ライヴハウス、新宿SAMURAIが手掛ける楽曲派アイドル・グループ、you-showが9月にデビューした。CDジャーナルも大注目する5人組です。今回は12月25日発売の季刊『CDジャーナル2024冬号』との連動企画。別カット&別エディットでyou-showスペシャル・インタビューをお届けします。誌面ではサイン入りチェキプレゼントもあるので、ぜひそちらもご覧になってください。
――you-showのグループの特徴を教えてください。
水縹みつき「you-showは“関わる全ての人を優勝に導きます”というスローガンを掲げて活動してるグループです」
とまる「新宿SAMURAIというライヴハウスの店長の馬場さんがプロデュースする楽曲に力を入れたアイドル・グループのオーディションが行なわれて、そこで選ばれた5人で結成されました。今年8月28日に新宿SAMURAIでプレデビューライヴがあって、9月26日に新宿MARZで正式デビュー・ライヴを行ないました。楽曲は、磯野涼さんが手掛けてくださってます」
――では、みなさんがアイドルを好きになったきっかけやyou-showにたどり着いた経緯など、それぞれの自己紹介をお願いします。まずは、水縹さん。
水縹「私はもともと声優の専門学校に通っていて、舞台やナレーションの経験はあったんですがアイドルって選択肢はなかったんです。でも、コロナ禍で舞台活動ができなくて、表現するのは好きだし何かやるなら今しかないなって思ってたんです。そしたら、SAMURAIで働いてる知人がいてオーディションの話を聞いたんです。そのあと、酔っ払ってるときにツイッター(現在のX)でオーディションの募集を見たんです。かっこいいもかわいいもあるアイドルってところに惹かれましたね。そしたら、募集要項に“歌とダンスの映像があれば載せてください”って書いてあって、酔っ払いながら必死でハローキティのポップコーンの機械の歌真似を送ったんです(笑)。そしたら馬場さんも酔っ払ってたらしく、それを聴きながら寝落ちして朝まで流れてたってエピソードがあります(笑)」
――(笑)。憧れる人はいますか。
水縹「私はディズニーが好きで、みつきって名前の由来がミッキーから来てるんです。ディズニーっていつ誰が行ってもワクワクするところじゃないですか。夢を与えられる存在は憧れだから、私の憧れはミッキーだと思います(笑)」
水縹みつき
――次は、とまるさん。
とまる「私は中学の頃からアイドルが好きだったんです。最初はでんぱ組.incさん、バンドじゃないもん!さん、乙女新党さんとかから入ってどんどん地下アイドルが好きになり、FES☆TIVEさん、Appare!さんとか、そしてSOMOSOMOさんに行き着いたんです。ただ自分でアイドルやるつもりは全然なくて、もともとイラストを描いたり、ホテルの中華料理店で働いてたんです。でもイラストの仕事で、依頼されたものを描くのが結構キツくなってしまって。そのときに、自分のイラストのファンを増やせば、自分の描きたいイラストと作りたい中華ができるのかも?と思い、それでアイドルをやってみようと思ったんです」
――いきなりの展開ですね(笑)。
とまる「(笑)。やっぱりオタクだったので、1回は自分でもやってみたいなって気持ちになったんです。それで去年、前のグループに入ったんですが、思うような活動ができず、メンバーが私だけになり、今年の1月にひとりでライヴをして終わったんです。しばらくしてもう1回アイドルをやろうって思ったときに、職場の同僚が馬場さんの知り合いで、オーディションのことを教えてくれたんです。どうしようと思いながら、応募締め切りギリギリに送りました。私は楽器をやっていたので、バンドとアイドルってコンセプトにめちゃくちゃ惹かれました。入ったら、めちゃくちゃいいグループですごくよかったです(笑)。私の好きなアイドルさんは、バンもんの大桃子サンライズさん、今は#ババババンビにいる近藤沙瑛子さん、あとSOMOSOMOのツクヨミ ケイコさんが私の3強です」
とまる
――では、妃咲さん。
妃咲かおり「私はもともと宝塚が好きで、自分もミュージカルを始めたんです。でもコロナ禍でできなくなってたときに、TikTokで藤城なみちゃんに惹かれたんです。かわいいなと思ってたら、のんふぃく!でアイドル・デビューしてどんどん大きくなっていったんですよ。それを見てたら、急に自分もやりたいと思うようになりました。地元が大阪なんですけど、東京に来たくていろんなグループのオーディションを受けて、去年、前の事務所に入ったときに上京したんです。でも、何もやらせてもらえなくて前の事務所を辞めたんです。キラキラしたアイドルをやりたいって思ってたときに、you-showのオーディションを見つけたんです。そしたらyou-showの作曲家さんが、のんふぃく!とかの曲を作ってる磯野涼さんで、これは絶対受けなきゃ!って感じでした。私はもともとダンスを7年ぐらいやってたので、グループではダンスをすごくがんばってます」
――憧れる人はいますか。
妃咲「私の憧れは、11年ぐらい推してる宝塚の礼真琴さんです。いつかミュージカル女優になって礼さんと共演するっていうのが将来的な私の野望です(笑)」
妃咲かおり
――では、ぴらのさん。
ぴらのぴらみ「私はもともとバンドやアイドルが好きで、よくSAMURAIにも行っていたんです。前にもアイドルをやってたんですけど、それが秋葉原拠点の猫カフェのアイドルだったんです。あまり曲が合わなかったのもあって辞めて、オーディションを探し始めたときにSAMURAIのアイドルができるって知って受けました。私も磯野さんの曲が好きだったので、すごくやりたいなって思いました。you-showの曲は大好きです」
――好きなバンドとアイドルを聞きたいです。
ぴらの「バンドはThe Mirrazが好きで、アイドルでいちばんハマったのは°C-uteさんです。今、鈴木愛理さんはソロで活動してるんですけど、歌もダンスも上手いし、志もアイドルのあるべき姿だなって思います」
ぴらのぴらみ
――次は、千葉さん。
千葉みゆう「私は『きらりん☆レボリューション』から入り、『アイカツ!』『プリパラ』が好きになって、AKB48が盛り上がってるときとも被ってたり、生まれてからずっとアイドル系を辿ってきてたんです。高校のときに理系の大学に行こうと思ってたけど、高2のときにうつ病になっちゃって通信制に編入したんです。大学も通信制に行くことにしたんですけど、仕事しつつ行く場所だと思ってたから、私も何かやらなきゃと思ってずっと好きだったアイドルをやろうと思ったんです。パーってツイッター見てたらこのオーディションを見つけてピーンと来て、勢いでパーンって応募しました(笑)。憧れる人は、元モーニング娘。の佐藤優樹さんです。部屋中がっつり佐藤優樹さんって感じですね。中学の頃からハロオタで、秋葉原に行く目的はハロショしかないと思ってた人間です(笑)」
千葉みゆう
――では、結成からデビューするまでの準備期間で印象深い出来事はありましたか。
とまる「みんなで初めましてして春頃から練習を始めて、6月の半ばくらいからyou-showの曲のレッスンが始まったんです。8月のプレデビューまでに4曲完成させるのは結構大変でしたね。そういう中で、7月に千葉が肩を脱臼しちゃったんですよ。プレデビューまで1ヵ月しかないし、まだ2曲できてない状態だったんです。でも千葉もやりたいって気持ちが強かったし、4人もがんばるって感じになってたんです。ただ長いレッスン期間で、どうしてもがんばる時間と緩くなる時間の差が激しかったので、みんなの気持ちが知りたくて意見交換をした日があったんです」
妃咲「泣きながら話したよね」
とまる「あと1ヵ月しかないけどどうするの?って」
水縹「やっぱりアイドル経験者ばかりじゃないので、がんばりたくてもがんばり方がわからない子もいたんです。そういうところを、あらためてみんなで話し合いました」
――腹を割って話す機会がないと、チームが固まらないし前に進んでいけないんですよね。
とまる「そこでみんなの気持ちが固まったんです」
千葉「そしたら、がんばりすぎてプレデビュー1週間前にまた脱臼しちゃったんですよ(笑)。でも、もうやるしかないって感じでした」
――8月28日のプレデビュー当日はどんな手応えがあったんですか。
水縹「まさかのチケットが110枚完売して、SAMURAIがパンパンだったんです」
とまる「感動しました」
妃咲「絶対泣くだろって話してたのに、でも誰も泣かなかったんです」
千葉「それは、緊張のほうが勝ってたんです」
水縹「しかもライヴは4曲連続でやったんですよ」
妃咲「バーって汗だくでやる、みたいな(笑)」
とまる「なので一瞬で終わりました(笑)」
水縹「だからあまり記憶がないんです。プレデビューが終わったあとも、正式デビューまで1ヵ月だし、すぐ新曲のレッスンが始まったりで、ほんとデビュー・ライヴまでノンストップでした」
とまる「“#とまるノンストップ”ってハッシュタグを作るくらいでした(笑)」
――(笑)。では、9月26日の正式デビュー・ライヴの感想をお願いします。
水縹「プレデビュー・ライヴはやり終えることに必死だったけど、デビュー・ライヴはしっかり1曲1曲やってく感じがして、頭フル回転させてましたね。初めての対バンで豪華な方々とご一緒させてもらって、ありがたいなしかなかったです」
とまる「ライヴはすごく楽しくできたんです。でもライヴが終わったあと、自分の中でできてなかったことがかなり気になって、ちょっと恥ずかしい気持ちになってしまいました。自分たちの最善は尽くしたけど、ほかのアイドルさんとの差がまだまだあるなって感じました」
妃咲「私は、ミュージカルの経験があるのでステージに出る緊張ないんですけど、自分の曲でライヴをやることが初めてだったから、うれしさもありつつ、自分が歌がどのくらい評価されるのかって緊張があって、始まる前はずっとヤバかったです。いざステージ立つと楽しんでできて、自分たちの曲をこのメンバーでできて幸せだなって思いました。ただ、その日体調悪くて万全じゃなかったことがすごく後悔です。あとダンスは自信がありましたけど、歌が不安定さが課題だなって思いました」
ぴらの「私は新宿MARZも好きでよく行ってたハコなので、楽屋に入るときからテンションアガってたし、近くのケバブ食べたりしてたんです(笑)。でも、対バンのみなさんを見てるうちに、こんなに盛り上がってる中に出るのかと思ったら緊張してきたんです。でも、友だちや前世のお客さんとか職場の人とか、いろんな人が見に来てくれてたんです。前に一緒にやってたメンバーが泣いて“おめでとう”“前より踊れるようになったね”って言ってくれて、練習期間がんばってきてよかったなって思いました」
千葉「私は、プレデビューもデビュー・ライヴも悔しかったです。ダンスで欲をかくと脱臼しちゃうと思って、自分が持っていきたい点まで行けなかったんです。心配はありましたけど、でも自分たちのライヴだし一旦楽しんだほうが勝ちじゃない?と思って、私は対バンさんもギリギリまで見てました(笑)。ステージ上は、さっき見てた対バンの方たちやお客さんに見守られながらやれて、あったかいなって思いました。でも、気持ち的には悔しいがいちばん大きかったです。逆に、もっとやってやる!って気持ちにもなれました」
――いい経験ができた感じですね。さて、ここまで数ヵ月活動してきて、you-showならではのよさはどんな部分に感じたりしますか。
水縹「グループに関して言えば、まずメンバーがいいですね。みんな真剣だし、いい意味でのバチバチ感もあるし、面白いし、いい子たちばかりです」
妃咲「女子してなくて、意外とサバサバしてるんです」
水縹「そうそう。相性いいなって思います」
――演者としては、どんなところがyou-showは面白いと思いいますか。
水縹「私はあまりアイドルを知らないんですけど、曲の毛色が違うのは感じます」
妃咲「やっぱり楽曲派と言ってるだけに、“曲がすごくかっこいいね”って言われることが多いんです」
とまる「楽曲を褒めてくださることが多いよね。だからこそ、私たちが曲に負けないように、っていうのは思います」
――曲のクオリティが高いからこそ、パフォーマンスのハードルは上がりますよね。
とまる「そうなんですよ。たぶん“この楽曲ならこのレベルで当たり前でしょ?”っていうのがあると思うから、がんばらないとなって思います」
妃咲「難しいリズムではあるんですけど、サビはお客さんも真似しやすい振り付けになってるので、みんな振りコピをしてくれたりします」
水縹「初見さんもやってくれる率が高いのでうれしいです」
とまる「コールはしづらいとは思うんですけど、今後どうなるかちょっと楽しみです」
――では、you-showならではの魅力が詰まったそれぞれの楽曲を紹介してください。「you-show time!」はどんな曲ですか。
千葉「〈you-show time!〉は、私たちが最初にいただいた曲で、始まりをイメージする歌詞ですっごくキラキラした曲なんです。タイトルに名前が入ってるだけあってグループの代表曲だし、最初に聴いてもらえたらいいなって思います。ライヴでもいちばん振りがしやすいと思います。朝聴いたら1日がんばれるし、その日優勝できます(笑)。ゆくゆくは国家にまでなってほしい曲です(笑)」
――「Gossiper」は?
とまる「〈Gossiper〉は尖った曲で、聴けば聴くほどハマるスルメ曲です。AI感というか人間味のないところがいいポイントで、〈you-show time!〉と正反対の曲だと思います。Aメロ、Bメロ、サビがすべて違う曲ってくらい差が激しくて、音もピアノとかかっこいいので細部まで聴いて欲しいです。リズムがかなり複雑で、かおりんが“ブラッシュ”って3連続で言うところがあるんですけど、勢いで“ブラッシュ”増し増しで言っちゃうときがあるんです(笑)」
妃咲「ずっと気をつけてたんですけど、この間ライヴで4回くらい言っちゃったんですよ〜」
とまる「かおりんはダンスがめちゃかっこいいんですけど、そのときのギャップがすごくかわいいので、“ブラッシュ”のところは見どころです(笑)」
――(笑)。「メガラブ」は?
妃咲「〈メガラブ〉は盛り上がる曲で、かっこいいとかわいいの掛け合わせがすごいです。ちなみに、マキシマム ザ ホルモンさんの〈恋のメガラバ〉をリスペクトさせていただいてます。バキバキの夏曲で、夏のせいで頭おかしくなっちゃった子みたいな歌詞で(笑)、私はめちゃくちゃ好きです。あと音源では、曲が終わったあとみんながワチャワチャしててる音が入ってるんですけど、作り笑いする子がいたりでそのレコーディングも楽しかったです(笑)。ライヴではかっこいいダンスやかわいいメンバーを見てほしいです。それと、レスがいっぱいできるのも楽しいです」
――「teenage」は?
ぴらの「〈teenage〉は重い曲で、歌詞も思春期みたいな女の重さが強いです。曲は、ちょっとサイケっぽかったりパワーがあってすごくかっこいいです。私の中ではいちばん磯野さんらしさを感じます」
妃咲「最初と最後がぴーちゃんが歌ってるんですよ」
水縹「ぴらみの歌、めちゃかっこいいです」
ぴらの「ありがとう(照)」
とまる「配信ジャケットのイラストは私が描いてるんですけど、めちゃ描きやすかったです。最初の〈you-show time!〉と〈Gossiper〉のときは明るい絵だったけど、〈メガラブ〉と〈teenage〉のジャケは得意分野で、黒い女の子がはしゃいじゃうイメージでペンが走りました(笑)」
とまる「あと、この曲ではかおりんのダンスのソロ・パートがあって、そこも注目ポイントです」
――最新曲の「ブルーデイズ」は?
水縹「〈ブルーデイズ〉は、爽快なメロディの“ザ・青春”って感じで、you-showの中でもわかりやすい曲だと思います。歌詞がめちゃよくて、“僕ら迷いながら今駆け出そう”というところがyou-showにぴったりだなと思います。あとラストの“ここで歌い続けるよ”というところを私が歌わせてもらってるんですけど、その歌詞がめっちゃ好きですね。私はyou-showが最初で最後のアイドル活動だと思ってるから、めちゃ歌に心がこもります」
妃咲「みんなで手合わせる振りがあったり、最後は円陣っぽくなったり、メンバーを感じながらやれる曲でめちゃ好きです。あと、SEのことも話していいですか?」
――もちろんです。オープニングSEもかっこいいですね。
妃咲「私が振り付けをさせてもらったんですけど、SEは私の中でyou-showの全部の曲が合わさったようなイメージがあったんです。なので衣装の白と黒を見せる振りとか、全員が大きく広がったり回ったり、ライヴの期待値を爆アゲする感じで作りました」
――なるほど。では、you-showの今後の予定を聞かせてもらえますか。
水縹「2024年は連続企画をドドンとやっていこうと思ってます。ホームの新宿SAMURAIで先輩たちをお招きする対バンライヴをやり、そしてラストはちょっと大きな会場で行なう予定です。その企画を軸に、リリースだったり、衣装を変えたりということも予定してます。you-showの2024年は、勝負の1年にしていきたいと思ってます」
――期待しています。あと、将来的なyou-showの目標を聞かせてください。
水縹「まだまだ精度が上げられるグループだと思うので、先輩のアイドルさんたちに負けないくらいのグループになっていきたいです」
妃咲「楽曲派アイドルなので、曲負けしないように少しずつレベルをあげられるようにがんばりたいです」
――野望願望込みで、こんなことやりたいっていうのはありますか。
妃咲「Zepp Shinjukuでワンマンはやりたいですね」
一同「やりたい!!」
千葉「SAMURAIから近い距離の大きな会場だもんね」
水縹「あと、新宿発SAMURAIのアイドルなんで、新宿のライヴハウスを制覇したいですね」
一同「それいい!」
千葉「ハコのスタンプラリー作ろう!」
一同「楽しそう!」
水縹「まずは新宿を制覇して、その先もどんどん大きくなっていきたいです」
妃咲「この5人でね」
一同「うん!」
とまる「この5人でデビューできてうれしいし、これからもずっとこの5人でyou-showしていきたいです!」
取材・文/土屋恵介
Interview & Text by Keisuke Tsuchiya
撮影/斎藤大嗣
Photo by Daishi Saito
撮影協力/encuentro(エンクエントロ)
「you-show」というアイドル・グループを作った理由(わけ) そう
思ったのは2022
年1
月頃でした。まだ
活動をともにしてくれるメンバーが
一人も
決まっていない
状態で
頭の
中でグループの
全体像を
想像するこの
時期がいちばん
難しかったかもしれません。メンバーの
個性を
閉じ
込めてしまうぐらいならコンセプトは
持たないほうがいい。
誰の
頭にも
残るようなキャッチーなグループ
名を
名付けたい。ただキャッチーなだけで
終わらず
自分にしかできないマイノリティ
思考もしっかり
詰め
込みたい。そんな
我儘と
葛藤しながらもメンバーの
年齢層は?ターゲットは?
作詞作曲は?
何を
目標に
活動する?ということを
考え
続けて
半年、ようやく「
優勝」というひとつのワードが
頭に
浮かびました。それから
楽曲制作やオーディションなどの
準備を
進め、1
年後の2023
年8
月のプレデビュー・ライヴがソールドアウトという
最高の
環境が
整い、
信じてついてきてくれたメンバーや
迎え
入れてくれたファンの
皆様のおかげでぼんやりしていた「
優勝」というイメージの
解像度がグッと
上がり、ようやく
自分の
中で「you-show」というしっかりとした
形になりました。
アイドル
戦国時代と
言われてからはや
十数年。この
年月はただのブームではなくひとつのジャンルを
確立したことを
証明している。「
偶像」という
日本語訳も
見直したほうがいいのではないかと
思うほど
多種多様なグループが
存在し、それぞれが
個性を
持ちアーティストとして
日本の
文化として
世界に
羽ばたいている。
長年音楽活動を
続けてきた
自分もこのアイドルというジャンルに
感化されて5
年ほど
前から
挑んでみたいと
思うようになった。プレイヤーとして
音楽を
発信し
続け、アーティストマネジメントやイベント
制作を
経てライヴハウス
店長という
立場にもなり、さまざまな
角度から
日本の
音楽業界にぶつかってきたが
今度は
何ができるだろう。
当然メンバーにはなれない。なれないならば
自分の
中にある
理想の
音楽を
信頼できるクリエイターに
何倍にも
増幅させてもらい、メンバーというフィルターを
通してフレッシュなものに
変換して
音楽を
発信することができればどんなマジックが
起きるのか。そしてステージに
立ちたいと
願うメンバーの
夢を
叶え、
自分もメンバーの
一員となり
泣き
笑い
感動をともにしたかった。
アイドルという
活動形態は
上手くできればとても
効率が
良い。
自分たちで
曲を
作り、
同時にイベント
制作や
営業も
行なうバンド
活動はどうしてもひとつひとつの
速度が
遅くなってしまう。もちろんそれ
故のドラマや
感動を
長期的に
作ることができるのはバンドでしか
体験できない。それに
反してアイドルはステージに
立つ
人間と
制作をする
運営を
別にすることで
倍の
速度で
動くことができる。そこに
若い
女性の
瞬発力が
合わさりメンバーと
運営で
最高のタッグを
作ることができればとてつもないパワーになる。ライヴハウスとしてそんな
素敵なチームをいくつも
見てきたが、
逆に
残念ながら
上手く
噛み
合わず
消えていったチームもたくさん
見てきた。
常にアーティストの
味方でありたいライヴハウスという
立場としてとても
歯がゆい
状況をいくつも
見てきたからこそ、ライヴハウス
発のアイドル・グループを
作ればしっかりメンバーに
寄り
添い
理想の
環境でグループ
運営をできるのではないか。そう
思ったのが
始まりでした。
音楽業界に
夢を
持って
挑んだことで
人生が
台無しになってしまった
人もいると
思います。そんなシビアな
業界だからこそ
今後もライヴハウスとしてアイドル
運営としてアーティストと
二人三脚で
歩めたらと
思っています。この
業界に
踏み
込んでくれたことを
後悔しないように。
応援して
良かったと
思ってもらえるように。
関わる
全ての
人を
優勝へ
導くことができるように。
数年後に
出る
答えに
向けてこれからもメンバーとともに
走り
続けたいと
思っています。
文/馬場義也(新宿SAMURAI店長 / you-showプロデューサー)