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Solomon's Gate - フィオナの心情
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Solomon's Gate 作者さくしゃ:さかもり

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フィオナの心情しんじょう

 もののふんあまり。認証にんしょうぐんすべてが電気でんき系統けいとうかれてあしめている。いちすらばくすることなく、ちゅういき管理かんりきょくへのわたしが完了かんりょうしていた。


 よん隊列たいれつみセントラル基地きちへと帰還きかんしている。かれらにとって日常にちじょうであった緊急きんきゅう出撃しゅつげき本来ほんらいならなに問題もんだいこるはずがない。出撃しゅつげきおなすうもどった事実じじつはトラブルの発生はっせい否定ひていしていたはずだ。


「フィオナ、おまえはもう出撃しゅつげきしなくてい……」


 ところが、全員ぜんいんくだするや、それはきた。たい雰囲気ふんいき悪化あっかさせる台詞せりふがグレックからびせられたからだ。


 ちいさくかおったのはフィオナである。整備せいびわっていないうえ編隊へんたい訓練くんれんすらしていない。それなのに出撃しゅつげきめいじたのは隊長たいちょうであるグレックだ。自分じぶん責任せきにんはないとおもう。


「どういうことでしょうか……?」


 口元くちもとむすび、するど視線しせんでグレックをるフィオナ。ていたらくは理解りかいしていたけれど、戦力せんりょくがいのようにわれてしまっては納得なっとくできるはずもない。


からんのか? こうちゅううごかせるだけのパイロットは必要ひつようないという意味いみだ……」


「いや、あたしは新人しんじんですよ!? 隊長たいちょうはどれだけ新人しんじんもとめているのですか!?」


 フィオナはがる。自分じぶんわるくないと。あきらかに隊長たいちょう期待きたいぎるのだと。


こうちゅう機動きどうなんて木星もくせいでは幼児ようじでもできる。おまえはそれすらできないからっているんだ。そだった環境かんきょうわるかったな……」


「それって差別さべつじゃないのですか!? あたしはこのいちヶ月かげつわたってこうちゅう練習れんしゅうしてきました! 地球人ちきゅうじんだからといって差別さべつするのはやめてください!」


 グレックはほそながいきく。面倒めんどう子守こもりまかされたかのように。説明せつめいしなければならないほど、未熟みじゅくなパイロットなのかと。


重力じゅうりょくけんそだったおまえ機体きたいのバランスを維持いじする能力のうりょくいちじるしく欠如けつじょしている。重力じゅうりょくかれて機体きたい安定あんていするそらじゃない。ここは宇宙うちゅうであることをおまえはまるで理解りかいしちゃいないんだ。大地だいちがありそらがある惑星わくせいじゃない。上下じょうげ左右さゆう明確めいかくではないちゅういきにおまえ翻弄ほんろうされているんだよ……」


 グレックからあきらかな理由りゆうげられた。実力じつりょく以前いぜんはなしである。基本きほん機動きどうですらフィオナはこなせていなかったらしい。


「でも、あたしは新人しんじん……」


 すでしんどころはそこしかなかった。矜持きょうじたもつにはそれをくちにするしかない。


「ミハルも着任ちゃくにん早々そうそう交戦こうせん経験けいけんしている――――」


 しかし、即座そくざ否定ひていされてしまう。フィオナの返答へんとうがいいわけにもなっていないことをらされている。


出撃しゅつげきには戸惑とまどっていたが、ミハルは撃墜げきついしたぞ? 編隊へんたい訓練くんれんなにもない状態じょうたいであり、着任ちゃくにんして一時いちじあいだ程度ていどだ。それもたったさんでの出撃しゅつげきいられたのに、あいつにはおれ指示しじ余裕よゆうがあり、最後さいごにはばくさせることなく認証にんしょう機動きどう停止ていしんでいる……」


 目標もくひょうとするひとにフィオナはだまむ。あのひとならば、それをやったと確信かくしんできた。自分じぶん下手へたくそだと評価ひょうかしたあのパイロットであればと。


「おまえ自己じこ弁護べんごぎる。素直すなおめろ。プライドはおおいに結構けっこうだが、才能さいのうのなさをみとめなければ成長せいちょうなどできん……」


「あたしは訓練くんれんしょ経験けいけんしていないから! ちゃんとした訓練くんれんさえけていればたたかえます!」


 びせられる否定ひてい言葉ことばをフィオナはめられない。幼少ようしょうからずっと天才てんさいだととなえられていた彼女かのじょ現状げんじょう間違まちがっているとしかおもえなかった。


「そうか? このマイも訓練くんれんしょていないぞ? けれど、マイはおまえとはちがってたたかえる。決定的けっていてき自身じしんのフライトを客観きゃっかんてき評価ひょうかできるかどうか。みとめて向上こうじょうするちからっているかどうか。エリート街道かいどうつづけたおまえには真似まねできんだろう?」


 マイとて地元じもとでは有名ゆうめいなパイロットであった。学校がっこう代表だいひょうえらばれる程度ていどにはうでおぼえがあっただろう。だからマイにはプライドもあったはず。しかし、彼女かのじょはパイロットとしての力量りきりょうはかちからがあった。自身じしんおとっていると素直すなおめる度量どりょうが……。


おれ差別さべつしているわけじゃない。かんじたままを評価ひょうかしただけだ。おれがこれだけろしているというのに、バゴスさんがくちはさまないのがそれを証明しょうめいしている。おまえ下手へたくそなんだよ……」


 ってグレックはってく。小言こごとならべたあとの慣例かんれいであるかのように、ふてくされながら。

 きょたたまれなくなったマイもあたまげてから更衣ころもがえしつへとかう。結果けっかとしてドックにのこされたのはバゴスとフィオナだけになった。


「おじいちゃん……」


 ちからのない言葉ことばがバゴスへとかけられている。自信じしんであった彼女かのじょ流石さすが意気いき消沈しょうちんしているみたいだ。


 視線しせんはずすようにしてバゴスは思案しあんしている。グレックがかたったのは正論せいろんであったとおもえるけれど、やはり孫娘まごむすめにはやさしい言葉ことばをかけてあげたかったからだ。


「フィオナよ、去年きょねんはなしをしよう……」


 フライトにかんして賞賛しょうさんするものはなかった。また無理むりめるのは彼女かのじょにとっていことではない。だとすれば、彼女かのじょまえけをあたえるだけだ。


じょうちゃんはな訓練くんれんしょでトップの成績せいせきじゃった。しかも有名ゆうめいこうちゅう学校がっこう首席しゅせき卒業そつぎょうしておるエリート。当時とうじのセントラル基地きちわしとグレックしかおらんかったからの。そく戦力せんりょく寄越よこせとグレックは編成へんせい要望ようぼうしていたんじゃ……」


 そこで白羽しらはったのはミハルだ。セントラル基地きち負担ふたんらすために的確てきかく人選じんせんであった。彼女かのじょ希望きぼう配属はいぞくさき無下むげにされ、セントラル基地きちへの配備はいびとなっている。


じょうちゃんはイプシロン基地きち希望きぼうしていた。じゃから彼女かのじょはセントラル基地きち配備はいび残念ざんねんがっていたのじゃ。銀河ぎんがあいだ戦争せんそう勃発ぼっぱつあやぶまれていたというのに、わしらをまえにしても毅然きぜんうったえておった……」


 おもかえされるのはミハルがかたったはなしだ。彼女かのじょ決意けついるがすものはなにもなかった。


 想像そうぞうぜっするたたかいがあるとっていたとしても、ミハルが目標もくひょう見失みうしなわなかったこと。戦闘せんとうパイロットをえらんだ経緯けいいから現状げんじょういた道程どうているバゴスは、ミハルがどれほど強靱きょうじん精神せいしんりょくっているのかかる。孫娘まごむすめ決定的けっていてきことなるのは、どのような状況じょうきょうおちいろうとも信念しんねんげないつよしんであると。


「フィオナにそんな覚悟かくごがあるか?」


 いがけられている。かたられていたのはミハルがどのようにしてセントラル基地きちへと配備はいびされたというはなしであったはず。バゴスもまたミハルとフィオナを比較ひかくしようとしているのだろう。


 フィオナはくびった。祖父そふはなしにまでけんすことはない。彼女かのじょくさされたことにはらて、ミハルをいかけてきただけ。勝利しょうりすればスッキリするという心許こころもとない理由りゆうによって。


「あたしはりなかったのかもしれない……」


 技量ぎりょうだけでなく覚悟かくごもまるでおよばないとかった。最初さいしょ段階だんかいからミハルとはがあったのだと。


「おじいちゃん、ミハルさんってどんなひと……?」


 すでとおおよばないのは理解りかいしている。彼女かのじょがパイロットとしてエリート街道かいどうあゆんできたこと。それも自分じぶんとは次元じげんちが世界せかいいていたことを。


じょうちゃんか? まあ一言ひとことでストイックじゃの。じょうちゃんはエースにちたいという確固かっこたる目的もくてきって軍部ぐんぶはいった。昇進しょうしん昇給しょうきゅうのぞまない。ただ勝利しょうりするためだけに軍部ぐんぶはいったらしい」


 目的もくてきはまるでおなじだった。ミハルはフィオナとおなじように軍部ぐんぶのエースをたおそうとして軍部ぐんぶ志望しぼうしたようだ。


圧倒的あっとうてきエースじゃったアイリス・マックイーンにつとったものじゃから、グレックはおに化身けしんかとおもうほどきびしくじょうちゃんを指導しどうした……。それは想像そうぞうぜっするしごきじゃ。でもじょうちゃんはなに文句もんくわんかった。わめくことなく説教せっきょうされるがままをめ、エースにつことだけをかんがえておったの……。したとしてだれとがめなかったというのに、じょうちゃんはのようにびせられる叱責しっせきをいいわけすることなくいておったな……」


 意外いがいはなしつづく。フィオナはミハルが最初さいしょからトップパイロットとしてやってきたものとかんがえていたのに。彼女かのじょ苦言くげんびせられたなんてかんがえられない。


「ミハルさんって最初さいしょから上手うまかったんでしょ? エースってのもかる気持きもちでくちにしただけじゃないの?」


「いや、じょうちゃんは最初さいしょからいまのようにはべんかったぞ? なにしろアマチュアの大会たいかいけておるからの……」


 どうにもおかしなはなしである。たったいちねんまえのことなのだ。フィオナが目撃もくげきしたフライトであれば、アマチュアの大会たいかいなど無双むそうできたはず。


本当ほんとうに? ミハルさんがアマチュアにじってけるなんておもえないけど……」


いまではの……。たしかにセンスはきんておったが、パイロットとしての完成かんせいはまだまだじゃった。それこそ軍部ぐんぶのひよっこに後塵こうじんはいする程度ていどじゃ……」


 あの圧倒的あっとうてきなレースがおもかえされている。まるでべつものだとかんじるほどのスピードでっていった。完成かんせいされていないパイロットがあのスピードで最終さいしゅうコーナーをターンできるはずもない。


「フィオナが大敗たいはいしたのとおなじで、じょうちゃんもまた学生がくせい大会たいかいちのめされたんじゃ。しかし、そこからがフィオナと決定的けっていてきちがう。じょうちゃんはエースにろされてけんしただけじゃない。絶対ぜったい見返みかえすというつよ意志いしがあった。目的もくてき達成たっせいのためであれば、じょうちゃんは如何いかなる困難こんなんれるじゃろう……」


 調書ちょうしょにあった極度きょくどけずぎらいという文言もんごん。バゴスはいまさらながらに訓練くんれんしょ教官きょうかん評価ひょうかしている。かつては疑問ぎもんにもかんじたはなしだが、普通ふつうけずぎらいであれば、ことあるごと反発はんぱつしただけだとおもう。極度きょくどけずぎらいであるミハルであったから、目先めさき小言こごとめたのだろうと。


「フィオナはいいわけおおすぎる。差別さべつなんぞ存在そんざいせん。グレックは真実しんじつべただけじゃ。じょうちゃんが反論はんろんしておる姿すがたなどたことないぞ。理不尽りふじん要求ようきゅうにも素直すなおあたまげておったわい。わしはそんなじょうちゃんの姿すがたておれんかった……。どのような活躍かつやくせようといちめられず、じょうちゃんはただおこられるだけ。それでもふてくされたり、いたりはしなかった。上手うまくなるためであれば、じょうちゃんはなにだってれたじゃろう。おまえのようにかる気持きもちでいどんでおらん。すべてをなげう覚悟かくごじょうちゃんにはあって、フィオナにはそれがそなわっておらんのじゃ……」


 みみいたはなしである。グレックに否定ひていされたばかりか、やさしいはずの祖父そふにまでダメしゅっしされていた。しかし、フィオナとてなにかんがえもなしに軍部ぐんぶはいったわけじゃない。銀河ぎんがあいだ戦争せんそうというものをかんがえたうえ志望しぼうしたのだから。


「あたしだってたたかうつもりよ? ただ最初さいしょ出撃しゅつげきだったから戸惑とまどっただけ。つぎはきっと上手うまくできるわ!」


「それじゃよ、フィオナ……。どうしておまえはそこまで自信じしんてる? せっかくじょうちゃんにフィオナのはなってくれとたのんだというのに、もうおまえたかはな再生さいせいしておるのか?」


 フィオナは眉間みけんにしわをせる。はなってくれとたのんだとか意味いみからない。


「どうしておじいちゃんがそんなことたのむのよ? あたしの応援おうえんしてなかったっての?」


応援おうえんはしとったぞい。たい唯一ゆいいつまえけたのはわしじゃからな。まあでもつとはおもっておらんかった。せめて善戦ぜんせんしてくれといのるだけじゃったな……」


 いくらアマチュアでてきなしであろうとミハルにてるなんておもえなかった。実際じっさいにフィオナはけたのだが、バゴスのいのりもむなしく相手あいてにすらなっていない。


銀河ぎんがひろさをからせてやってしくての。ただあそこまで本気ほんきすとはかんがえておらんかったわい。あれでフィオナがつぶれてしまうんじゃないかとわしあやぶんでおった……」


 杞憂きゆうだったがのとバゴス。予想よそうよりも図太ずぶと性格せいかくそだった孫娘まごむすめ苦笑にがわらいである。


 一方いっぽうでフィオナは忌々いまいましいあの記憶きおくおもしていた。ミハルの技術ぎじゅつ時間じかんすらなかったのだ。周回しゅうかいおくれのようにかるくパスされてしまうなんて屈辱くつじょくでしかない。


「あのひと、おじいちゃんにたのまれたから学生がくせい大会たいかいっちゃったの? 馬鹿ばかげみたいね?」


馬鹿ばか馬鹿ばかでも、あれは馬鹿ばか正直しょうじきというやつじゃ。おそらくじょうちゃんはわしたのみとはちがなにかとたたかっていたにちがいない。満足まんぞくいくレースができるかどうか。あれほどまでにめたフライトは学生がくせいはたきのめすためだけにすものじゃないからの……」


 さんしゅうながしたとしても余裕よゆうてたはず。だが、ミハルは最後さいごまで全力ぜんりょくめていた。バゴスの依頼いらいならば、一周いっしゅう達成たっせいしていたというのに。


「じゃあ、なんたたかったの? あんなのタイムアタックじゃない?」


ったじゃろ? じょうちゃんはフィオナとはちがう。明確めいかく目的もくてきってパイロットをしておるんじゃ。フライトを馬鹿ばかにされただけであるというのに、じょうちゃんはそれを背負せおってしもうた。すこしずつ成長せいちょうするなんてあたまになく、最初さいしょからいただきだけをておったわ。相手あいて銀河ぎんが連合れんごうぐんのエースであるというのに、わしらのまえあらわれたルーキーは程知ほどしらずにもそこを目指めざしていた。他人たにんからすれば馬鹿ばからしいはなしじゃ。それでもじょうちゃんはわしらをまえ宣言せんげんした。エースをたおすためだけに軍部ぐんぶはいったのだと。もう自分じぶん失望しつぼうしたくないのだとっておった……」


 最初さいしょだれもミハルが本気ほんきであるとしんじていなかった。このようなはなしをするバゴスであっても、訓練くんれん姿すがたるまでその程度ていどからなかったのだ。


「まるでたましい拒絶きょぜつしているかのようじゃった。じょうちゃんは自身じしんおとっているなんてはなし簡単かんたんれん。わしながくパイロットをしておるが、あそこまで自分じぶんめるパイロットがにいるとはおもえん。じょうちゃんのひいでた才能さいのうけっしてれぬしん他人たにんはおろか自分じぶん自身じしんですらだませないすじとおったしんつのじゃ……」


 最前線さいぜんせんたたかうには必要ひつよう要素ようそだ。どのようなとき自分じぶん見失みうしなわないつよさがミハルにあるのだとバゴスはった。


ひとはそれを信念しんねんという――――」


 いきむのはフィオナだ。けれど、彼女かのじょだって自分じぶんしんじて木星もくせいまでた。だからこそ簡単かんたんにはれられない。


「あたしだってけたくないからここにたの! 下手へたくそってわれたのがくやしくて軍部ぐんぶはいった!」


「ならばフィオナよ、おまえ文句もんくならべるまえ努力どりょくしなさい。おまえだってかっておるはずじゃぞ? 下手へたくそだと図星ずぼしかれたからはらてておるだけじゃ。人類じんるい全員ぜんいんいたとして一人ひとりですらおまえ評価ひょうかせんじゃろう。プライドなんてやすっぽいものにとらわれるのは子供こどもであるからじゃ。他人たにん見下みくだすだけで優位ゆういったがするのは子供こどものうちだけじゃぞ。はや大人おとなになれ……」


 ぐうのおとないはなしである。フィオナはいかりにまかせて軍部ぐんぶはいっただけであり、ミハルにいつくための行動こうどうこしていない。


一刻いっこくはや戦場せんじょうられるようにならんとはなされていくだけじゃぞ? 地球ちきゅうそだったハンデがあることをれるんじゃ。ちゅういき方向ほうこう感覚かんかくつかめぬかぎりはたたかえん。宇宙うちゅうにおいてフィオナは赤子あかごなんじゃ。それをみとめたあとはグレックの指示しじどおりに訓練くんれんすればい。めてはもらえんだろうが、グレックの指導しどう間違まちがっておらん。じょうちゃんにいつきたいのであれば、そうとする言葉ことばみ、グレックのはなしみみかたむけるんじゃな……」


 祖父そふでさえもフォローしてくれなかった。それどころかフィオナはグレックがただしいとわれてしまう。


 ギュッとくちびるむ。フィオナはおもなおしていた。セントラル基地きち配備はいびれてまで軍部ぐんぶはいったこと。その目的もくてきあきらかであり、現状げんじょう自分じぶん目的もくてき沿った行動こうどうをしていないのだと。


「おじいちゃん、あたしは上手うまくなりたい……」


 ようやくとまえくフィオナ。さき戦闘せんとうおもかえしてみると隊長たいちょうのグレックは位置いちりも射撃しゃげきすごかった。支援しえんのマイですら自分じぶんよりもずっと上手うまかったとおもう。


上手うまくなればいい。ただし勝手かってには成長せいちょうせんぞ? 実力じつりょくとはたるまぬ努力どりょく裏付うらづけされるものじゃからな。さいわいにもじょうちゃんはまだここにいる。もしとも出撃しゅつげきすることがあれば、彼女かのじょのフライトをよくておきなさい……」


 フィオナはいきこぼした。どうやら彼女かのじょれたらしい。自身じしんおとっていること。絶対ぜったいみとめられないはなし彼女かのじょれていた。


 フィオナは戦闘せんとうパイロットとして、ようやくあゆはじめている……。

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