REOLがかたる、“異質いしつ”のクリエイター3にんがタッグんだ理由りゆう精神せいしんてき部分ぶぶん共鳴きょうめいできる」

REOL、クリエイター3人がタッグを組んだ理由とは?

 れをる、ギガ、おきくという動画どうが投稿とうこうサイトを中心ちゅうしん活躍かつやくしてきた3にんのクリエイターが集合しゅうごう結成けっせいしたユニット=REOL。ボーカリストで、パンチラインを連発れんぱつする作詞さくしでもある「れをる」、刺激しげきてきなエレクトロでリスナーのみみうばうサウンド・クリエイター「ギガ」、その世界せかいかんをビビッドに表現ひょうげんする映像えいぞうクリエイター「おきく」。それぞれの視点してんから楽曲がっきょくい、おと言葉ことば、アートワーク、動画どうがひとつとなったあたらしい音楽おんがく表現ひょうげんに、REOLはいどんでいる。

 今回こんかい、リアルサウンドではメンバー全員ぜんいんにインタビューをおこなった。3にんはどのように出会であい、ユニット結成けっせいいたったのか。そして、10月19にちにリリースされた1stアルバム『Σしぐま』の制作せいさくでは、3にんのクリエイティビティはどのように共鳴きょうめいったのか。じっくりとはなしいた。(編集へんしゅう

わたしたちのつよみは、音源おんげんからビジュアルまでつくめるところ」(れをる)

――ついに「REOL」というユニットとしての1stアルバム『Σしぐま』がリリースされました。動画どうが投稿とうこうサイトを中心ちゅうしんとしたネットの音楽おんがくシーンにしたしんだひとにはおなじみの3にんですが、いまさくいて「何者なにものなんだ!?」とになっている音楽おんがくファンもおおいとおもいます。まずはユニット結成けっせいいたるまでのストーリーからかせてください。

れをる:高校生こうこうせいのとき、わたしはバンドをんでいたんですけど、「卒業そつぎょう同時どうじ解散かいさんするだろうな」ということはわかっていて。そうしてひとりでできる音楽おんがく活動かつどうさがしていたところで、インターネットで公開こうかいされているトラックをうたう、という文化ぶんかったんですよね。それで、もともとともだちだったおきくに「動画どうがつくってくれない?」とたのみました。

きくわたしは、「じゃあ、動画どうがつくかた調しらべまーす」というかんじですね(笑)。

れをる:一緒いっしょにボカロきょく創作そうさくはじめたんですよ。わたしたくろく方法ほうほうなんてらなかったし、おきく動画どうがつくったことなくて、「わっかんねー」みたいなかんじでした(笑)。そうしてアップしていたもののひとつを、ギガが賞賛しょうさんしてくれて、ったというかんじです。

――ギガさんは、具体ぐたいてきにどの作品さくひんかれたんですか?

ギガ:「magician's operation」(EZFG)というきょくうたっている動画どうがて、こえ魅力みりょくてきだなとおもい、になってツイートもしましたね。

れをる:そのあと、偶然ぐうぜんにもギガにミキシングをたの機会きかいがあって、そこからはなすようになりました。最初さいしょからいきったし、きょくだけじゃなく、ひととしてもすごく個性こせいてき面白おもしろいから、一緒いっしょにオリジナルの楽曲がっきょく制作せいさくをやろうというはなしになったんです。

――意味いみうんですけど、みなさんきっと、だれとでもうまくやるタイプじゃないですよね。おたがいリスペクトしって、面白おもしろがっているという関係かんけいせい印象いんしょうてきです。

れをる:そうですね(笑)。やっぱり精神せいしんてき部分ぶぶんわないと、音楽おんがくせい合致がっちしてもぶつかっちゃうとおもうんです。わたしたち3にんは、最初さいしょから空気くうきかんがすごく一致いっちしていたんですよね。

――3にんはじめて制作せいさくしたのは、2012ねん12月にニコニコ動画どうが投稿とうこうされ、爆発ばくはつてきなヒットになった「ギガンティックO.T.N」ですね。3にんがその才能さいのうをニコどうというプラットフォームに最適さいてきした作品さくひんという印象いんしょうで、もっとけた場所ばしょでもスゴいことができそうだ、というかんじがしました。

れをる:このきょくがものすごいバズって、たくさんの有名ゆうめいうたさんがうたってくれたりして、「えっ、マジで!?」みたいなかんじでした。わたしとギガが2人ふたりつくったきょくにおきく映像えいぞうけたものがみとめられはじめて、「自己じこ満足まんぞくわっていないんだ」とおもえるようになったんです。それで確信かくしんてたから、自主じしゅばん『No title-』の制作せいさくれたというかんじはありますね。

20161031-reol3.jpg
れをる

――ギガさんとおきくさんは、実際じっさい一緒いっしょ制作せいさくをしてみてどんな手応てごたえがありましたか?

ギガ:ぼくはラップみたいなことをやってみたいとおもっていたんですけど、歌詞かしいてくれるほうにどうつたえていいのかわからなくてなかなかできなかったんです。ですが、れをるとスカイプではなしてると、ラフなかんじでどんどんフレーズがまっていく。これはいろいろできそうだな、とおもいました。やっぱり、感覚かんかく共有きょうゆうできるというか。

きくわたしはとにかく、2人ふたりつくったものにかかわれる、ということがうれしかったです。いまもずっとうれしいままおなじユニットの仲間なかまとしてやっています(笑)。

――おなじくニコどうだいヒットした「+♂」(2014ねん3がつ)もふくめ、本気ほんきあそんでいる、という感覚かんかくつたわってきます。

れをる:まさに、本気ほんき部活ぶかつみたいなかんじでしたね。納期のうき期日きじつまっていて、クライアントの要望ようぼうこたえる……という「仕事しごと」ではなくて、なににもしばられず、きなことをきなときに、きなようにやってきたので。たのしみながら、「全国ぜんこく大会たいかいようね!」みたいな(笑)。

――で、実際じっさい全国ぜんこく大会たいかいちゃったというかんじですね(笑)。今回こんかいのユニットについてですが、これまでもさまざまな作品さくひんでタッグをんできたれをるさん、ギガさんだけでなく、動画どうが中心ちゅうしんとしたアートワークをがけるおきくさんがつらねたことが、とてもおおきいとおもいます。ビジュアルもふくめ、トータルで世界せかいかん提示ていじできることで、とど射程しゃていがとてもひろいというか。

れをる:そうですね。聴覚ちょうかくてき部分ぶぶんより、視覚しかくって情報じょうほうりょうおおくて、るがないものとしてダイレクトにとどくものだとかんがえています。だから、そこがわってしまうのはダメだとおもいました。これまで、れをるというものが広告塔こうこくとうになってきましたけど、ギガのおとがあり、おきくのアートワークがあってこそ評価ひょうかしていただいてきたわけで、ひとりでメジャーにるのはなんかちがうなとおもっていたんです。3にん最初さいしょから感覚かんかく共有きょうゆうして、音源おんげんからビジュアルまでつくめるというのが、わたしたちのつよみでもあるんです。

ギガ:そうそう。自分じぶんおとた、派手はで世界せかいかんをおきくつくってくれるので、アートワークは本当ほんとう大事だいじです。

きく歌詞かしながらおといて、1かい大体だいたいイメージができるんです。そこから2にんとも相談そうだんしあって、骨子こっしかためていくことおおいです。基本きほんてきに、いろからまるよね?

れをる:うん、大体だいたいそうだね。

――3にんがかかわった、れをるさんのソロアルバム『極彩色ごくさいしょく』(2015ねん7がつ)のときも、そうおっしゃっていましたね。どんないろになることがおおいですか?

れをる:あわいろとかはあまりなくて、パキッとしたあかとかあおとか。おともビジュアルもふくめて、基本きほんてきなににおいても、みんなビビッドなものがきなんです。役割やくわりちがうだけで、やっぱり3にんともセンスがちかいんですよね。

関連かんれん記事きじ

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新さいしん記事きじ

もっとみる

blueprint book store

もっとみる