田上たうえ 優花ゆか

夜よるの時間じかんを使つかい、服ふくづくりの基礎きそから応用おうようまでを習得しゅうとくします。
Ⅰ部ぶ（昼間ひるま）服装ふくそう科かの2年間ねんかん分ぶんを、私わたしたちⅡ部ぶ（夜間やかん）服装ふくそう科かは3年ねんかけて学まなぶ。と、よくそう例たとえられています。授業じゅぎょう内容ないようもほぼ同おなじで、3年ねん次じになると選択せんたく科目かもくが増ふえ、自分じぶんの特性とくせいや将来しょうらいに合あったスキルを伸のばすことができるカリキュラムになっているのも特徴とくちょうです。授業じゅぎょうは18時じから20時じ30分ふんまで。その前後ぜんごの時間じかんを自分じぶんの都合つごうに合あわせて柔軟じゅうなんにスケジュールを組くむことができるのがⅡ部ぶの良よさ。私わたしのようにアルバイトをしていたり、会社かいしゃに勤つとめていたり、または別べつの学校がっこうにも通かよいながらの方ほうもいたりと、クラスメイトはさまざまなバックグラウンドを持もっていて年齢ねんれいも経歴けいれきもバラバラ。でも「ファッションが好すき」という共通きょうつう点てんを持もっているので、そういうことに縛しばられずに交流こうりゅうできるはずです。しかも、みんな個性こせい的てきで志こころざしが高たかい。昼夜ちゅうや問とわず時間じかんに追おわれる身みで気分きぶんが上あがらないこともありますが、クラスメイトから刺激しげきをもらい、「私わたしも頑張がんばろう」という気持きもちにしてもらえます。初心者しょしんしゃでも3年間ねんかんで思おもい通どおりの服ふくがつくれるほどの実力じつりょくがつく環境かんきょうだと思おもいます。私わたしは人生じんせいで最もっとも濃こい3年間ねんかんを送おくりました。

祖母そぼの母校ぼこうであり、学校がっこう説明せつめい会かいでの言葉ことばが決きめ手てに。
小ちいさい頃ころから洋裁ようさい店てんを営いとなむ祖母そぼの姿すがたを見みていて、いつしかデザイナーになりたいと思おもうようになりました。祖母そぼからの教おしえはあったものの、知識ちしきが乏とぼしかったりデザインがありきたりだったりで、これはちゃんと学まなんだほうがいいと感かんじ、経済けいざい的てきな理由りゆうもあって夜間やかんの服飾ふくしょく学校がっこうを探さがすことに。真まっ先さきに挙あがったのが、祖母そぼの母校ぼこうである文化服装学院ぶんかふくそうがくいんです。学校がっこう見学けんがくに行いった際さい、「夜間やかんでもデザイナーを目指めざせますか？」と尋たずねたところ、対応たいおうしてくださった先生せんせいからの「昼間ひるまでも夜間やかんでもやるべきことは変かわりません。文化服装学院ぶんかふくそうがくいんで何なにがしたいのか明確めいかくにし、見極みきわめながら学まなぶことが大切たいせつです」という言葉ことばが胸むねに響ひびき、入学にゅうがくを決意けついしました。

「服飾ふくしょくデザイン論ろん」です。
1、2年ねん次じは必須ひっす科目かもくの授業じゅぎょうで、デザインの基礎きそ知識ちしきを学まなび、それから応用おうようで自分じぶんのデザインに落おとし込こんでいくという内容ないようです。折おり紙がみからパターンに展開てんかいしていく方法ほうほうなど、この授業じゅぎょうのおかげでデザインの幅はばが広ひろがりました。また、特別とくべつ講義こうぎも好すきでプロのデザイナーやクリエイターの方ほうが来きてくださったり、手てがけられた服ふくやプロダクトに触ふれながら、どのように着想ちゃくそうを得えて制作せいさくしていくかをリアルに知しることができて勉強べんきょうになります。

文化ぶんか祭さいのファッションショーで副ふく委員いいん長ちょうと企画きかくを務つとめました。
Ⅰ部ぶと同おなじく、Ⅱ部ぶが行おこなう文化ぶんか祭さいのファッションショーも学生がくせい主体しゅたいで運営うんえいしています。私わたしはデザイナーとして3年間ねんかん作品さくひんを手てがけました。また、2年ねん次じにはプレスを担当たんとう、3年ねん次じには副ふく委員いいん長ちょうと企画きかくを掛かけ持もちし、より深ふかくショーに携たずさわりました。夜間やかんは時間じかんが限かぎられてしまうため準備じゅんびに1年ねんかかります。学業がくぎょう、アルバイト、就職しゅうしょく活動かつどうも同時どうじに進行しんこうして本当ほんとうに忙いそがしかったですが、Ⅱ部ぶファッション流通りゅうつう科かの人ひとや学年がくねんが違ちがう人ひとなど、いろいろな人ひとと交流こうりゅうすることができ、多角たかく的てきな視点してんや協調きょうちょう性せいが養やしなわれ、自分じぶんの作品さくひんにいい影響えいきょうを与あたえてくれました。