柔軟じゅうなん性せいの高たかさはケガ予防よぼうにもつながる。

　さらに、どの力士りきしにもある程度ていど共通きょうつうしていることだが、炎ほのお鵬おおとりも例外れいがいなく体からだが柔やわらかい。

　股また割わりやストレッチなど、柔軟じゅうなん性せいの高たかい体からだづくりをすることで、ケガ予防よぼうにもつながる。

　場所ばしょ中ちゅうは特とくに、入念にゅうねんなストレッチを行おこなってから取組とりくみに臨のぞむ炎ほのお鵬おおとりだが、こうしたストレッチは、横綱よこづなや専せん門もんのトレーナーから教おそわったものだという。

「少すこしでも自分じぶんの体からだを使つかい切きれるように、最近さいきんは特とくに腿ももを重点的じゅうてんてきにほぐしています。体からだが動うごかせると反応はんのうもよくなるので、徐々じょじょにストレッチの数かずと種類しゅるいは増ふやしてきました。以前いぜんよりも体からだは使つかえるようになったかなと思おもいます」

　こうして培つちかった筋力きんりょくやしなやかさを武器ぶきに、彼かれは土俵どひょうに臨のぞんでいるのである。

炎ほのお鵬おおとりの魅力みりょくその3：最新さいしんの栄養えいよう学がくを採用さいよう

　感銘かんめいを受うけるのは、稽古けいこやトレーニングだけではない。食しょくが細ほそくなかなか量りょうを食たべられない炎ほのお鵬おおとりは、日々ひびの食生活しょくせいかつでも努力どりょくしている。それは、大おおきくなるためにただやみくもにたくさん食たべる努力どりょくの仕方しかたではない。

「体重たいじゅうが大おおきく変動へんどうすると、取とり口くちが変かわってきてしまいます。たとえ99kgでも、体からだの中身なかみがよければそれでいいんです。数値すうちよりも質しつを重視じゅうししています」と、力強ちからづよく話はなす。

　では、たくさん食たべられない分ぶんはどうしているかというと、サプリメントの力ちからを借かりているのだという。

　これも、ただたくさん飲のむのではない。稽古けいこ前まえには「HMB（筋肉きんにく量りょう増大ぞうだい・減少げんしょう抑制よくせいのためのサプリメント）」、稽古けいこ中ちゅうには「EAA（9種類しゅるいの必須ひっすアミノ酸あみのさん）」、稽古けいこ後ごにはリカバリー系けいのプロテインなどと、タイミングを厳密げんみつに考かんがえて摂取せっしゅしているという。

　そのほかにも、グルタミン、「BCAA（疲労ひろう回復かいふくのためのアミノ酸あみのさん）」、コラーゲン、ビタミン類るいなど、実じつに多おおくのサプリメントを活用かつようしていた。

「学生がくせいの頃ころはサプリなんて飲のんでいなかったけれど、プロになったら自分じぶんの体からだに一番いちばんお金かねと時間じかんをかけなきゃと思おもうようになりました。一いち日にち一いち日にちの稽古けいこでのコンディションが大事だいじになってくるので、毎日まいにちベストな状態じょうたいで臨のぞめるように生活せいかつしています」

　一流いちりゅうとは、土俵どひょうの上うえだけではない。土俵どひょうを降おりたところでの生活せいかつもまた、一流いちりゅうとしての過すごし方かたが求もとめられているのだ。

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