池上いけがみ彰あきらが警告けいこく｢時代じだいに乗のり遅おくれた｣日本にっぽん企業きぎょうの末路まつろ 2040年ねん世界せかい時価じか総額そうがくトップ50に日本にっぽんは入いれるか

アメリカにあるテスラの充電じゅうでんステーション。トヨタとテスラの比較ひかくからも、時代じだいを読よむヒントが見みえてきます（写真しゃしん：AP/アフロ）

35年ねん前まえの時価じか総額そうがくランキングを振ふり返かえる

1989年ねんの「世界せかい時価じか総額そうがくランキングトップ50」では、1位いの日本電信電話にほんでんしんでんわ（NTT）を筆頭ひっとうに、日本にっぽん企業きぎょうが多おおくを占しめていました。

一方いっぽう2024年ねんには、トヨタ自動車とよたじどうしゃがかろうじて39位いに入はいっているのみで、アメリカのGAFAM（Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの頭文字かしらもじからとった呼称こしょう）が上位じょういを独占どくせんしています。1位いがApple、2位いがMicrosoftです。

とはいえ1989年ねんのランキングは、日本にっぽん政府せいふの規制きせいで守まもられていたことで時価じか総額そうがくが高たかくなっていた日本にっぽん企業きぎょうも多おおく、偽いつわりのランキングだったともいえます。

日本にっぽんの銀行ぎんこうも12行ぎょうがランキングに入はいっていますが、当時とうじの銀行ぎんこう業務ぎょうむがそんなに効率こうりつよく行おこなわれていたわけではありません。銀行ぎんこう業ぎょうに異い業種ぎょうしゅからの参入さんにゅうができないという、実じつに厳きびしい規制きせいがあったおかげで、既存きそんの銀行ぎんこうが超過ちょうか利潤りじゅんを上あげていたというだけのことです。