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【3年ぶりの大復活! グラストンベリーDAY3レポ】ジャック・ホワイト、ロード、フォンテインズD.C.、ペット・ショップ・ボーイズ、ケイシー・マスグレイヴス、コートニー・バーネット、アミル・アンド・ザ・スニッファーズ、ターンスタイル etc. (2022/06/29) rockinon.com洋楽ブログ |音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

【3ねんぶりのだい復活ふっかつ! グラストンベリーDAY3レポ】ジャック・ホワイト、ロード、フォンテインズD.C.、ペット・ショップ・ボーイズ、ケイシー・マスグレイヴス、コートニー・バーネット、アミル・アンド・ザ・スニッファーズ、ターンスタイル etc.

【3年ぶりの大復活! グラストンベリーDAY3レポ】ジャック・ホワイト、ロード、フォンテインズD.C.、ペット・ショップ・ボーイズ、ケイシー・マスグレイヴス、コートニー・バーネット、アミル・アンド・ザ・スニッファーズ、ターンスタイル etc.

み、おどり、さわつかれた観客かんきゃくのチルアウトけか、最終さいしゅう前半ぜんはんはジャズやソウルがおおめ。エマ・ジーン・サックレイ、ナイトメアズ・オン・ワックス、ヌバイア・ガルシアらUKぜいかったが、ハービー・ハンコックはダントツ。


ウェイン・ショーターの“Footprints”のかろやかなタッチから“Cantaloupe Island”のクールさまでためいきもので、ポール・マッカートニーの80さいしんじがたかったとはいえ82さいのハービーもすごかった。このヴァイブスをいだのが「レジェンドのスロット」に登場とうじょうした女王じょおうダイアナ・ロス。前夜ぜんやのポールみの集客しゅうきゃくでシュープリームス時代じだいのヒット連打れんだ前半ぜんはんからだいけだったが、“Upside Down”で着火ちゃっかしたブギーファンクのナウさが素晴すばらしかった。

ロックぜい各所かくしょでラストスパートをかけた。弦楽げんがくカルテットをひきいたフォンテインズD.C.序盤じょばんはヒプノティックでスローバーン。5きょく“Televised Mind”でねつがりはじめ“Boys in the Better Land”でモッシュはやっとピークにたっしたが、中盤ちゅうばんのほぼ独唱どくしょうちかい“The Couple Across the Way”の説得せっとくりょくこそ圧巻あっかんだった。この「せいどうのバランス」をどう見極みきわめてくれるのか?


「ジョンピールステージ」をらしたのはオーストラリアのガレージパンクの竜巻たつまき=アミル・アンド・ザ・スニッファーズ。きむラメのホットパンツでザ・ランナウェイズのシェリー・カーリーをおもわせるエイミー(Vo)がノンストップなばくちくのようにさけび、あおり、タテノリであばれる。おきゃくもポップコーンのようにはぜはじめたが、スローで情熱じょうねつてきな“Knifey”でのげをつか全力ぜんりょく特攻とっこうをかけ、最後さいごには見事みごときゃくをモノにした。


モッシュのはげしさは、つづいてどうステージに登場とうじょうしたべいボルチモア出身しゅっしんターンスタイルおそらくこんグラストで随一ずいいち(スラムダンスのいきおいは本場ほんばアメリカのそれ)。結成けっせいから10ねん以上いじょうのハードコアパンクの猛者もさだけに当然とうぜんだが、音楽おんがくてきにはグランジからスラッシュメタル、メロディックなシンセきょくまで多彩たさいで「ハードコアハイブリッド」とうべきユニークな魅力みりょくはなつ。ところせましとまわるギターじん最高さいこうだが、半裸はんら観客かんきゃくにダイブし、おどるブレンダン(Vo)はとにかくはなせないカリスマだった。


シークレットアクトとして登場とうじょうしたジャック・ホワイトのカリスマワットすう相変あいかわらずスゴかった。


だい歓声かんせいなか登場とうじょうしたジャックはコバルトブルーにめたかみかるくリーゼントしエルヴィスふう。ハード+ファンキィな“Taking Me Back”で炸裂さくれつするエレキにのっけから感電かんでん!――といつつエフェクト使づかいやキーボードとあいまってプログレあじもあり、トータルではツェッペリンがかぶ(こんグラストはギタリストのおおかったが、やはりこのひとがキングかも)。最新さいしんさく中心ちゅうしんザ・ホワイト・ストライプスしょサイドプロジェクトきょくもちりばめたフェス仕様しよう内容ないようだったが、やはりラスト“Seven Nation Army”でフィールドはおくまでだい合唱がっしょう


イントロ(=♪ダー・ダダダ・ダダダダー)はイギリスではサッカー試合しあいはじいろんな場面ばめんでチャントされるモダン定番ていばんになっていて(このばんのトリ:ケンドリック・ラマー出演しゅつえんうたわれていた)、セットがわってもこのリフをかえ観客かんきゃくをジャックもうれしそうにつめていた。

土曜どようのイヴ・トゥモアとミーガン・ザ・スタリオンのSMできわどいレザールックも衝撃しょうげきてきだったが、「だいトリのケンドリックをつだけ」とばかりにユルい雰囲気ふんいきの「ピラミッドステージ」に登場とうじょうしたロードべつ意味いみおなじくらいインパクトだいだった。


ながいダークヘアをかたたけのブロンドにめ、ライラックしょくのボディスーツにあかあみタイツ。ステージ中央ちゅうおうえられた階段かいだん回転かいてんしき角度かくど様々さまざまえ、バンドはカラシしょくのおぞろいのビッグスーツ姿すがたでカチッと振付ふりつけされている。どの瞬間しゅんかんってもInstagram、なウェス・アンダーソンてきパステルしょく世界せかいかんはこれまでのイメージの180転換てんかんだ。

ライブ映画えいがとしてほうがいいのではないか?とすらおもうほどコンセプチュアルで劇場げきじょうてきなセットだったし、繊細せんさいなアコギやコーラスでつむ前半ぜんはんは「じっと見守みまもる」ノリで、観客かんきゃくはじめたのも6きょくの“Ribs”から。しかしロードはあかるくエアリーなサウンドとんだ歌声うたごえいやしにてっし、後半こうはんの“Royals”や“Green Light”といった代表だいひょうきょく徐々じょじょあつまってきた観衆かんしゅう最後さいごには完全かんぜん自分じぶん世界せかいんでいた。素晴すばらしい復活ふっかつ

同様どうようにフェミニンな磁力じりょくはっしたケイシー・マスグレイヴスは、アメリカではカントリーのスーパースターながらイギリスではまだそこまでられていない。


「カントリー」の言葉ことばだけで抵抗ていこうかんじるかもしれないが、バンジョーやマンドリンだけではなくジャズやソウル、スパニッシュギターもたくみにぜたフュージョン・サウンドは洗練せんれんされていてこえとメロディのさはみみうばわずにいられない。フリートウッド・マックの“Dreams”をカバーしたのも納得なっとく!な70年代ねんだい後期こうき〜80年代ねんだいのFMロック/ポップ黄金おうごん彷彿ほうふつさせるセットに、いつのにか大観たいかんしゅせられていた。

ロードとケイシーのロマンチックなポップもかったが、コートニー・バーネットのロマンはさすらいじんのそれだ。


小道具こどうぐゼロでしのステージといいてぃーシャツ+くろズボンといい普段着ふだんぎ自然体しぜんたいながら、“Rae Street”からはじまったセットはアンニュイを宿しゅく歌声うたごえですーっとむねさってくる。ニール・ヤングばりにはげしいきっぷりもかっこかったとはいえ、どこかでいつもふういている、このひとのディラン〜ルー・リード直系ちょっけいうたあじ説得せっとくりょくはますます精度せいどをあげている。

ケンドリックの登場とうじょうつメインステージけん若者わかものまっていたが、だいステージのトリをかざった今年ことし結成けっせい41ねんペット・ショップ・ボーイズには筆者ひっしゃおな中年ちゅうねん世代せだいだい結集けっしゅう


がつからつづいている「グレイテスト・ヒッツ・ツアー」をもちいたセットは1きょくから“Suburbia”!

鉄板てっぱんヒットがじゅうめな選曲せんきょくだいけで(サウンドてきにはいまにちゃんとアップデートされてました)、80年代ねんだいイギリスのエイズえがたか評価ひょうかされたドラマ『It’s a Sin かなしみの天使てんしたち』で主役しゅやくえんじたイヤーズ&イヤーズのオリーも1きょくデュエットに参加さんかした。

SFアート調ちょう衣装いしょうすてて、最後さいごの2きょくはニール=くろのロング・コート/クリス=「BOY」キャップのアイコニックな姿すがたで“West End Girls”、オーラスはどう週末しゅうまつにノルウェーのLBGTQクラブできた差別さべつテロでいのちとした犠牲ぎせいしゃ(この状況じょうきょうけノルウェーの「プライド」は開催かいさい中止ちゅうし)にささげられた“Being Boring”。

最後さいごのライン――「かえると、ぼくたちはいつもおもっていた/たよりにできる友人ゆうじんかならずいると(We were always hoping that, looking back / You could always rely on a friend)」――をしみじみうたいつつクリスにうなずいたニールの表情ひょうじょうむねまった。ウクライナ、環境かんきょう保護ほご人権じんけん問題もんだいはじめいくつものメッセージがはっされたグラストンベリーだったが、「共感きょうかん信頼しんらい」はそれらにむためのその基盤きばんなのだから。

ぶん坂本さかもと麻里子まりこ



DAY3のトリ、ケンドリック・ラマーのレポートは8/5(金)きん発売はつばいのロッキング・オン9がつごう掲載けいさいします。
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