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Solomon's Gate - 新たな輝き
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Solomon's Gate  作者さくしゃ: さかもり
だいさんしょう 死力しりょくくして
53/226

あらたなかがや

 ソロモンズゲートの裏側うらがわひかりすめらぎばれるあなわきには出撃しゅつげきまえ戦艦せんかん停泊ていはくしている。 数多あまた停泊ていはくする艦隊かんたいなかでも一際ひときわおおきな艦船かんせん発進はっしんゲートにふたつのかげがあった。


「ベゼラさま、どうかおねがいします!」

「デボルセ、おまえわたし敵前てきぜん逃亡とうぼうしろというのか?」


 どうやらにん主君しゅくん家臣かしんであるようだ。

 主君しゅくんらしき一人ひとりはベゼラ・リグルナム上級じょうきゅうれんであり、かれ家臣かしんはデボルセ・ミューガンといった。


「この機体きたいはいわば棺桶かんおけです。いていたさい新鋭しんえいなどではありません……」

なにだと? どういうことだ?」


「ある機密きみつデータを入手にゅうしゅしました。この機体きたい光速こうそくちかいスピードをつのは事実じじつでありますが、基本きほんてきすすむしかできません。一旦いったん発進はっしんしてしまえば障害しょうがいぶつ回避かいひする程度ていどしか操縦そうじゅうけないのです。それどころか指定していされた距離きょりすすめば自爆じばくするよう設定せっていされています。つまり殿下でんか戦争せんそうじょうじて暗殺あんさつされるところだったわけです」


 おもわぬはなしにベゼラはまゆしかめた。れんばれる士官しかんきゅう待遇たいぐう軍籍ぐんせきとなったばかりである。まだわかかれ配属はいぞく辞令じれいめられた陰謀いんぼう気付きづくことなく戦場せんじょうまでていた。


ななばんハッチへ連結れんけつしている物資ぶっし輸送ゆそうせんせき用意よういしました。こうに手引てびきするものがいます。どうかベゼラさまはおもどりください。リグルナム管理かんりしているアルバに潜伏せんぷくできるよう手筈てはずととのっております」


本気ほんきか? くにかえってもばっせられるだけだろう?」


 かすようなデボルセにベゼラはくびる。かれとて覚悟かくごめて戦場せんじょうまでおもむいたのだ。たとえ陰謀いんぼうであったとしてもほしいん長男ちょうなんとしては安易あんいかえせない。


「それは問題もんだいありません。すでにヘーゼンほしいんうごいております。すべては陰謀いんぼうなのです。この戦争せんそう失態しったいおかしたカザインすめらぎ責任せきにんのがれになりません。いますべきことは臣民しんみんまも政策せいさくであるというのに、侵略しんりゃく戦争せんそうにて臣民しんみんらしている。カザインすめらぎ陰謀いんぼうあきらかにすれば臣民しんみん支持しじられることでしょう」


 どうやらカザインこうすめらぎれん一枚岩いちまいいわではないらしい。一連いちれん事象じしょうにより国家こっか全体ぜんたい混乱こんらんしているだけでなく、その内部ないぶではきなくさ謀略ぼうりゃく交錯こうさくしているようだ。


「こちらが作戦さくせん内容ないようしるした極秘ごくひ文書ぶんしょのデータです。カザインすめらぎとハニエム総統そうとう署名しょめいはいっております。これを武器ぶきがってください。貴方あなたさま戦場せんじょうははぼしゼクスにあります。われこうすめらぎれんただせるのはベゼラさまをおいて存在そんざいいたしません」


 デボルセのはなしおそらく真実しんじつだとおもえた。署名しょめいりの証拠しょうこまであるのだからカザインすめらぎとていいのがれはできないだろう。


「しかし、わたし出撃しゅつげきしなければぐに計画けいかく破綻はたんするぞ? わたし殺害さつがい目的もくてきだとすれば、出撃しゅつげきじょうきょうかなら確認かくにんするはず」


問題もんだいありません。リグルナムほしいん仮面かめん用意よういしました。わたしがこれを装着そうちゃくし、殿下でんかになりすまし出撃しゅつげきいたしますから……」


 ベゼラはデボルセの覚悟かくごていた。するど眼差まなざしをるとうなずくしかできない。しかし、身代みがわりとするのには躊躇ためらいがあった。


わたしのことはお気遣きづかいなく。すべてはリグルナムほしいん臣民しんみんのためですから。さあ殿下でんか、おいそぎください。時間じかんがありません」


 デボルセの説得せっとくにベゼラもようやく覚悟かくごめた。危険きけん承知しょうち準備じゅんびしたかれむこと。忠臣ちゅうしんねがいをげることこそが自身じしん義務ぎむであると。


「デボルセ……すまない」


わたしはよき主君しゅくんめぐまれました。なん後悔こうかいもございません。いまここで殿下でんかうしなうことがあれば、それこそいがのこります。さあうつむくのはおやめください。このいぼれに未来みらいひかりすめらぎとなられるおかおせてくださいまし。貴方あなたさま立派りっぱひかりすめらぎとなられるようほしかいよりねがっておりますので……」


 二人ふたり握手あくしゅわしたあと、それぞれがすべき行動こうどうはじめた。一人ひとりさい新鋭しんえいといわれる機体きたいみ、もう一人ひとり通路つうろけていく。


 あらたなほしひと広大こうだいほしけいかがやはじめていた。



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