馬具とは、人が馬を自在に操るために、馬の体に装着する道具のことです。
例えば「鞍」(くら)は、馬の背に乗せることで、人の体と馬の背骨部分が擦れることなく、安定して騎乗することができます。
鞍の左右に吊り下げ、騎乗するときや、乗っているときに足を乗せるための道具は「鐙」(あぶみ)です。
また、馬の口にくわえさせる棒状のコントロール器具を「轡」(くつわ)と言います。
鞍や鐙、轡をはじめとする馬具は、3~7世紀頃の古墳時代に中国から日本へ伝来しました。
その後、日本独自に発達した騎馬戦術に応じて、馬具も機能性に重点を置いた形式に変化。日本ならではの馬具の文化を作り上げていったのです。