ソニー「WF-1000XM5」

世界せかい最高さいこうのノイズキャンセリング（※1）を搭載とうさいした完全かんぜんワイヤレスイヤホン。LDACコーデックに対応たいおうしており、ハイレゾ音質おんしつ（※2）も高音こうおん質しつに再生さいせいできるだけでなく、あらゆる圧縮あっしゅく音源おんげんがイヤホン側がわでハイレゾ級きゅう（※3）にアップスケーリングされる。ソニー史上しじょう最高さいこうクラスの通話つうわ品質ひんしつ（※4）を誇ほこり、音おとや人ひとの声こえが気きになる環境かんきょう下かでも正確せいかくかつクリアに集しゅう音おとするため快適かいてきな通話つうわが可能かのう。装着そうちゃく性せいと機能きのう性せいを兼かね備そなえつつ、極限きょくげんまで小型こがた化かしたボディも特徴とくちょうで、マルチポイント接続せつぞくにも対応たいおうしているので仕事しごとの現場げんばでもプライベートでも活躍かつやくできる。

※1 左右さゆう独立どくりつ型がたワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン市場いちばにおいて。2023年ねん4月がつ10日とおか時点じてん。ソニー調しらべ。電子でんし情報じょうほう技術ぎじゅつ産業さんぎょう協会きょうかい（JEITA）基準きじゅんに則のっとる。
※2 ハイレゾワイヤレス。ハイレゾコンテンツをLDACコーデックで最大さいだい転送てんそう速度そくど990kbpsで伝送でんそうする場合ばあい。「Headphones Connect」アプリから操作そうさが必要ひつようです。
※3 DSEE Extreme ON時ときにCDやMP3などの圧縮あっしゅく音源おんげんをSBC / AAC / LDACのコーデックでBluetooth再生さいせいする際さい、最大さいだい96kHzきろへるつ / 24bitまで拡張かくちょう（再生さいせい機器ききの仕様しようによっては圧縮あっしゅく音源おんげんをLDACで伝送でんそうする場合ばあいでもDSEE Extremeが無効むこうになる場合ばあいがあります）。
※4 ソニー完全かんぜんワイヤレス史上しじょう最高さいこう通話つうわ品質ひんしつ。2023年ねん7月がつ25日にち時点じてん。ソニー調しらべ。

商品しょうひん情報じょうほうはこちら 購入こうにゅうはこちら

僕ぼくの耳みみはソニーの音おとが基準きじゅんになっている

──本題ほんだいに入はいる前まえに、ソニーの製品せいひんに対たいするイメージについて伺うかがえたらと思おもいます。何なにか思おもい出でに残のこっているソニー製品せいひんはありますか？

いっぱいありすぎるくらいですけど……やっぱり、まずはウォークマンですよね。僕ぼくが高校生こうこうせいくらいのときに初代しょだいウォークマンが発売はつばいされたんですよ。それからウォークマンIIが出でて、さらにスポーツウォークマンという防水ぼうすい仕様しようの機種きしゅも出でて、あとは録音ろくおんができる……ウォークマン・プロフェッショナルって言いったかな？ カセットテープ時代じだいのウォークマンはもう、いろんな機種きしゅをたくさん使つかっていましたね。

──知しらない機種きしゅがけっこうある（笑）。かなりのウォークマンファンだったんですね。

中なかでもレコーディングウォークマンは使つかいすぎて壊こわれちゃって、もう1台だい買かい直なおしましたね（笑）。その当時とうじから、自分じぶんにとってソニーはカッコいいものの象徴しょうちょうでした。あと、昔むかしからコンパクトなものがすごく好すきなんですよ。サイズは小ちいさいのに中身なかみは優秀ゆうしゅうというものに強つよい憧あこがれがあって、ソニーの製品せいひんにはそういうワクワクが詰つまっていましたね。今いまもソニーの「RX0 II」という小型こがたデジタルカメラを愛用あいようしているんですけど、ポケットの中なかにこういう優秀ゆうしゅうなものが入はいっていると、気持きもちがすごく充実じゅうじつするんです。

──なるほど。そんなソニーの製品せいひんについて、オーディオに関かんしてはどんな音おとのイメージがありますか？

僕ぼくにとってはソニーの音おとが基準きじゅんになっているので、イメージとかの話はなしじゃないんですよね（笑）。他社たしゃ製品せいひんを使つかったときに「ソニーと比くらべてこう違ちがうから、こういう特徴とくちょうのある製品せいひんなんだな」という判断はんだん材料ざいりょうになっています。

──谷中たになかさんの血ち中ちゅうソニー濃度のうどが半端はんぱじゃないですね（笑）。ではオーディオに限かぎらず、普段ふだん身みに着つけるものや使つかうものを選えらぶ際さいにこだわっているポイントは何なにかありますか？

自分じぶんたちの仕事しごとはいろんな場所ばしょへ音楽おんがくを届とどけることなので、1年ねんの大半たいはんを旅たびが占しめるわけです。だから、どんな場所ばしょにも持もっていけるモバイル性せいが重要じゅうようになってきますね。それはさっき言いった「小ちいさいものが好すき」にもつながるんですけど、何なにしろ商売しょうばい道具どうぐとして選えらんだのがバリトンサックスという重おもくて大おおきな楽器がっきなので、ほかの持もち物ものを小ちいさく軽かるくするしかないんですよ。

──バリトンサックスの大おおきさが決きまっている以上いじょう、必然ひつぜん的てきにほかにしわ寄よせが行いくという（笑）。

そう（笑）。それもあって、小ちいさくて性能せいのうのいいものには余計よけい惹ひかれるんですよね。

早はやくこれを着つけて飛行機ひこうきに乗のってみたい

──今日きょうはソニーの新あたらしいイヤホン製品せいひん「WF-1000XM5」をお試ためしいただくんですが、谷中たになかさんは前ぜんモデルの「WF-1000XM4」を愛用あいようされているそうですね。

はい、毎日まいにち使つかってます。これでもう満足まんぞくしきってますね（笑）。

──前ぜんモデルからの違ちがいとしては、大おおきなところではまずサイズが小ちいさくなったことと、ノイズキャンセリング機能きのうがアップしたことの2点てんが挙あげられます。特とくに、ノイズキャンセルに関かんしては「世界せかい最高さいこう」（※）を謳うたっていまして……。

※ 完全かんぜんワイヤレス型がたノイズキャンセリングヘッドホン市場いちばにおいて。2023年ねん4月がつ10日とおか時点じてん。ソニー調しらべ、電子でんし情報じょうほう技術ぎじゅつ産業さんぎょう協会きょうかい（JEITA）基準きじゅんに則のっとる。

それってどういうことなんですか？ ほかの機種きしゅと比くらべる基準きじゅんが何なにかあるわけですか？

──ソニーの方ほうによると、外そと音おんを遮断しゃだんする度合どあいを数値すうち化かして検査けんさする正式せいしきな方法ほうほうがあるんだそうです。きちんとした客観きゃっかん的てきなデータによって世界一せかいいちの性能せいのうであることが立証りっしょうされているみたいですね。

へえー、そういうのがあるんですね。

──さらに音質おんしつを直接ちょくせつ左右さゆうするドライバーユニットに関かんしても、前ぜんモデルより大おおきいものが搭載とうさいされていまして。

え？ イヤホン自体じたいは小ちいさくなったのに、内部ないぶのドライバーは大おおきくなってるんですか？

──そうなんです。意味いみがわからないですよね（笑）。なので簡単かんたんに言いうと、「もう完成かんせいされている製品せいひんがあるのに、それ以上いじょうのものを作つくりました」というのがこのM5になるわけです。

そういうことですよね。だって僕ぼくはこのM4で満足まんぞくしきっていて、本当ほんとうに傑作けっさくだと思おもってますから。ここからさらに小ちいさくなって、しかもより優秀ゆうしゅうになっているというのは……どういうことなんでしょうね（笑）。

──それは僕ぼくらがスカパラの音楽おんがくに対たいして思おもうことと一緒いっしょなんですけどね。常つねに「前作ぜんさくを超こえる最高さいこう傑作けっさくを」という姿勢しせいで音楽おんがくを作つくり続つづけているわけじゃないですか。

それはもちろんそうですね。ミュージシャンとして、新あたらしい作品さくひんを発表はっぴょうするときには必かならず「これが今いままでで最高さいこうの、自分じぶんたちが目指めざすべき音楽おんがくです」と言いえるものを出ださないといけない。そうでなければ「前まえの作品さくひんを聴きいといてもらえばいい」という話はなしになっちゃうので（笑）。

──僕ぼくら一般人いっぱんじんからすると、ミュージシャンに対たいしてもソニーに対たいしても頭あたまが下さがるばかりです。「前まえのやつで十分じゅうぶん素晴すばらしいのに、まだ進化しんかするんかい！」みたいな。

ははは。実際じっさい、M4の時点じてんで僕ぼくはノイズキャンセリングの具合ぐあいに感動かんどうしていたんですよ。飛行機ひこうきに乗のるときに、M4を使つかったら一瞬いっしゅんで理想りそう的てきなノイズキャンセル環境かんきょうが手てに入はいっちゃいましたから。「これはもう、知しらなかった頃ころには戻もどれないな」という気持きもちでした。自分じぶんにとってM4はそれくらい画期的かっきてきなものだったんですけど、M5ではさらにノイズキャンセリングの性能せいのうが上あがってるんですよね？ それはヤバいですよ（笑）。早はやくこれを着つけて飛行機ひこうきに乗のってみたいです。

何なにも考かんがえずに聴きける理想りそうのイヤホン

──谷中たになかさんには、事前じぜんに「WF-1000XM5」で聴きいてみたい曲きょくとしてQueenの「I Was Born To Love You」、スタン・ゲッツ＆ケニー・バロンのライブアルバム「People Time」から「Tuning」および「You Don't Know What Love Is」を選曲せんきょくいただきました。まずは実際じっさいに聴きいていただきましょう。

じゃあ、Queenから。ちょっと自分じぶんの世界せかいに入はいりますね（再生さいせいを開始かいし）。……おおー、すごいな。（ひと通とおり聴きき終おえると、おもむろにフレディ・マーキュリーよろしく拳こぶしを突つき上あげるポーズを取とって）もう、こういう感かんじです（笑）。

──あははは。

曲きょくに入はいり込こんじゃって、ノリノリで聴きくことがどんどん恥はずかしくなくなりました（笑）。Queenはもともと兄あにが好すきで、よくフレディのマネをしてマイクスタンド代かわりにホウキを持もって歌うたったりしていたんですよ。それでしょっちゅう一緒いっしょに聴きいていた思おもい出でがあるので選えらばせてもらったんですけど……もう、聴きいた瞬間しゅんかんに青春せいしゅん時代じだいがよみがえったような気持きもちになりましたね。ほかのことが何なにも気きにならなくなって、怖こわいくらいです。

──具体ぐたい的てきにはいかがでしょう。音おとの傾向けいこうなどはどんなふうに感かんじられました？

音質おんしつのことをうんぬん言いうのも野暮やぼかな、と思おもうくらいのナチュラルさですね。それくらい自然しぜんに音楽おんがくが入はいり込こんできます。オーディオ製品せいひんを試ためすときって、例たとえば音おとのスケール感かんについて「こじんまりした音おとか、壮大そうだいな音おとか」みたいなことを考かんがえながら聴きくことが多おおいんですけど、これはちょっと自然しぜんすぎて、もはや大おおきいのか小ちいさいのかわからない。

──なるほど。それはつまり「不自然ふしぜんな演出えんしゅつが感かんじられない」という意味いみですかね？

そうですね、等身とうしん大だいの音おとがそのまま迫せまってくるイメージです。だから、何なにもいじる必要ひつようを感かんじない。不自然ふしぜんな味付あじつけがされたイヤホンの場合ばあいは自分じぶんの聴ききたい音おとに近付ちかづけるためにEQをいじったりとか、いろいろ考かんがえなきゃいけないことが出でてくるじゃないですか。その点てん、これは何なにも考かんがえずに楽たのしく聴きけました。何なにも考かんがえないで最初さいしょから欲ほしい音おとが鳴なってくれるというのが、やっぱり自分じぶんにとっては理想りそうなんですよね。

──ありがとうございます。では続つづいて、スタン・ゲッツも聴きいてみましょうか。

はい。……（しばし試聴しちょうして）うわー、やっぱりすごくいいですね。本当ほんとうに自然しぜん。スタン・ゲッツさんのサックスの音おとはこれまでにも本当ほんとうにいろんな音源おんげんをさまざまな環境かんきょうで聴きいてきているんですけど……これで聴きくと、この演奏えんそうが録音ろくおんされたときのコペンハーゲンのクラブに自分じぶんが実際じっさいに行いって音楽おんがくを聴きいている気分きぶんになれます。いい意味いみで時代じだいも感かんじられる。

──この音源おんげんはピアノとサックスのみというミニマルな編成へんせいのライブ録音ろくおんですけど、こういう音おと数すうの少すくない音楽おんがくを聴きくときにこそノイズキャンセリングが威力いりょくを発揮はっきしそうですよね。

例たとえば、この曲きょくを渋谷しぶやの雑踏ざっとうの中なかとかでも聴きいてみたいですよね。あるいは高速こうそく道路どうろの近ちかくとか、それこそ飛行機ひこうきの中なかとか。本来ほんらいであればいろんな雑音ざつおんに邪魔じゃまされて当然とうぜんの環境かんきょうですけど、このノイズキャンセル機能きのうをもってすれば十分じゅうぶんにこういった音楽おんがくも楽たのしめそうです。雑然ざつぜんとした場所ばしょで優雅ゆうがに過すごすぜいたくってあると思おもうんですよね。例たとえば、僕ぼくは昔むかしから車くるまで高速こうそく道路どうろを走はしるときにバラードをかけるのが好すきなんですけど、このイヤホンがあればどこにいてもそういうぜいたくを感かんじられると思おもいます。

──それによって生活せいかつが豊ゆたかになると。

うん、毎日まいにち使つかうものですし。今いまはイヤホンを日常にちじょう的てきに使つかう人ひとも増ふえたじゃないですか。だからこそ、ぜいたくな時間じかんを過すごせるイヤホンを選えらぶということがとても大事だいじかなと思おもいますね。