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Solomon's Gate - 初めての交戦
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Solomon's Gate 作者さくしゃ:さかもり

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はじめての交戦こうせん

 すうふん、ドックにグレックの大声おおごえひびわたる。いちはや着替きがえたかれ整備せいびのファーガスに整備せいび具合ぐあい確認かくにんしているらしい。


「なんと、新人しんじんれてくのか? 上級じょうきゅう曹長そうちょう機体きたいはセッティングしわっておるが、ルーキーの機体きたい登録とうろくんだだけだぞ? 複雑ふくざつなAI機動きどうはできん」


べるんだったらかまわないですよ……」


 ここで着替きがえたさんにんもどってくる。大声おおごえわされる会話かいわ内容ないようくつもりがなくてもみみとどいてしまう。


 フィオナはいちまえた。整備せいびがまだであれば、出撃しゅつげき回避かいひできるのではないかと。


「グレック大尉たいい、あたしは……」


 辞退じたいもうようとしたそのとき、


なに問題もんだいありません。どうせなにもできない。職場しょくば見学けんがくのようなものですから……」

「ああ、そういうことか。ならばられるぞ。エネルギー充填じゅうてん完了かんりょうしておる」


 言葉ことばむフィオナ。期待きたいされての出撃しゅつげきではないとらされてしまう。職場しょくば見学けんがくだなんて馬鹿ばかにされている。なにもできないと断言だんげんするなど、フィオナにはみとめられないはなしだ。


大尉たいいはや出撃しゅつげきしましょう!」


 フィオナはいかりにまかせていいはなつ。こうなったら自分じぶん見極みきわめようと。えらそうな上官じょうかん腕前うでまえ自身じしん後衛こうえいであるし、いざとなれば戦線せんせん離脱りだつ可能かのうだ。それにわれたままではしゃくさわる。すこしくらいはつくってやろうとおもう。


ぜん搭乗とうじょうしろ!」


 グレックの号令ごうれいによりかくにパイロットがんでいく。これより認証にんしょうぐん殲滅せんめつ任務にんむへとおもむくのだ。


『ハッチオープン、ハンターたい出撃しゅつげきしてください』


『ハンター・ワン了解りょうかいいめのコーヒーでも用意よういしておいてくれ……』

『はいはーい! わたしもうけでった高級こうきゅうひんれておきまーす!』


余計よけいことをいうな。出撃しゅつげきする!』


 グレックとシエラの通信つうしんにフィオナは眉根まゆねせた。これから認証にんしょうとの交戦こうせんっているかもしれないというのに、まるで悲壮ひそうかんがなかったからだ。むしろおつかいにくかのようなかる雰囲気ふんいきである。


 ちゅういきすと、ただちにちょう高速こうそく航行こうこうモードへの移行いこう指示しじがあり、フィオナは命令めいれいどおりにモード移行いこうをする。ちゅうあいだ航行こうこうならではの機動きどうすで習得しゅうとくみ。卒業そつぎょうしき出席しゅっせきしてまで練習れんしゅうした成果せいかである。


 しばらくすすむとレーダーに反応はんのうあらわれた。アンノウンと表示ひょうじされたはち反応はんのうがメインモニターにうつされている。


「これが……てきなの?」


 ゴクリとつばむと、グレックのこえがコックピットにとどいた。


認証にんしょうぐ。ただちにちゅういき管理かんりきょくへとかえ。以降いこう忠告ちゅうこくはない。応答おうとうするか進路しんろえぬのなら覚悟かくごすることだ……』


 とても民間みんかん通信つうしんしているとはおもえない内容ないようかれらはまだ宇宙うちゅう海賊かいぞくであるとはまっていないはずなのに。


ぜん戦闘せんとう態勢たいせい交戦こうせん決定けっていした……』


「えっ!? うそでしょ!?」


 まだ通達つうたつからじゅうびょうしかっていない。けれど、隊長たいちょうであるグレックは戦闘せんとう指示しじしている。


『ハンター・シックス、おまえおれについてくるだけでいい。できるな?』


 戸惑とまどうフィオナに通信つうしんがあった。まだ現状げんじょう把握はあくすらできていないというのに、つぎ指示しじなんてかんがえられない。


「あたし……」

にたいのならきにしろ。のこりたいのなら、おれ機体きたい見失みうしなわないことだ。いくぞ!』


 グレックがこえげた瞬間しゅんかんのこと、認証にんしょうぐん反転はんてんする。ちゅういき管理かんりきょく方面ほうめんへとかうことなくかれらはハンターたいへとなおっていた。


「えええ!?」


 いきなりビームほうわきけていく。まだ距離きょりがあったというのに認証にんしょうぐん躊躇ちゅうちょなくはなっていた。


『バゴスさんはSW方向ほうこうから。おれたちはUEからむ!』

了解りょうかいじゃ!』


 またたちゅういき戦場せんじょうとなった。フィオナは呆然ぼうぜんとし操縦そうじゅう桿をにぎっている感覚かんかくすらうしなってしまう。


『フィオナ、しっかりしろ! ぬぞ!』


 大声おおごえによりいちおう意識いしきたもつ。こんないまうビームほうにフィオナはスロットルをめない。


『クソ! バゴスさんはフィオナのフォローをたのむ! マイはおれにつけろ!』


 きゅう方針ほうしん転換てんかんとなっている。うごけないパイロットがてしまってはどうしようもなかった。


 即座そくざ隊列たいれつ変更へんこうがなされ、グレックとマイが認証にんしょうぐんへとかう。


ちろっ!』


 的確てきかくなグレックのいちげきいち行動こうどう不能ふのうとする。隊長たいちょうであるかれ立場たちば似合にあった戦果せんかげていた。


『US02およびUS08フォローします!』

『US07シュートだ!』


 淡々たんたんすすんでいく。フィオナを余所よそ戦局せんきょく足早あしばや転換てんかんしていった。はちあった認証にんしょうぐんまたたかずらしている。


 気付きづけば認証にんしょうはあといち。それもすでにグレックが後方こうほうっていた。つぎにシュートとのごえとどけば、この任務にんむ完遂かんすいとなる。


「どうやれば……たたかえるの……?」


 いまもフィオナは第三者だいさんしゃのように客観きゃっかんてき視線しせん交戦こうせんながめるだけ。彼女かのじょ該当がいとうちゅういき存在そんざいしており、交戦こうせん当事とうじしゃであったというのに……。

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