やがて、リシテアールの衛星えいせい軌道きどうを、リング状じょうに覆おおうことになる、その最初さいしょの基部きぶ・・・

パスキールの門もん(パスキール・ゲート)。

最終さいしゅう的てきには、キティルハルムの門もん《キティルハルム・ゲート》、ラムンセンの門もん(ラムンセン・ゲート)と巨大きょだいな橋はしと太陽光たいようこう送電そうでん衛星えいせいを兼かねた環状かんじょう軌道きどう宇宙うちゅう基地きち《オービタルリング》で結むすび、防衛ぼうえい・エネルギー供給きょうきゅう・宇宙うちゅう開発かいはつを容易よういにするシステム群ぐんとなる。

「ばあッ！」

無む重力じゅうりょくブロックであるため、乳母うばに預あづけてきたユニィが、宇宙うちゅう遊泳ゆうえいで「流ながれて」きた。

「おおぅ！元気げんきしてた？」

「だううう！ばあッ！」

そこに、案内あんない役やくの黄金おうごん騎士きし《ゴールドナイト》に連つれられ、使節しせつ団だんがぞろぞろと歩あるいてきた。

「あの魔法使まほうつかいのような少女しょうじょは？」

「はい。

遭難そうなんしかかった我々われわれが、巡洋艦じゅんようかんに救助きゅうじょされたあと、接待せったいしていただいたキティルハルム王女おうじょミリアム様さまです。」

フランクリンの質問しつもんに、ソフィが答こたえた。

「耳みみと尻尾しっぽが生はえているが・・・」

「そういう種族しゅぞくです。

後ご、襲おそい掛かからないほうがいいです。

私わたしの見立みたてでは、彼女かのじょの杖つえは強力きょうりょくな魔法まほうの杖つえであると同時どうじに、「仕込しこみ杖づえ」のようです。

それに、現在げんざいこの惑星わくせいで五指ごしに入はいる頭脳ずのうの持もち主ぬしのようです。」

ひそひそ話ばなしで話はなしているが・・・

私わたしには、しっかり聞きこえている。

人ひと猫ねこ《わたし》の聴覚ちょうかくは、人間にんげん族ぞくの三さん倍ばいはあるのだ。

ためしに、ぴくぴくと動うごかしてみる。

「「！！！」」

びびってる。

「ソフィ提督ていとくの補足ほそくをしましょう。

私わたしの種族しゅぞくは、反射はんしゃ神経しんけい・瞬発しゅんぱつ力りょくなどが「人間にんげん族ぞく」の二に・五ご倍ばいですよ。」

「「！！！」」

「大丈夫だいじょうぶ！とって食ぐいやしません。まあ、巨大きょだいウナギならとって食くいますが。」

そのときイリアが、ぽこっと私わたしの頭あたまをたたいた。

「またミリアム様さまは・・・昔むかしからこんなジョークはっかり・・・」

苦笑くしょうしている。

「過すぎたる科学かがくは、魔法まほうのようだといわれていたが・・・

その逆ぎゃくもしかりか・・・」

フランクリンが言いった。

実際じっさい、猫ねこの聴覚ちょうかくは人間にんげんの三さん倍ばいです。