米国時間2024
年5
月15
日,Intelは,
高速インタフェース
規格「
Thunderbolt 5」または「
Thunderbolt 4」を
使って,2
台のPCでファイルやデスクトップを
共有する「
Thunderbolt Share」を
発表した。できることはLAN
経由で
行う
共有と
大差ないが,
現行のThunderbolt 4であれば,
双方向40Gbpsという
超高速インタフェースを
使ってファイルやデスクトップを
共有できることが
大きな
特徴だ。
Thunderbolt Shareを
利用するには,Thunderbolt 5/4を
搭載する2
台のPCと,「Thunderbolt Shareアプリ」が
必要になる。Thunderbolt Shareアプリは,ライセンスを
受けたPCメーカーや
周辺機器メーカーが,PCにプリインストールしたり,ダウンロードサービスで
提供したりすることになるそうだ。
Thunderbolt Shareアプリのイメージ
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Thunderbolt Shareのライセンスを
受けたPCには,
特別なロゴシールが
貼り
付けられる。ちなみに,Thunderbolt Shareで
共有を
行うPCのうち,
一方のPCだけにライセンスがあれば
利用できるそうだ。
なお,Thunderbolt Shareアプリが
提供されるOSはWindowsのみだが,Intel
製CPUだけに
制限されているわけではないという。IntelがThunderbolt Shareの
動作保証を
行うことはないものの,たとえばAMD
製CPUを
搭載するPCに,PCメーカーがThunderbolt Shareを
提供することは
可能とのことだった。
リモートPCでゲームをプレイすることも可能
Thunderbolt Shareで
共有を
行うPC
同士の
接続は,Thunderboltポートの
直接接続のほかに,Thunderbolt Dockを
介した
接続も
可能だ。Thunderboltの
仕様上,ケーブル
長は2m
以内という
制限があるので,
離れたPC
同士をThunderbolt Shareでつなぐことはできないが,
代わりに
一般的なGigabit Ethernetによる
有線LANの10
倍以上という
広帯域で
共有が
可能ということが
利点と
考えていいだろう。
Thunderbolt Shareの接続形態。ドック経由やThunderbolt対応ディスプレイ経由での接続も可能だ
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Thunderbolt Shareアプリは,デスクトップやファイル
共有のほかにも,ファイルの
同期や
新規PCへのデータ
転送も
可能だ。これらには,「Thunderboltネットワーク」と
呼ばれるネットワーク
技術が
使われており,「
一般的なネットワーク
共有に
比べて,
高いセキュリティが
特徴」と,Intelはアピールしていた。Windowsファイアウォールが
機能するほか,ファイル
共有はWindows SMBプロトコルが
使用されるそうなので,
物理層としてThunderboltを
使用するネットワークの
一種だろう。
Thunderbolt Shareでは「エンタープライズレベル」の高度なセキュリティが保証されるとのこと
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ただし,サードパーティのネットワークアプリケーションを
利用したりはできないと,Intelは
説明している。つまり,Thunderbolt Shareを
介して2
台のPCでゲームのネットワーク
対戦を
行うことは,
現状ではできないようだ。
有線LANなどによるネットワーク
共有に
対する
利点としては,40Gbpsという
超高速伝送に
加えて,デスクトップ
共有の
映像伝送が
非圧縮で
行われるため,
極めて
遅延が
小さいという
点を,Intelは
挙げている。
Intelによると,
解像度1920×1080ドットのデスクトップ
共有ならば,60fpsのフレームレートで
表示可能で,マウスやキーボードの
遅延もほとんどないとのこと。そのためリモートPCでゲームを
快適にプレイできるそうだ。
有線LANなどを
使ったデスクトップ
共有だと,
遅延やフレーム
落ちが
大きすぎてゲームにならないことが
多いので,ここは
確かにアドバンテージと
言えるかもしれない。
非圧縮により超低遅延のデスクトップ共有が可能。ゲームもプレイできるそうだ
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たとえば,
高性能GPUを
搭載したゲーム
用のPCのデスクトップをノートPCで
共有し,ノートPCでゲームをプレイするとか,2
台のPCを
使って2つのゲームを
同時にプレイするといった
応用が
考えられるだろう。いちいち
画面やキーボード,マウスを
切り
替える
必要がないので,プレイアビリティが
向上しそうだ。
もっとも,ケーブル
長が2m
以内という
制限はあるが。
Thunderbolt Shareは,2024
年第2
四半期からの
提供を
予定している。Thunderbolt Shareを
利用したいPCユーザーはロゴを
目印に,Thunderbolt
対応PCを
購入するといいだろう。