プロ野球やきゅうオールスター戦せんが盛もり上あがらない必然ひつぜん 交流こうりゅう戦せんで他たのリーグとの対戦たいせんはすでに実現じつげん

マイナビオールスターゲーム2024の投票とうひょう箱ばこを手てにポーズを取とるオリックスの中嶋なかじま聡さとし監督かんとく（左端ひだりはし）と阪神はんしんの岡田おかだ彰布あきのぶ監督かんとく（右みぎ端はし）（写真しゃしん：時事じじ）

今年ことしもNPBでは「オールスター戦せんファン投票とうひょう」が始はじまっている（締しめ切きりは6月がつ23日にち）。オールスター戦せんは「真夏まなつの球宴きゅうえん」とも称しょうされ、日本にっぽんプロ野球やきゅう屈指くっしの大だいイベントだ。

もともとオールスター戦せんはMLBが発祥はっしょうだ。アメリカン、ナショナルの2リーグ制せいのMLBでは、ワールドシリーズを除のぞいて、両りょうリーグのチーム、選手せんしゅの「真剣しんけん勝負しょうぶ」の機会きかいはなかった。

1933年ねん、アメリカの新聞しんぶん社しゃにある少年しょうねんから「（アメリカン・リーグ、ヤンキースの大だい打者だしゃである）ベーブ・ルースさんと（ナショナル・リーグ、ジャイアンツの大だいエースの）カール・ハッベルさんの対決たいけつが見みたい」という投書とうしょがあり、これがきっかけでオールスターゲームが企画きかくされたという。

今いまでは、このエピソードはフィクションという見方みかたが支配しはい的てきだが、当時とうじ、同おなじニューヨークを本拠地ほんきょちとしていたヤンキースとジャイアンツの選手せんしゅが真剣しんけん勝負しょうぶをしないことに対たいして、野球やきゅうファンが疑問ぎもんを抱だいたのは当然とうぜんのことだろう。

かつては両りょうリーグで「引ひき抜ぬき合戦かっせん」があった

2022年ねんのオールスター第だい1戦せん（福岡ふくおかPayPayドーム、現げんみずほPayPayドーム福岡ふくおか）（写真しゃしん：筆者ひっしゃ撮影さつえい）

日本にっぽんでは1950年ねんにプロ野球やきゅうがセントラル、パシフィックの2リーグに分立ぶんりつした。

当然とうぜん、1年ねん目めからMLBに倣ならってオールスター戦せんが組くまれるはずだったが、2リーグ分立ぶんりつに際さいして両りょうリーグの球団きゅうだんがルール無用むようの「引ひき抜ぬき合戦かっせん」をしたために、両りょうリーグ間あいだの対立たいりつ感情かんじょうが激はげしく、この年としはオールスター戦せんは行おこなわれず、翌よく1951年ねんからオールスター戦せんが行おこなわれるようになった。

このエピソードからもわかるように、両りょうリーグの対抗心たいこうしんは極きわめて強つよかった。