お話はなしをいただいたときに『刀かたなを振ふる系けいかな？』と思おもっていたら、棒ぼうを使つかうと。いざ練習れんしゅうをしたら棒ぼうが6尺しゃく（約やく1.8m）もあるので、長ながくて使つかいづらくて。僕ぼくの場合ばあいも『初日しょにちは100本ほん振ふろうか』と言いわれたのですが、いろんな振ふり方かたがあったので全部ぜんぶで500本ほんくらい振ふりました」と過酷かこくな稽古けいこを笑顔えがおで説明せつめいする。大泉おおいずみが「長尾ながおくんのアクションが本当ほんとうにすごい。これは長尾ながおくんの成長せいちょうの物語ものがたり。この映画えいがは長尾ながおくんの映画えいがですよ！」「かわいそうに、ふんどし一いち丁ちょうで延々えんえんと稽古けいこさせられてね」と話はなすと、長尾ちょうびも「この映画えいがの3分ぶんの1くらいはふんどし姿すがたです」と暴露ばくろした。

また「座長ざちょうとしての大泉おおいずみは？」という質問しつもんには、堤つつみが「普段ふだんはふざけた感かんじですが、現場げんばでは意外いがいと言葉ことばが少すくなかったです」と回答かいとう。アクションで疲労ひろうしていたという大泉おおいずみは「しゃべると疲つかれましたね」と本音ほんねを口くちにする。しかし松本まつもとからは「いつも変かわらず、誰だれに対たいしても“大泉おおいずみ洋ひろし”なんですよ。気遣きづかいをしてくれる方ほうなんですが、それを周まわりに気付きづかせない。とても助たすけてもらいました」と優やさしく証言しょうげんした。最後さいごの挨拶あいさつで大泉おおいずみは「近年きんねんここまでのスケールで撮とられた映画えいがはそうないと思おもいます。ここに描えがかれている人々ひとびとは本当ほんとうに必死ひっしに生いきて、時代じだいを変かえようとしています。かっこよく、美うつくしく、今いまの時代じだいにも通つうじる映画えいがです」と力強ちからづよく作品さくひんをアピールした。

「室町むろまち無頼ぶらい」は2025年ねん1月がつ17日にちに公開こうかい。

映画えいが「室町むろまち無頼ぶらい」スペシャル映像えいぞう