(Translated by https://www.hiragana.jp/)
-Meets Your Artist-Nick Turner|Ron Herman

Journal

-Meets Your Artist-Nick Turner

-Meets Your Artist-Nick Turner

Ron Herman Journal

Issue 97Posted on Jul 12.2024

うみなみ牧場ぼくじょううま自然しぜんそして人間にんげん……。Nick Turner(ニック・ターナー)さんが対象たいしょうとするモチーフはさまざま。スケッチやドローイング、写真しゃしんやコラージュなど手法しゅほう多岐たきにわたりますが、その洗練せんれんされた作風さくふうはセンシティブ。ですが、そこに宿やどっている力強ちからづよ生命せいめいりょくうつくしさは、ものしんうごかします。現在げんざい世界せかい注目ちゅうもくあつめているニックさんですが、このなつロンハーマンとコラボレーションして限定げんていでアイテムをリリース。また、千駄ヶ谷せんだがやてんではエキシビションを開催かいさい。“ニック・ターナー”とはどのようなアーティストなのでしょうか。

 

7がつ13にち)から25にち)まで、Nick Turner(ニック・ターナー)のエキシビションが千駄ヶ谷せんだがやてん開催かいさいされる。ニックさんの世界せかいかんまった15てん作品さくひん一堂いちどうあつまる


——おいそがしいところ、お時間じかんをいただきありがとうございます。いま、ワイオミングに滞在たいざいしているそうですね。

ぼく普段ふだんはポルトガルを拠点きょてんにしているけど、このなつはワイオミングのダイヤモンドクロス牧場ぼくじょうごしているんだ。10ねん以上いじょうまえからなじみがある家族かぞく経営けいえい牧場ぼくじょうで、ぼくうま世話せわをしながら、牧場ぼくじょうのカルチャーをえがいたり、スケッチしたりしている。ポルトガルではスタジオを海岸かいがん沿いにかまえていて、できるだけうみごすようにしながら、のこりの時間じかん制作せいさく活動かつどうついやしている。サーフカルチャーや西部せいぶ牧場ぼくじょうのライフスタイルとアート、これらをまとめてアートブックとして出版しゅっぱんする予定よていなんだ。

絵画かいが写真しゃしん、コラージュなどさまざまな手法しゅほうもちいてクリエイションをおこなうニックさんだが、その主題しゅだいわらない。
自身じしん経験けいけん自然しぜんとのかかわりからまれるインスピレーションを作品さくひんとし


——ちについておきしたいのですが、学校がっこうかよわずに母親ははおやからホームスクーリングをけていたそうですね。

おさないときから、おおくの時間じかん旅行りょこうついやしていたよ。自由じゆうまなべるために、いろんな土地とち勉強べんきょうをすることができた。ぼく最初さいしょまなんだ言葉ことばはギリシャなんだ。おさないころにんでいたからね。世界せかいのさまざまな土地とちれることで、どう世代せだい人々ひとびととはことなる視点してん社会しゃかい自然しぜんつめられるようになった。また、自分じぶん興味きょうみ情熱じょうねつ追求ついきゅうするようにつよすすめられ、ただたん選択肢せんたくしがあるからといってそれにしたがうことはなかった。これははは世界せかいかんであり、彼女かのじょはアートや自然しぜんたいするロマンチックで理想りそう主義しゅぎてき見方みかたぼく宿やどしたんだ。幼少ようしょうはロンドンでおおくの時間じかんごし、あらゆるものにヒーローをつけようとしたんだ。古典こてん文学ぶんがくからはとても影響えいきょうけた。総合そうごう馬術ばじゅつ柔道じゅうどうも。とく柔道じゅうどうには興味きょうみがあって、日本にっぽん競技きょうぎすることを夢見ゆめみ日本語にほんごまなんだよ(笑)。


ヤシのという普遍ふへんてきなヴィジュアルを、自分じぶんのセンスで解釈かいしゃくして抽象ちゅうしょうてきなイメージとして昇華しょうかさせる


——ユニークな幼少ようしょうごしたんですね。アーティストになろうとしたきっかけは。

どものころから自分じぶん興味きょうみ追求ついきゅうするようにすすめられ、仕事しごとたんなるおかねかせ手段しゅだんかんがえないようにそだてられた。祖母そぼ画家がかだったから、アートにかこまれてそだった。はははハーバード大学だいがく教育きょういくけた知識ちしきじんで、文学ぶんがくとロマンスにつよ影響えいきょうけていた。そのようなまわりの環境かんきょうがアートを追求ついきゅうするおおきな要因よういんとなったのさ。大学だいがくでは絵画かいがまなび、ニューヨークにいたころ、ははからもらったカメラで友人ゆうじんたちのポートレートをスタジオではじめるようになったんだ。


乗馬じょうばやサーフィンはニックさんの人生じんせいにとってかすことはできない。「うまうみ身近みぢかにあるとしんやすまるんだ」


——ニックさんの作品さくひんのモチーフには、うまやサーフィンがおおいですよね。

おさないころから乗馬じょうばをしいて、なり総合そうごう馬術ばじゅつ競技きょうぎ参加さんかするようになった。うま一緒いっしょにいるとしんやすまるんだ。うまぼく人生じんせい重要じゅうよう部分ぶぶんであり、乗馬じょうばにはあるしゅ存在そんざいかん注意ちゅういりょく必要ひつようだとかんじている。そのつながりで、自分じぶんのアートに自然しぜんうまれるようになったのだとおもう。サーフィンはからはじめたけど、おな理由りゆううみ魅了みりょうされ、作品さくひんのモチーフにするようになった。このふたつはぼくにとって個人こじんてきなテーマであり、ながあいだふかくかかわってきたものだ。個人こじんてき興味きょうみからふか探求たんきゅうし、そのテーマにもとづいてなに創作そうさくしたいのかを理解りかいしようとしてきた。ぼくうまやサーフィンの直接的ちょくせつてき描写びょうしゃにはあまり興味きょうみがない。より抽象ちゅうしょうてきなもの、人々ひとびと自然しぜんという広大こうだい空間くうかんにどのようにフィットするかに興味きょうみがある。そして、すこどものころのロマンティックでノスタルジックな感覚かんかく作品さくひんのこそうともしているんだ。



エキシビションの作品さくひんなかから色彩しきさいあざやかなみっつのモチーフをピックアップして、メンズのオープンカラーシャツに。ハリのあるタイプライター生地きじあさをブレンドすることでかろやかに


——創作そうさくのインスピレーションはどこからていますか。

自然しぜん観察かんさつ観察かんさつしたことにたいする感情かんじょう記憶きおくし、それをスタジオにもどってから作品さくひんにしようとしている。旅行りょこう出先でさき撮影さつえいした写真しゃしんからもインスピレーションをもらうこともある。だけど、それは最初さいしょだけのはなし。スケッチからはじまって、あたまなかえがいていくうちに、最終さいしゅうてきには抽象ちゅうしょうてきなイメージになる。ぼく自分じぶん自身じしんをとてもセンシティブだとおもう。自分じぶんがいる世界せかい環境かんきょうたとえばひと自然しぜんおおきく影響えいきょうされる。それをクリエイティビティにいかすようにしているんだ。幼少ようしょうからまわりを観察かんさつすることがおおく、それが自分じぶんのアートにおおきな役割やくわりたしているとおもう。

 


おな絵柄えがらをアメリカ Libbey しゃの「 BAR WARE、HEAVY VASE 」にプリント。 グラスボディと作品さくひんのバランスがマッチした今回こんかいだけの特別とくべつなタンブラー


——今回こんかいのロンハーマンでの個展こてんのテーマは「自然しぜん自分じぶん」です。この言葉ことばめたおもいは。

としかさねるにつれて、よりおおくの平和へいわ瞬間しゅんかんもとめて、どんなことをしていても自分じぶん自身じしんのリズムをつけることが重要じゅうようになってきた。このタイトルはまさにそれをあらわしているんだ。このエキシビションで展示てんじされる作品さくひんは、ここすうねん自分じぶんのさまざまな興味きょうみ集結しゅうけつさせたものであり、それらをひとつにまとめることで、アートの世界せかいでの自分じぶん場所ばしょとアーティストとしての自分じぶん内面ないめん表現ひょうげんしている。

 


対象たいしょう極限きょくげんまでに抽象ちゅうしょうすることで、モチーフであるうま生命せいめいりょく躍動やくどうかん際立きわだたせている
 
 
——作品さくひん拝見はいけんできるのがたのしみです。ニックさんの将来しょうらいゆめ目標もくひょうをおかせください。
 
牧場ぼくじょうらすアーティストについてのアートブックの続編ぞくへん出版しゅっぱんして、その作品さくひん展示てんじしたい。自分じぶんにとってもっと重要じゅうようなのは、自分じぶん創作そうさく本物ほんものであり、それがなかさいにも本物ほんものであること。わかいころはおおくの人々ひとびとがアドバイスしてくれたけど、それにられてブレてしまった。アーティストが本物ほんものであることはとても重要じゅうようであり、ぼくはようやく自分じぶん本当ほんとう興味きょうみのあることに集中しゅうちゅうできるようになったとかんじている。いま最大さいだい目標もくひょうは、アーティストとして正直しょうじきでありつづけ、自分じぶんをよくることさ。ぼくにとってアートとはイメージをつくること。人間にんげんがつくったものでなくても、自然しぜんはいつも芸術げいじゅつしている。
 


アートはかざってながめるものだけでなく、らしとともにあることが大切たいせつだとかんがえるニックさん。日々ひび生活せいかつ一部いちぶとしてれてみたい


——最後さいごに、ロンハーマンのお客様きゃくさまへメッセージをおねがいできますか。

今回こんかい、コラボレーションしたシャツは、ることのできるアートとしててほしい。エキシビションと今回こんかいつくったシャツやタンブラーとのつながりは重要じゅうようだ。かべにかけるアートと日常にちじょう生活せいかつ一部いちぶとなるアートの橋渡はしわたしが、とても興味深きょうみぶかいとおもう。これらのアイテムをロンハーマンのお客様きゃくさま提供ていきょうできることがたのしみでならない。みなさんによろこんでもらえたらうれしいね。どうも、ありがとう。
 
——ニックさん、どうもありがとうございました。

 
ニックさんは、このなつをワイオミングのダイヤモンドクロス牧場ぼくじょううまとともにごし、制作せいさく活動かつどう専心せんしんしている。つね本当ほんとう興味きょうみがあることとい、自分じぶん正直しょうじきであることを大切たいせつにしている


Profile
ニック・ターナー Nick Turner
1983ねん、アメリカ、ボストンまれ。アーティスト・写真しゃしん母親ははおやによるホームスクールで教育きょういくけ、幼少ようしょうから世界せかい各地かくち滞在たいざい現地げんち文化ぶんか吸収きゅうしゅうしながらそだつ。現在げんざいはポルトガルを拠点きょてん制作せいさく活動かつどうおこなう。また、すうおおくのハイブランドの広告こうこく制作せいさくやコラボレーションにもむ。ライフワークは、うま、サーフィン、ポートレート、アイスランド、そして、アメリカ西部せいぶ牧場ぼくじょうのライフスタイルと多岐たきにわたる

Latest Issue

Back to Index