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Solomon's Gate - シミュレーターを終えて
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Solomon's Gate 作者さくしゃ:さかもり

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シミュレーターをえて

「いやぁ! すごいなミハル! 正直しょうじきにいっておれきみ派閥はばつあいだあらそいにまれたものだとばかりかんがえていた。でもそれはちがったようだ! あやまらせてくれ!」


 なぜかハイテンションのダンカン。もどってきたミハルにあたまげた。


「やめてくださいよ! シミュレーターのレベルをげてくれたのですから、これくらいは普通ふつうです!」


 ミハルはブンブンとかおってこたえる。どうにもごたえのない戦闘せんとうだった。ダンカンがかせて、難易なんいげてくれたとしかおもえない。


馬鹿ばかえ! いまのは実際じっさいにあった交戦こうせんわらん。選択せんたくしたEブロックはもっと飛来ひらいすくないかくのエリアだが、実際じっさい出現しゅつげんしたとおりのすう出現しゅつげんしているぞ。有人ゆうじんかんしては本物ほんものよりにぶいかもしれないが、無人むじん解析かいせきをしてられたデータどおり。実物じつぶつにかなりちか動作どうさをしているはずだ」


 難易なんい実際じっさい大戦たいせん大差たいさないだろうとダンカンはくわえた。


なんともこれはすご結果けっかだ。撃墜げきついすうくわえ、被弾ひだんすうゼロ。なにより計測けいそくデータが抜群ばつぐんだ。機動きどう修正しゅうせいから反応はんのう速度そくど意識いしき可能かのう範囲はんいはアイリス中尉ちゅうい遜色そんしょくないレベルにある。セッティングが煮詰につまっていない段階だんかいでこの数値すうちたたすとはおそった。おれ一番いちばんにミハルをえた意味いみいま機動きどうたぞ! このデータはベイルふく隊長たいちょうわたすべきだとかんがえるがどうだ?」


 もとはアイリス担当たんとうであったかれはミハルがしめした数値すうち感動かんどうすらおぼえている。またたいにおけるミハルの立場たちばかっていたから、ダンカンはられたデータをベイルふく隊長たいちょう報告ほうこくしようとかんがえていた。


「やめてください! わたしべついにたわけじゃありませんから……」


「しかし、ミハルには支援しえん必要ひつようだろ? いまのままでは単機たんきでの戦闘せんとういられるぞ? シミュレーターならば被弾ひだんしてもぬことはないが、実戦じっせんにおける照射しょうしゃラグはきみへとさそうことになる……」


 小隊しょうたいには担当たんとうブロックがあり、そのなかでもはんによってエリアのてがある。くわえて戦闘せんとうあるいはさん単位たんい行動こうどうし、各々おのおのがビームほう照射しょうしゃラグをおぎなうのだ。


支援しえんならいます。今日きょうていませんけど……」


 ミハルの返答へんとう即座そくざにダンカンは理解りかいした。301小隊しょうたいにおいてミハルともうとするもの存在そんざい。たった一人ひとりだけ該当がいとうすることを。


「ジュリアか……。だが、あいつはもう駄目だめかもしれんぞ? もうなんにちたいかおしていない。大戦たいせんった怪我けがやすんでいることにはなっているが……」


 ジュリアがもうかんなおしているだろうと全員ぜんいんっていた。大戦たいせんから週間しゅうかん診断しんだんによる病欠びょうけつ期限きげんであるらしい。近々ちかぢかにその期限きげんぎ、それでも訓練くんれんかおさない場合ばあい処分しょぶんされるという。


「ジュリアさんはいちねんまえ、レースでわたしったパイロットです。駄目だめとかめつけないでくださいよ。まるでわたしがその駄目だめなパイロットにけたみたいじゃないですか?」


 映像えいぞう判定はんていではあったが、けはけである。けっして技術ぎじゅつがないわけではない。もしさん以下いかのパイロットがまえんでいたのであれば、ミハルは確実かくじついていただろう。


「それは本当ほんとうか? たしかにジュリアはまとまったいパイロットだが、とてもきみてるとはかんがえられんぞ!?」


 かつてのミハルをらないダンカンはおどろきをかくせない様子ようすだ。

 そんなかれにミハルはかたった。自分じぶんがどれほど増長ぞうちょうしていたのか。地道じみちかさねを軽視けいしし、才能さいのうだけをしんじていたことについて。


 ミハルはおもらされていた。ちいさなやまのぼっては満足まんぞくし、周囲しゅういにある巨大きょだいやまようとしなかったことを。


なんともミハルはつよいな……。かりおれがパイロットなら、アイリス中尉ちゅういのフライトをいつこうなどとはかんがえん。ちがなにかだといいきかせてしまうだろうよ……」


 ダンカンはあらためてミハルに才能さいのうていた。エースのフライトと比較ひかくするなんて、なみのパイロットにはできっこないとおもう。


「ジュリアの部屋へや番号ばんごうおしえてやる。ジュリアを説得せっとくしてこい。もしもミハルが説得せっとくできなければ、おれふく隊長たいちょうにデータをわたす。ミハルを単機たんき出撃しゅつげきさせるなんて、担当たんとうとしておれ容認ようにんできない……」


 単機たんき大戦たいせんいどむなど無謀むぼうとしかおもえない。適切てきせつ支援しえんがなければ、アイリスであっても劣勢れっせいいられる場面ばめん多々たたあるはずだ。


説得せっとくしてきます。かならずやってきますから……」


 ってミハルはドックをのちにしていく。ジュリアとうのはそれこそこうちゅう学校がっこう以来いらいとなるのだが、気後きおくれするとかくちにしている場合ばあいじゃない。


 いまのミハルにはかれ必要ひつようだった……。



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