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JAY-Zとアリシア・キーズがトニー賞で”エンパイア・ステイト・オブ・マインド”をパフォーマンス。映像が公開。スフィアン・スティーヴンスや、元アーケイド・ファイアのメンバーによる作品も受賞。 (2024/06/19) 中村明美の「ニューヨーク通信」 |音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

JAY-Zとアリシア・キーズがトニーしょうで”エンパイア・ステイト・オブ・マインド”をパフォーマンス。映像えいぞう公開こうかい。スフィアン・スティーヴンスや、もとアーケイド・ファイアのメンバーによる作品さくひん受賞じゅしょう

JAY-Zとアリシア・キーズがトニー賞で”エンパイア・ステイト・オブ・マインド”をパフォーマンス。映像が公開。スフィアン・スティーヴンスや、元アーケイド・ファイアのメンバーによる作品も受賞。

がつ16にちに、NYでブロードウェイのショーにおくられるトニーしょう発表はっぴょうされた。授賞じゅしょうしきで、なんと、JAY-Zアリシア・キーズが、”エンパイア・ステイト・オブ・マインド”を共演きょうえんだいがり。その貴重きちょう映像えいぞう公開こうかいされた。

これはアリシア・キーズが制作せいさくに12ねんもかけたというはん自伝じでんてきミュージカル『Hell’s Kitchen』がミュージカル部門ぶもん最多さいたの13部門ぶもんもノミネートされたためだ。アリシア・キーズやくえんじる主演しゅえんのMaleah Joi Moonと彼女かのじょのシンガーとしてのえんじるKecia Lewisのけい部門ぶもん受賞じゅしょうした。

ブロードウェイの舞台ぶたいはほとんどないのだけど、アリシア・キーズの作品さくひんということでわたしもオフブロードウェイで開始かいししたさいている。この作品さくひんは、いわゆる”ジュークボックス”ミュージカルとわれるもので、アリシアのヒットきょくが”ジュークボックス”からながれるようにどんどん披露ひろうされる。

物語ものがたりは、高校生こうこうせいとき彼女かのじょが、両親りょうしん対立たいりつしながらもシンガーとして目覚めざめていく過程かていえがいた成長せいちょう物語ものがたりだ。舞台ぶたいとなったのが、彼女かのじょ子供こどもころんでいたNYの”ヘルズ・キッチン”というエリア。ダンスや、ファッションからも当時とうじのNYの空気くうきかん再現さいげんされている。

オリジナルキャストによるアルバムも発売はつばいちゅう

じつは、今年ことしはミュージシャンがらみの作品さくひんなにさっかあったため、わたし偶然ぐうぜん受賞じゅしょうさくていた。

1)もとアーケイド・ファイアウィル・バトラー音楽おんがくがけた『Stereophonic』
アーケイド・ファイアを脱退だったいしたウィル・バトラーが音楽おんがくがけたドラマ『Stereophonic』が、ドラマ部門ぶもんではなんと史上しじょう最多さいたという13部門ぶもんでノミネートされた。

この作品さくひん興味深きょうみぶかいのは、フリートウッド・マック彷彿ほうふつとさせるような70年代ねんだいのロックバンドが主人公しゅじんこうで、舞台ぶたいはレコーディングスタジオであること。バンドがヒットさくつくるまでの舞台裏ぶたいうら人間にんげん模様もようえがかれている。

ただ、ミュージカルではなくて、あくまでドラマのなか音楽おんがく演奏えんそうされるというものなので、残念ざんねんながら、ウィルはトニーしょう受賞じゅしょうしなかった。しかし、最優秀さいゆうしゅうドラマ部門ぶもんから、主演しゅえんや、監督かんとくまで、主要しゅよう部門ぶもんで、今年ことし最多さいたの5部門ぶもん受賞じゅしょうした。

ブロードウェイをかんくと観客かんきゃくには大抵たいてい年配ねんぱいほう観光かんこうきゃくおおいのだけど、この作品さくひんかんったときは、いかにもインディロック・ファンというような人達ひとたちがたくさんいたのが印象いんしょうてきだった。間違まちがいなくアーケイド・ファイアのファンだなとおもった。

ウィルは、バンドにいたときはおにいさんのウィンのほうがどうしても目立めだっていたけど、自分じぶんみちすすむために脱退だったいしてすぐにこのような成功せいこうにしたので素晴すばらしいなとおもった。

かれきょくをライブを演奏えんそうしたりもしているし、もちろんオリジナルキャストのアルバムも発売はつばい

面白おもしろいのは、キャストのほぼ全員ぜんいん楽器がっきけないし、舞台ぶたいうたうたったことがほとんどない俳優はいゆうたちだったことだ。

2)スフィアン・スティーヴンスの『Illinois』をもとにしたミュージカル『Illinoise』が、なんと4部門ぶもんでノミネート。

これも、スフィアンの音楽おんがく使つかっているため、ていたのだけど、けのJustin Peckがトニーしょう受賞じゅしょうした。かれ脚本きゃくほんいていて、これまでもスフィアンの作品さくひん『Year of the Rabbit』などを使つかってバレエを上演じょうえんしたりしていた。それもスフィアンの作品さくひんだからということでていた。最近さいきんでは、スティーヴン・スピルバーグ監督かんとくの『ウエスト・サイド・ストーリー』のけも手掛てがけている。

この作品さくひん興味深きょうみぶかかったのは、主人公しゅじんこうも、舞台ぶたいにいるバンドもスフィアンにそっくりの格好かっこうをしていたこと。『Illinois』のきょく使つかいながら、キャンプファイアをかこんで登場とうじょう人物じんぶつたちが自分じぶん物語ものがたりかたり、おどるという内容ないようだった。

個人こじんてきには、スフィアンのライブはかぞれないほどているので、そのときのライブがあたまなか並行へいこうしてよみがえり、なんとも感慨深かんがいぶかかった。なによりすぐれた作品さくひんちがうアーティストによって解釈かいしゃくされて、またべつのアートをすのは素晴すばらしいとおもった。

わたしとなりには、アメフトの選手せんしゅみたいなガタイのおおきい男性だんせいすわったのだけど、はじまった瞬間しゅんかんから最後さいごまでずっといていた。スフィアンの音楽おんがくおもれがある人達ひとたち大勢おおぜいあつまっていたとおもう。

この作品さくひん当然とうぜんオリジナルキャストのアルバムが発売はつばいされている。

ずいぶんまえには、グリーン・デイの『アメリカン・イディオット』のミュージカルもたけど、いかにもミュージカルになりそうな作品さくひんばかりではなく、最近さいきんではデヴィッド・バーンの『アメリカン・ユートピア』などもだいヒットしたように、よりインディロックりな作品さくひんがブロードウェイでヒットするのが興味深きょうみぶかいなとおもった。

また、アリシア・キーズによる”ジュークボックス”ミュージカルもヒットしたので、ABBAから、ボブ・ディランなどのきょくをふんだんに使つかった”ジュークボックス”ミュージカルがヒットしたように、今後こんごもヒットきょくおおいミュージシャンのきょく使つかったミュージカルがつくられるかもしれない。



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JAY-Zとアリシア・キーズがトニー賞で”エンパイア・ステイト・オブ・マインド”をパフォーマンス。映像が公開。スフィアン・スティーヴンスや、元アーケイド・ファイアのメンバーによる作品も受賞。
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