海上自衛隊の次期固定翼哨戒機P1のエンジンが飛行中に停止した問題で、防衛省は27日、量産する際にエンジンの燃料噴射弁の設計を変えたことが不具合につながったとの調査結果を発表した。今後、改修や試験を実施し、10月中には飛行再開する見通しという。
トラブルがあったのは5月13日で、高高度を高速度で飛行中の量産型P1に急激な動きをさせたところ、搭載する4発すべてのエンジンが止まった。防衛省によると、試作機から量産機にする際、エンジンに燃料を入れる噴射弁を肉厚にする設計変更をした結果、エンジン内の燃焼状態が不安定になった。
トラブルを受け、量産型P1は飛行停止になっているが、燃料流入を調整するソフトウエアの改修や地上試験を経て、飛行再開する見通しという。P1は、現在の主力哨戒機P3Cの後継として開発。今回の問題による配備計画の遅れは生じない見込みという。