日本に定住するインドシナ難民、条約難民、中国帰国者、日系定住者及びその子弟などの自立を支援する団体です。
インドシナ難民
日本では、難民条約に加入する前から、1978年4月28日の閣議了解により、インドシナ難民を受け入れしてまいりました。
「インドシナ難民」とは、1975年のベトナム戦争終結前後の混乱の中、インドシナ3国(ベトナム・ラオス・カンボジア)で発足した新しい政治体制を拒否して国外へ脱出した人々の総称で、日本政府は11,319人のインドシナ難民を受け入れています。
詳しくは「公益財団法人アジア福祉教育財団 難民事業本部」のホームページをご覧ください。
条約難民
難民条約によると、難民とは、「人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であって、その国籍国の保護を受けることができない者又はそのような恐怖を有するためにその国籍国の保護を受けることを望まない者」のことです。
上記の要件に当てはまると判断された人々を「条約難民」と呼びます。
日本は1981年に難民条約に加入し、難民認定制度を導入しました。
難民条約については「国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR)」のホームページをご覧ください。
難民認定者数の統計については「法務省」のホームページをご覧ください。
中国帰国者
1945年の終戦直前、中国の東北地区(当時「満州」と呼ばれていた地域)では、旧ソ連軍の侵攻による混乱で、多くの日本人が居留地を追われて避難することとなり、日本に帰国する機会を失ったり、親と別れ別れになって中国人に育てられたりするなどして、中国に残されました。こうして中国に残留していた日本人のうち、1972年の日中国交正常化後に帰国した人々のことを、一般に「中国帰国者」と呼びます。
多くは終戦時にまだ幼子だったため、「中国残留孤児」と呼ばれることもあります。
2012年11月末現在、永住帰国者数は6,685名、家族を含めた総数は20,857名となっています(厚生労働省統計より)。
日系定住者
海外に居住地を移し、永住目的で生活している日本人とその子孫のことを海外日系人といいます。
従来、日系1世・2世には日本での在留が認められていましたが、1990年6月の「出入国管理及び難民認定法」の改正により、日系3世に就労制限のない「定住者」の在留資格が与えられることになりました。
当時の日本の景気拡大などもあり、海外、特に南米諸国で暮らしていた日系人の来日が急増し、滞在も長期化していきました。来日した日系人は、一時は40万人に達したとみられていました。
世界的な金融危機に伴う日本の景気悪化により労働環境が悪化し、近年は帰国する人々が増加傾向にありますが、日本に留まっている人々の間では、定住の長期化がさらに進んでいます。
インドシナ難民の日本への定住支援を目的として1979年に設立された「インドシナ難民を助ける会」(現・AAR Japan [認定NPO法人難民を助ける会])の事業を引き継ぎ、1992年に社会福祉法人として設立されました。
さぽうと21のあゆみについては「沿革」をご覧ください。
生活困難者に対する相談事業
電話、E-mail、面談などによる相談を常時受け付けています。
生活困難者に対する支援事業
困窮度が高い学生が学業を継続できるよう、返済義務のない生活支援金を支給しています。
自立支援事業
さぽうと21では、外国にルーツをもつ若者たちを以下の2つのプログラムで応援しています。この2つのプログラムにより支援を受けている学生たちのことを「支援生」と呼んでいます。
①「生活支援プログラム」
日本の高等学校・専門学校・大学等に在籍し、経済的な理由で就学に困難を抱えている外国籍・元外国籍の学生を対象に、経済的支援をしています。
②「坪井一郎・仁子 学生支援プログラム」(通称、坪井基金)
東洋熱工業株式会社の創業者である故坪井一郎・仁子ご夫妻のご遺志により、そのご遺産の一部を当法人にご寄付いただき、外国籍・元外国籍の学生への支援に活用させていただいております。日本の大学(3年次以上)または大学院に在籍中の学生に対し、経済的支援をしています。
日本語やパソコンの指導、教科補完授業などを無償で提供しています。
学習支援室事業
さぽうと21の学習支援室は、「難民を助ける会」が定住難民のために開設した「ゆうあい塾」や「太陽塾」の事業を引き継ぎ、2000年に誕生しました。
外国出身者がよりスムーズに日本社会に定住できるよう、主に毎週土曜日の午前10時から午後6時まで、日本語をはじめとした学習の場を提供しています。
授業は原則、学習者とボランティア講師のマンツーマン形式で行われ、日本語の他にも、パソコンや学校教科の補習、就職に必要なスキルなど、学習者が各自の能力や目的に合った勉強に取り組めるよう配慮しながら進められています。
緊急経済支援
緊急援助が必要で、他から支援を受けられない方に金銭の貸与や支給を行っています。
詳しい活動内容については「活動について」をご覧ください。
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