中国で動画ストリーミングサービスを展開するビリビリ(嗶哩嗶哩)が29日、香港に重複上場した。本土テクノロジー銘柄が国内外で売られる中で、一時6%余り下げた。
本土銘柄が絡む一連のブロック取引で米株式市場が混乱したほか、米証券取引委員会(SEC)による先週の動きで会計監査強化を義務付ける法律施行に伴う上場廃止の可能性を巡る懸念も再燃した。中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)も先週、香港に重複上場したが、取引初日は変わらずで終了。その後の株価も低調に推移している。
米国で既に株式公開しているビリビリは香港上場によって26億米ドル(約2850億円)を調達。今後数年でオンライン動画の普及が爆発的に進むと見込んでおり、集めた資金は主にコンテンツ強化やクリエーター支援に充てる方針だ。
ソニーも出資しているビリビリの陳睿最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「短期的な株価動向はそれほど気にしない」とし、「10年後に上場初日の株価が上げたか下げたかを覚えている人は皆無だろう」と述べた。同CEOが国際メディアとのインタビューに応じたのは初めて。
原題:
Bilibili Drops in Hong Kong Debut as Tech Shares Lose Shine(抜粋)