◇26日 プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD
東邦ガス・加藤竜馬投手(24)は中日から6位指名を受けると、自然と涙がこぼれた。同社の生え抜き選手としては初の指名。「やっと恩返しができるかな」。加藤がまず口にしたのは、周囲への感謝だった。
中日から6位に指名され、好きなドアラのパペットでポーズを取る東邦ガスの加藤竜馬
試練を強烈な努力ではい上がってきた。大阪偕星学園高時代に腰を痛め、亜大2年時には手術を経験。社会人となってからも、右肘のクリーニング手術を受けた。
特につらかったのは、半年間マウンドを離れた大学時代。「野球を辞めようかなとも思った」。小学校時代の恩師の激励を受け、姉・綾乃さんには「あんた野球辞めて何すんの」と背中をたたかれながら、夢の舞台までたどりついた。
中日には「厳しい」との印象を話すが、高校時代には午前3時まで練習し、大学進学後は週1の休みに感動したど根性タイプ。「どんどんしごいてほしい」と歓迎する。
身長185センチ、体重100キロ。「ゴリラ」とあだ名される体格から繰り出される最速154キロ直球が武器だ。「ピンチの場面でも、自分の強い球でずばずば投げていきたい」と、中継ぎや抑えを想定する。「竜」の名を持つ男が、「第二の故郷」と話す名古屋を沸かせる。