タイム（とっとり国際こくさい交流こうりゅう連絡れんらく会かい）

 【映画えいが概要がいよう 】 

1956年ねん、当時とうじ23歳さいのカナダの生物せいぶつ学者がくしゃアン・イニス・ダッグは世界せかいで初はじめて単独たんどくで南みなみアフリカに渡わたり、世界せかいの誰だれ よりも早はやくアフリカの野生やせい動物どうぶつの生態せいたいを現地げんちで研究けんきゅうをした。だが、彼女かのじょが革新かくしん的てきな研究けんきゅう成果せいかを手てに帰国きこくした時とき、 彼女かのじょを待まっていたのは女性じょせいの科学かがく者しゃとして彼女かのじょの前まえに立たちはだかる壁かべと想像そうぞう以上いじょうの困難こんなんだった。動物どうぶつ学がくの助教授じょきょうじゅ として20もの論文ろんぶんを発表はっぴょうしたにも関かかわらず、彼女かのじょの勤つとめる大学だいがくの学長がくちょうたちは既婚きこん女性じょせいに教授きょうじゅ職しょくを渡わたす気きはなく、 彼女かのじょが教授きょうじゅになる事ことを認みとめなかった。その結果けっか、アンはフェミニストとしての道みちを歩あゆむ事こととなった。 その結果けっか30年ねんもキリンの世界せかいから離はなれてしまったアンだが、2010年ねんに世界中せかいじゅうのキリン学者がくしゃ達たちによって彼女かのじょはキリン の世界せかいに呼よびび戻もどされ、彼女かのじょの生涯しょうがいの成果せいかはやっと認みとめてもらえる事こととなった。そして2019年ねんには、アンは栄さかえある カナダ勲章くんしょうを受章じゅしょうした。「キリンを愛あいした女おんな」では、彼女かのじょの書かいた手紙てがみや当時とうじの16mmじゅうろくみりフィルムの映像えいぞうを介かいして若わかい 女性じょせいとしてのアンの人生じんせいをアン本人ほんにんが視聴しちょう者しゃに案内あんないし、彼女かのじょの生涯しょうがいと世界中せかいじゅうのキリンが現在げんざい直面ちょくめんしている生存せいぞんの危 機きを第だい一線いっせんから紐解ひもといていく。 様々さまざまな女性じょせいと科学かがく者しゃ達たちが築きずいてきた偉業いぎょうの歴史れきしが脅おびやかされている現代げんだいにおいて、「キリンを愛あいした女おんな」は非常ひじょうにタイ ムリーで重要じゅうような一いち作さくとなっている。アンの人生じんせいは決意けつい、情熱じょうねつとリスクの物語ものがたりであり、夢ゆめの探求たんきゅう、ロマンス、障さわがいを 乗のり越こえた成功せいこうの獲得かくとくと挫折ざせつに直面ちょくめんする物語ものがたりでもある。監督かんとくのアリソン・リードはこれらの要素ようそを並なみべつつ1つに織お り込こむ事ことで1つ1つの要素ようそを共鳴きょうめいさせ感情かんじょう的てきなインパクトを何なん乗じょうにも拡大かくだいする事ことに成功せいこうしている。 「キリンを愛あいした女おんな」はその根幹こんかんにおいて女性じょせいの社会しゃかいへの進出しんしゅつを描えがく物語ものがたりであり、夢ゆめを頂いただく少女しょうじょ達たちが障さわがいを乗のり越こえ えて社会しゃかいの壁かべを打うち破やぶっていくためのエールである。それと同時どうじにキリンの生態せいたいと保全ほぜん活動かつどうを描えがき、キリンが絶滅ぜつめつに 瀕ひんする現代げんだいにおいて重要じゅうような1作さくとなっている。