くるり初はつのドキュメンタリー映画えいがは「すべて真実しんじつ」、慣なれない上映じょうえいイベントにメンバーど緊張きんちょう

映画えいが「くるりのえいが」の完成かんせい披露ひろう上映じょうえい会かいが本日ほんじつ9月がつ26日にちに東京とうきょう・新宿しんじゅくピカデリーで行おこなわれ、くるりの岸田きしだ繁しげる（Vo, G）と佐藤さとう征ただし史し（B）、2002年ねんに脱退だったいしたオリジナルメンバーの森もり信行のぶゆき（Dr）、監督かんとくの佐渡さわたり岳たけし利りが出席しゅっせきした。

「くるりのえいが」はくるり初はつのドキュメンタリー映画えいが。岸田きしだと佐藤さとうが森もりを迎むかえ、静岡しずおか・伊豆いずスタジオで10月がつ4日にち発表はっぴょうのニューアルバム「感覚かんかくは道標どうひょう」を制作せいさくする過程かていが描えがかれる。

岸田きしだ、佐藤さとう、森もりは慣なれない舞台ぶたい挨拶あいさつに緊張きんちょう気味ぎみ。佐藤さとうは「新宿しんじゅくピカデリーのスクリーン1のステージ側がわに立たつと思おもってなかったので、ライブの何なん倍ばいも緊張きんちょうしています」と話はなす。岸田きしだは「感覚かんかくは道標どうひょう」の制作せいさくを振ふり返かえって「レコーディングって長時間ちょうじかんにおよぶんですよ。このレコーディング自体じたいも30日にちくらいスタジオにこもっていて。ミュージシャンだから音楽おんがくが一番いちばん大事だいじではあるんですけど、重要じゅうようなのは食事しょくじですね」とコメント。つられて佐藤さとうも「七なな輪りんでくさやを焼やいて食たべるパーティをしました。非常ひじょうに心しんに残のこってます」と食しょくのトークを続つづけ、森もりも「エンジニアさんが作つくるカレーがおいしいんですよね」とにっこり笑わらった。

「くるりの原点げんてんとは？」というトークテーマになると、岸田きしだは「難むずかしい質問しつもんですね。大学だいがくのときにこの3人にんと別べつのボーカルの人ひととバンドをやってて、それが解散かいさんして3人にんだけでスタジオに入はいったときに、音楽おんがくの授業じゅぎょう以外いがいで生うまれて初はじめて歌うたったんですよね。そのときに『これやー！』っていう感かんじはありましたね。ギターを『ウワー』ってやって、『ギョエー』ってやってたんですけど『それでもええねんな』って気持きもちになりました。原点げんてんは『ギョエー』ですね」と独特どくとくの表現ひょうげんで大学だいがく時代じだいを回想かいそう。佐藤さとうは「学生がくせいの頃ころに組くんでたバンドが始はじまりなんだっていうのがあって。ガチャガチャ3人にんで合あわせてる間あいだに曲きょくができたりとか、そういう遊あそびから生うまれたものが正義せいぎだった。自分じぶんたちが一番いちばん楽たのしいと思おもってやってる……今回こんかいもそういう作つくり方かたができました」と顔かおをほころばせる。3人にんの楽たのしげな様子ようすを間近まぢかで見みていた佐渡さど監督かんとくは「ずっと密着みっちゃくさせていただいてた間あいだ、楽たのしく作つくっておられたのは素晴すばらしいことだと思おもいましたし、なぜくるりが好すきなのか、再さい確認かくにんできる内容ないようになっています」と胸むねを張はった。

3人にんで制作せいさくした代表だいひょう曲きょく「東京とうきょう」「ばらの花はな」の話題わだいでは岸田きしだが「改あらためて『長ながく愛あいしていただけてる曲きょくを作つくったんやな』と誇ほこらしい気持きもちになれたことが、今回こんかいアルバムを作つくるうえで安心あんしん感かんになったというか」と口くちに。続つづけて、「『東京とうきょう』は適当てきとうに作つくった曲きょくだから、あんま好すきやなかったんですよ。でもみんな好すきやから、今いまもライブでやる。ある日ひ、新幹線しんかんせんで俺おれの出だしてたテーブルに誰だれかが丸まるめた手紙てがみを置おきはったの。読よんでみたら、『くるりのライブで知しり合あった人ひとと結婚けっこんして上京じょうきょうするんです』って書かいてあって。俺おれはちょっとだけ曲きょく書かいてよかったなと思おもったんです」と素直すなおな思おもいを述のべた。

全ぜん13曲きょくの新曲しんきょくが構成こうせいされている「感覚かんかくは道標どうひょう」。本ほん作さくに込こめた思おもいを聞きかれた岸田きしだは、「具体ぐたい的てきに『こういうギター弾ひきました』とかはお話はなしできるんですけど、自分じぶんにとってどんな曲きょくかって全然ぜんぜんなくて。生うまれたてピチピチやから。聴きいていただく皆みなさんが育そだてていくものだと思おもっています」と集あつまった観客かんきゃくにメッセージを送おくった。最後さいごに岸田きしだは「僕ぼくらはただ曲きょくを作つくってレコーディングをしていただけで。それを切きり取とっっていただいて映画えいがを作つくってもらってどういう感かんじなのかなって思おもったんですけど、僕ぼくは佐渡さど監督かんとくとお仕事しごとできてホントによかったなと思おもいました」と監督かんとくに感謝かんしゃを伝つたえ、佐藤さとうは「音楽おんがくを続つづけていると、こうやって映画えいがになったり、いろんなことがあるなと。曲きょくが育そだつ過程かていを観みてもらえるのは自分じぶんたちにとってもうれしいことなので、楽たのしんで観みていただければと思おもいます」、森もりは「何なん1つギミックがないと思おもっていて、映うつってるものはすべて真実しんじつ。そう思おもって観みてもらえたらと思おもいます」とそれぞれこの映画えいがをアピールした。

「くるりのえいが」は10月13日にちより新宿しんじゅくピカデリーほか全国ぜんこくの劇場げきじょうにて3週間しゅうかん限定げんていで公開こうかいされ、Amazon Prime VideoやU-NEXT、DMM TVではデジタル配信はいしんが行おこなわれる。