お風呂の汚れは、カビや水垢、石鹸カスが主な原因です。高温多湿のまま、放っておくと、乾いたときに汚れが落ちにくくなってしまいます。
そんな面倒なお風呂の掃除ですが、いつもきれいにしておくには、コツがあります。毎日、清潔にお風呂が使えるように、気になる部分の掃除の方法を紹介します。
風呂の浴槽を掃除する方法
浴槽の汚れは、体の皮脂や分泌物の水垢と石けんカスなど。浴槽の掃除は、入浴後1分間でさっと済ませましょう。お湯が冷めると汚れが固まって浴槽の縁や水位線にこびりつきます。お湯を抜いて、ぬくもりや水分があるうちにスポンジでこすって水洗いをすると、浴槽の予熱で汚れが落ちやすいです。
仕上げは、水シャワーをお風呂全体にかけて、温度を下げ、換気扇を回して湿気を取ります。この毎日のひと手間で、汚れがひどくならず、お風呂全体の掃除のときにも、ずいぶん楽になります。
週に1度はていねいな掃除を
週に1度は浴槽全体を掃除したいものです。乾いてこびりついた水垢部分を中心に浴室用洗剤をかけ、少しおいてからスポンジで軽くこすり、汚れが落ちたら全体に万遍なくシャワーの湯をかけて洗剤を洗い流します。浴槽とタイルの境目は汚れがたまる所なので、古歯ブラシでよく汚れをかき出します。あとは乾いたタオルで全体をカラ拭きして仕上げます。
浴槽の蓋はつい忘れがち。凸凹の隅の汚れもていねいに落とし、水気を拭き取って陰干しします。チェーンや金具まわりは古歯ブラシに練り歯磨きをつけゴシゴシこすると、細部の汚れも取れてピカピカに。
浴槽の水垢を掃除する方法
しつこい浴槽の水垢などの汚れを掃除するときは、重曹が大活躍します。残り湯に重曹を適当に振りかけ、一晩おいておきます。洗面器も一緒につけておくといいでしょう。そして、次ぎの日に軽くこするだけできれいになります。
ちょっと頑固な水垢などの汚れには、重曹を熱湯で溶かした重曹溶液を汚れの上に流します。そのまま、放っておき乾いてから水で流すときれいになります。重曹を振りかけた後、白く残ってしまった時は、酢水をスプレーして拭き取ると、中和されてきれいになります。
こびりついた浴槽の水垢などの汚れを掃除するときは、浴室用洗剤を含ませたティッシュペーパーで湿布し、10分くらいおいて汚れを浮かせてからスポンジでこすります。それでも落ちないときは、浴室用洗剤よりも強力な台所用クリームクレンザーをスポンジにつけ汚れ部分をこすります。やわらかいポリ素材の浴槽にはシャンプーを少し加えると、シャンプーが潤滑剤代わりになり、滑りがよくなり傷つきにくくなります。
また、クレンザーの変わりに、重曹ペーストも頑固な水垢などの汚れを落としてくれます。重曹ペーストとは、重曹を少量の水で溶いたものです。重曹ペーストをスポンジにつけて浴槽を磨いてあげると、きれいに汚れを落としてくれます。また、水の変わりに酢と浴室用洗剤を混ぜると、さらに強力になります。
黒っぽい水垢は、体の皮脂や分泌物、石けんカスなどの汚れです。この汚れは酸性の汚れで、アルカリ性の洗剤や重曹など、アルカリ成分が水垢に含まれた汚れを分解します。重曹の洗浄力は洗剤より低いのですが、水に溶けラクに洗い流せるのが特徴です。
うろこ状にこびりついた白っぽくなった水垢は、水道水の成分に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが水分が蒸発した後に結晶として残ったものです。白っぽい水垢はアルカリ性なので、酸性の洗剤を使うことで、水垢の成分を分解し、除去することが出来ます。酸性洗剤は取り扱いが難しいので、プラスチックのへらでこそぎ落すのが無難です。
浴室掃除の基本
浴室内の壁や床には石けんカスや湯アカがいつぱい。それに、高温多湿でカビが繁殖する好条件も揃つています。入浴後は必ず浴槽に蓋をし、洗面器やイスもサッと洗い、壁や床にシャワーで水をかけてから、温度を下げてから出るようにしましょう。
そして、乾したタオルで水滴を拭き取つておきます。これが浴室内を清潔にするポイント。もちろん換気扇を回したり、戸や窓を開けて湿気を逃し風通しをよくして、換気扇を回して、湿気を取るようにしましょう。これで、カビの繁殖を予防できます。
お風呂の床や壁の掃除(小技)
普通の洗剤だけでは落ちない頑固な汚れがある場合は、酢と重曹を使って見ましょう。酢水を含ませたスポンジに重曹をふりかけて磨いてやると、黒ずみや黄ばみが取れます。
さらに強力な汚れを落としたい場合は、重曹沸騰水が便利です。重曹沸騰水を汚れの上に流し放置してから、磨くときれいになります。
壁の高い所や天井掃除(小技)
壁や天井の掃除には、長い柄つきのスポンジやブラシで掃除をします。お風呂用の洗剤をつかって、汚れたところを磨き洗いします。
また、天井掃除用のワイパーを使えば、天井から水滴が落ちてきにくいので便利です。ワイパーに浴室用洗剤をしみ込ませ、ふき取るように掃除をします。次に、水をしみ込ませたワイパーでふき取ります。尚、仕上げにはエタノールをしみ込ませたワイパーでふき取っておくと、カビの予防になります。
目地部分のカビ予防(裏技)
浴室のタイルやユニットバスの目地部分のカビを予防するには、カビをきれいに掃除した後、よく乾燥させてから、ロウソクを塗りこみます。ロウが水をはじき、カビを予防してくれます。
お風呂の排水口掃除の基本
お風呂の排水口は髪の毛や水垢、せっけんかすなどで汚れが一番ひどい箇所です。放っておくと悪臭の原因にもなり衛生的にもよくありません。こまめにゴミを取り除きぶらしなどでこすり洗いしましょう。又、定期的に排水口用の洗浄剤を使い掃除しましょう。
この排水口用の洗浄剤代わりには少々洗浄力では及びませんが重曹+酢が使えます。強い薬品に抵抗のある方は重曹と酢を、一度お試しください。
排水溝のゴミ受け掃除(裏技)
排水溝のゴミ受けの、ぬめりや黒ずみを予防するには、ゴミ受けの中に10円玉を一枚、入れておきます。10円玉に含まれる銅の効果で、バクテリアの増殖を抑えてくれます。すでに、発生しているぬめりや黒ずみには効果はありませんが、綺麗に掃除したあとに排水口に置いておくと、毎日のお風呂掃除が楽になります。
ただし、10円玉が排水口に流れてしまうと詰まりの原因になりますので、掃除で排水トラップを開ける際は、落とさないように注意してください。
洗面台掃除の基本
お風呂の洗面台についた汚れはメラミンスポンジにお風呂用の洗剤をつけ、磨いてやると大抵の汚れは落ちます。又細かい所は、使い古しの歯ブラシやストッキングの切れ端で磨くと、便利です。
洗剤だけでは落ちない頑固な汚れがある場合は酢と重曹を使って見ましょう。酢水を含ませたメラミンスポンジに重曹をふりかけて磨いてやると、頑固な黒ずみや黄ばみがみるみる取れます。
水道蛇口は歯磨き粉で(小技)
汚れが付いてくすんでしまった蛇口やシャワーの金物類は歯ブラシで磨きます。そのとき洗剤代わりに、重曹を少しの水で溶いた重曹ペーストを使いましょう。又、歯磨き粉も使えます。お風呂以外でも使えますよ。
シャワーヘッドは酢水につける(小技)
シャワーヘッドやホースの継ぎ目が、黒ずんできた時は酢水につけた後、歯ブラシなどでこすります。つまってしまったシャワーの穴もすっきりきれいになります。
鏡の汚れ落とし(小技)
水垢がつきくすんだ鏡は相当見えにくく、きれいに汚れを落とそうと硬いタワシでこすればきずだらけになってしまいます。膜がはったようにくすんだ鏡は専用のスプレーやエタノールをつかいます。スプレーで「シュー」と吹き付け、キッチンペーパーなどで磨いてやるときれいに落ちます。
うろこのようにこびりついた白い斑点は、水道水に含まれるカルシウムなどが固まったものです。これをきれいにするにはクエン酸が有効です。クエン酸はレモンにたくさん含まれていますので、レモンを輪切りにし鏡に塗りこんでやりましょう。
鏡が曇らないようにする方法(裏技)
特に冬場は多いのですが、お風呂の湯気で鏡が曇って見づらくなることがあります。そんな時は鏡にせっけんを塗りつけて見ましょう。少しの間は湯気をはじいてくれます。
長い間湯気の曇りを予防するには、じゃがいもを使ってみましょう。じゃがいもを切り、鏡に塗りつけます。じゃがいものでんぷんが曇りを防いでくれます。
そして、一番強力なのが、自動車のウインドガラス用のガラスコート剤です。宿屋や銭湯などでも結構使われているようです。
洗面器やいすの掃除(小技)
洗面器やいすの掃除には、酢をメラミンスポンジに含ませてから、スポンジに重曹をふりかけ、こするとよく落ちます。又、重曹を少量の水で溶いた重曹ペーストも有効です。普通の汚れならきれいになります。
頑固な汚れは、使用済みの磁気カードでこそぎ落とすように汚れを落とせば、傷も付かずに簡単に汚れを落とすことができます。