「平和のために強い関係を結ばなければならない」と語りかけるケーサイ・ノート大統領（中央）（撮影：宗宮隆浩）

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マーシャル諸島しょとう共和きょうわ国こくのケーサイ・ノート大統領だいとうりょう夫妻ふさいが６日にちに来日らいにち、大学生だいがくせいらでつくるシンクタンク「メディアパッション」のメンバー10人にんと東京とうきょう都と千代田ちよだ区くのホテルニューオータニで懇談こんだんした。大統領だいとうりょうは「平和へいわのためには強つよい関係かんけいを結むすばなければならない」と大学生だいがくせいらに語かたりかけた。

　外務省がいむしょうなどによると、中部ちゅうぶ太平洋たいへいように浮うかぶ同国どうこくは、29の環礁かんしょうと５いつつの島しまからなり、総そう面積めんせき181平方へいほうキロ、人口じんこう５万まん3000人にん（2003年ねん現在げんざい）という小ちいさな国くに。貿易ぼうえき収支しゅうしは恒常こうじょう的てきに赤字あかじで、温暖おんだん化かによる海面かいめん上昇じょうしょうで海うみ没ぼつの危機ききにさらされている。

　大統領だいとうりょう夫妻ふさいは、８日にちにある愛知あいち万博ばんぱくの同国どうこくナショナルデーに出席しゅっせきするため６日にちから10日とおかまで滞在たいざい。細田ほそだ博之ひろゆき官房かんぼう長官ちょうかんや国際こくさい協力きょうりょく機構きこう（JICA）の畠中はたけなか篤あつし副ふく理事りじ長ちょうらと経済けいざい支援しえんや温暖おんだん化か問題もんだいなどをテーマに会談かいだんするほか、７日にちには天皇てんのう皇后こうごう両りょう陛下へいかとも面談めんだんする。この訪日ほうにちにはジェラルド・ザキオス外相がいしょうも同行どうこうしている。

　同どうシンクタンクは、都内とないの大学だいがくで開催かいさいされている社会しゃかい教育きょういく講座こうざの講師こうしを務つとめる植草うえくさ聖きよし悟さとるさん（64）を中心ちゅうしんに1年ねん半はん前まえに発足ほっそく。メンバーは全国ぜんこくのさまざまな大学だいがくから集あつまり、週しゅう２回かい、政治せいじや経済けいざい、メディアの読よみ解とき方かたなどを研究けんきゅうしている。今回こんかいの大統領だいとうりょう訪問ほうもんはその活動かつどうの一環いっかん。

　メンバーは、日本にっぽんとマーシャル諸島しょとうが被ひばくという歴史れきしを共有きょうゆうしていること、地球ちきゅう温暖おんだん化かや京都きょうと議定ぎてい書しょなどについて流暢りゅうちょうな英語えいごで質問しつもん。大統領だいとうりょうらは一ひとつひとつに丁寧ていねいに答こたえていた。また、釣つり好すきの大統領だいとうりょうと海うみ釣づりの話題わだいで盛もり上あがる一幕ひとまくもあった。

　訪問ほうもん後ご、同どうシンクタンクの事務じむ局長きょくちょうの根本ねもと和哉かずやさん（22）は「いろんな国くにをよく知しるきっかけになって有意義ゆういぎだった」と満足まんぞくげに語かたり、メンバーの小高おだか里奈りなさん（21）は「マーシャル諸島しょとうをぜひ１回かい訪おとずれてみたい」と話はなしていた。【了りょう】

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