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Solomon's Gate - 通行止め
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Solomon's Gate 作者さくしゃ:さかもり

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通行止つうこうど

 前方ぜんぽう対処たいしょをジュリアにたくしたミハルは集中しゅうちゅうしていた。正確せいかくさがもとめられる場面ばめん。AIにたよることをめ、より精度せいどたかめようとマニュアルモードを選択せんたくしていた。


絶対ぜったいく……」


 メインモニターに照準しょうじゅん表示ひょうじし、にらむようにつめている。目標もくひょうはズームアップされ、ぐにんでるマッシュルームのひかりうつしていた。


射程しゃていはいった瞬間しゅんかん狙撃そげきしないとつぎわない……」


 なみのスピードであれば問題もんだいない距離きょりである。しかし、もと輸送ゆそうかんだというてき速度そくどちょう高速こうそく航行こうこうとまではいかないものの、それにじゅんずるスピードがあった。


 照準しょうじゅんらめくちいさなひかりがマッシュルームだ。照準しょうじゅん中央ちゅうおうにあるクロスポイントへ、そのひかりおさめなくてはならない。まだ距離きょりがあるためにすこしのブレでさえおおきくてきうごいてしまう。


「あとすこし……」


 ミハルの集中しゅうちゅうりょく極限きょくげんにまでたっしている。もうちゅういきうごめてきすこしもにならない。ジュリアにすべてをまかせて、自身じしんはこのいちしゃ集中しゅうちゅうしていた。


 いちてんだけを見据みすえる。照準しょうじゅんしめはる彼方かなたにある地点ちてんはげしくうごまわひかりがクロスポイントへとかさなる瞬間しゅんかんをただひたすらつ。


 もうなにこえない。ひとみうつるはひろがるやみ。そしてちいさなかがやき――――。



「――――っ!」



 ミハルはのがさない。射程しゃていはいったその瞬間しゅんかんを。てきがクロスポイントへとかさなるその一瞬いっしゅんを。寸分すんぶんおくれもなくミハルは反射はんしゃてきにトリガーをく。


たれぇぇええええっ!!」


 黄白こうはくしょくひかりやみつらぬいていく。ゆがみなく銀河ぎんがてへとさるように。

 わずかな静寂しじまがコックピットにちた。ミハルはいきんでつめている。


 一瞬いっしゅんのあと、眼前がんぜんひかりあふれた――――。


 そのひかりまぶしいほどにかがやいたかとおもえば呆気あっけなくうしなわれ、視界しかいはまたもやみまる。


 ミハルは狙撃そげき成功せいこうしていた。だが、いきつくひまもなく接近せっきんしている。今度こんど照準しょうじゅんわせる時間じかんすらない。照射しょうしゃラグが回復かいふくしたころにはすれちがうはずであり、てたとして角度かくどすこしものこっていないだろう。


絶対ぜったいとおさないっ! ここは……」


 無理矢理むりやり機首きしゅうごかし、ミハルは躊躇ためらうことなくしゃはなつ。


通行止つうこうどめなのよっ!!」


 本能ほんのうのままにトリガーをいた。やはり角度かくどがない。最高さいこう速度そくどろうとするマッシュルームにたいし、彼女かのじょはほぼ直角ちょっかくはなっていた……。


「ミハル!?」


 咄嗟とっさにジュリアはこえをかけた。いち仕留しとめたのは確認かくにんしている。けれど、想定そうていよりもはや接近せっきんした機体きたいは、とてもとせたようにはおもえない。


 ところが、後方こうほう爆発ばくはつきた。さきほどとわらぬおおきな爆発ばくはつこん事実じじつ確認かくにんつたえられるよりも目視もくしによってらされている。


「ジュリア! まえわる!」


 ミハルの通信つうしんにより確信かくしんつ。もミハルが撃墜げきついしたのだと。にわかにはしんじられなかったけれど、事実じじつとしてマッシュルームはレーダーから消失しょうしつしていた。


「おまえはホントすごいやつだよ……」


 素直すなお前衛ぜんえい交代こうたいする。正直しょうじきにまだつづけたい気持きもちもあったのだが、交代こうたい要員よういんがミハルであるのならかれ拒否きょひする理由りゆうはない。


「とりあえず補給ほきゅうねがおう。もうわたし機体きたい限界げんかいだわ」

「それはおれもだ。基地きちまでもどれるかどうかもからん」


 ちいさくわらう。これ以上いじょうべとわれても不可能ふかのうだ。ざんりょうともに2%。戦闘せんとうつづけられる状態じょうたいではない。ちゅういきにはマッシュルームとおもわれる反応はんのうがまだのこっていたけれど、それはにん仕事しごとではなかった。


「ミハル、あとは仲間なかましんじよう」

「うん。そうだね……」


 ときうつさず二人ふたり補給ほきゅう許可きょかりた。若干じゃっかん未練みれんおぼえながら、ミハルは戦線せんせんはなれていく。時間じかんにしてよんあいだ十分じゅうぶんすぎる戦果せんかのこし、二人ふたりはイプシロン基地きちへと帰還きかんするのだった。



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